兵庫県立美術館
兵庫県立美術館コレクション展の出品リストに佐伯祐三の名前を見つけ神戸へ。阪神なんば線じゃなくて梅田経由で。
阪神新型と復刻
阪神スナックパークでやみつきナポリタンのランチ、阪神梅田駅改札前の元祖ミックスジュースで口直しして出発。
橋梁のトラスにピントが合ってしまいましたが、淀川橋梁から海老江干潟。淀川駅から歩いてすぐだったものが、阪神高速の工事で行けなくなって久しいです。淀川駅から行けなくなっただけでなく海老江干潟自体が閉鎖されてしまっているとAIが教えてくれました。さんざん通った海老江干潟、そろそろシギチの秋の渡りが始まっているはずですが、解放されるまでまだまだかかりそうです。見慣れた干潟の景色に変わりはなさそうで、自分が行けなくても、干潟自体が保全されていればOKとしましょう。
T嬢の像(大正15年)は前回、芦屋あたりのお屋敷のお嬢様ではないか、でも冷たい感じはなくて優しそうな人、と書いていますが、AIで詳しい情報が得られました。神戸北野に暮らしていた落合敏子さんという小磯の又従姉妹で、日本基督教団神戸教会のオルガニストを務める熱心なクリスチャン。描かれた場所は山本通にあった小磯家の応接間。小磯は敏子さんとの結婚を強く望むも義母に許されず叶わなかったらしい。制作中、小磯はドヴォルザーク新世界よりのレコードをかけ、「この曲をかけると敏ちゃんの顔が綺麗になる」と語っていたそうです。
額縁にガラスがはめられていない敏子さんのお顔をクローズアップ、壁に掛けられた青い皿が気になります。アルプスの民族衣装ディアンドルを着た女性が描かれ、よく見えるとBERNとあります。
斉唱(昭和16年)は上掲の洋裁する女達と並び、小磯の戦前における最高傑作・代表作のひとつ。前回のブログでさらに詳しく説明しているので参照してください。他の作品と異なりなぜか額縁にガラスが嵌められていて照明が映り込んでいます。
絵を描く男(昭和27年)、絵を描く裸の男性もモデルさんです。ここでは昭和16年の作品から昭和27年までジャンプしてしまっていますが、この間、昭和20年の神戸大空襲でアトリエと多くの作品を失っているものの絵筆を取り続け、昭和24年には東灘区住吉に新しいアトリエが構えられています。
金山平蔵他
小磯良平記念室の隣は金山平蔵記念室。金山は元町通生まれで小磯より20歳年上、同じく東京美術学校西洋画科卒業、やはり明治45年から3年間ヨーロッパを旅しています。渓流(昭和34年)はおそらく奥入瀬渓谷、雪と老婆(昭和20-31年)は生活と写生旅行の拠点を置いていた山形県大石田。おばさま方と記念写真を撮った尾小屋鉄道を思い出します。
重要文化財南風で知られる和田三造 朝鮮総督府壁画画稿(大正15年頃)は朝鮮総督府庁舎の壁画のために描かれた下絵、壁画は現存し、韓国国立中央博物館に保管されているらしい。描かれているのは、金剛山(クムガンサン)を舞台にした天の羽衣伝説。
梅原龍三郎 古赤絵鉢(柿・リンゴ、昭和19年)、描かれた鉢は景徳鎮っぽいです。梅原龍三郎は相当な美術コレクターでもあったそうで、師のルノワール、ピカソ、ルオーらの名品から、ヨーロッパ古代彫刻やコプト織、中国や日本の古美術、浮世絵や大津絵、浦上玉堂や富岡鉄斎の文人画まで広範に及び、東京国立博物館や大原美術館などに寄贈されています。
林重義 潮岬(風景、昭和8年)、10年もまえ、潮岬東側の紀伊浦神で撮り鉄した場所の景色にそっくり。
展示室の一番奥に佐伯祐三が2点、タラスコンの遺跡(大正14年)は南仏タラスコンの隣町、Saint-Étienne-du-Grèsにあるサン=ガブリエル礼拝堂を描いたものと思われ。12世紀のロマネスク建築も祐三が訪ねた頃も既に現役の教会としては使われていない半ば忘れられた遺跡のような建物だったらしい。
神戸風景(昭和2年)はフランスから一時帰国していた頃の作品。普通誰が描いても美しく描かれる神戸も町がゴミゴミとしていて美しく描かれていません。どうやらパリに早く戻りたいという激しい焦燥感が込められたものらしい。
パリの町並みを描いた作品を期待していたのですが、祐三の意外な一面を見た思いのする2点です。
茨木市の光の教会の模型、コンクリートの直方体に十字架が切れ込みで表されている超シンプルな建物です。
上のフロアに上がると、安藤氏のアトリエをイメージした空間で置かれているジオラマはアートの島となっている瀬戸内海の直島、手前はホテルのベネッセハウス オーバル、丘の上はベネッセハウス ミュージアム、Google Mapだとこの位置です。奥の本棚の本は来館者が自由に手に取って閲覧できるらしいのですが、上の方の本はどうやって取るのでしょう。
パリ、レ・アールの旧商品取引所、ブルス・ドゥ・コメルスの外側と内側が確認できるハーフカットの模型。現在は現代アート美術館で、18世紀の建物の中に安藤が設計したコンクリートの円筒形の壁が設置され現代アートを展示するための空間が生み出されています。
こちらはヴェネチアのプンタ・デラ・ドガーナ、上掲のブルス・ドゥ・コメルス同様にフランスの富豪フランソワ・ピノー氏の現代アートコレクションを展示する美術館。どちらも模型自体がとても美しい。