KUBOSO
久保惣の西洋絵画展へ。基本的に東洋古美術が専門ですが、常設展で自館所蔵の西洋美術が10点ほど展示されているのですが、所蔵する西洋美術一挙公開という特別展です。6月に予告編も鑑賞しています。
久保惣の西洋絵画
「久保惣の西洋絵画」展、あべのハルカス美術館のゴッホの跳ね橋と印象派の画家たちと似た構成で、ロマン主義がなくて「バルビゾン派」から始まっています。岡倉天心がバルビゾンを芸術家の理想郷とし倣って茨城県に日本美術院五浦研究所を設立したことを和歌山の項で書いたばかりです。
モネの浮世絵コレクション目録にある浮世絵と同じ図柄の作品を当館所蔵作品から参考出品。葛飾北斎 牡丹に蝶。展示室中央の平ケースで殆ど写り込みはありません。
歌川広重 冨⼠三⼗六景下総⼩⾦原、小金原に近い松戸や柏に住んでいた自分、この小さい富士山は年に1、2度自宅から見ることができました。
歌川国芳 ⼭城国井出の⽟川、自分も桜と山吹が一緒に楽しめる井手の玉川でへんちきの花見をしています。「一勇斎国芳画」「佐野喜」と落款が3箇所にあり、3分割でバラ売りされていたと分かります。
「ポスト印象派」のセクション。写り込みが激し過ぎるファン・ゴッホ 機を織る⼈とベビーチェアの⼦供(1884年頃)、自分の影になったベビーチェアの子供はくっきりもを機を織る人は反射の中、全体像がよく掴めません。ファン・ゴッホ 紡ぎ⾞を繰る⼥(1883-1884年頃)は角度を何度も変えて撮った一枚です。いずれも両親の住むノイネンでの作品とあります。あべのハルカス美術館の「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち」ではニューネンとなっていました。NuenenをGoogle翻訳に発音してもらうとニューネン、ノイネンとは聞こえません。
ファン・ゴッホ 耕す⼈(1882年頃)とゴーギャン 若い裸婦(1885-86年)、引いてみるとさらに激しい写り込み。
「日本人と洋画」のセクション。岡⽥三郎助 南仏レボーの古城(1931年)は見覚えがあります。1981年の南仏の旅で、ドーデーの風車小屋の写真撮並んでいる白い岩山です。どうやら写真だけアップして文章を書き忘れていたようですが、Vue Sur Les Bauxという中世の要塞跡です。岡田三郎助の絵と同じく見上げた角度の写真が残るばかりで、上まで登ったかどうかも記憶が定かではアリません。GoogleMapにアップされた写真を見ると、糸杉がいっぱい、中世のままの町並みも遺されており、作品や記録には見当たらないもののファン・ゴッホが訪ねていなかったとは考えにくいです。
大原美術館の礎を築いた児島⻁次郎 ガンの街(1910年頃)、留学中のベルギーでの作品です。
風鈴の音と睡蓮の池とチョウトンボ。
本館の受付でスタンプカードに2つ目のスタンプを捺してもらいました。今回のスタンプはルノワールの花飾りの女(今日も展示中)がモチーフ。まだ2つ目のスタンプなのに景品をいただきました。景品はKUBOSOオリジナル和手拭い(はぎれかも)。自館所蔵の新版ねこづくし、ドガの踊り子、ロダンの考える人、青銅器の博山炉などをモチーフにしたイラストがびっしり。4つ集めるとまた何かもらえるようです。
猫にまつわる作品展示
前回は近世日本の陶磁器展として一入や了入の樂焼が展示されていた第4展示室、今日は「猫にまつわる作品展示」。
歌川国芳 道外獣の雨やどり(天保13年、1842年)、猫は虎の前にいて、魚を咥えたネズミが描かれた幟を立てネズミ取りやに扮しています。大八車を引く牛、白玉売りの狐、薬箱を置いた兎…らが大木の下で雨宿り。
歌川国芳 荷宝蔵壁のむだ書(黄腰壁、弘化4〜5年、1847〜1848年頃)は落書き風役者似顔絵、真ん中に頰かむりした猫。突っ込むといくらでもブログネタになりそうな一枚です。
歌川国芳 猫の当て字うなぎ(天保13年、1842年頃)はワークショップで自分も摺師上町乙傘として摺らせてもらっています。
三代歌川広重 新版猫づくし(慶応元年、1865年)には全部で39匹。
市民ギャラリーで山野草展、山野草の盆栽です。梅や松の木の枝ぶりを楽しむ盆栽とは異なり、草花の素朴さや可憐な自然な姿を楽しむものだそうで、ぜんぜん知らなかった趣味のジャンルです。盆栽と違って見頃は短いだろうなと調べてみると、花だけでなく芽吹きから落葉までの四季の移り変わりを一年を通じて鑑賞できる楽しみがあるらしい。
久保惣を出るとちょうど1時間1本のバスの時間、隣接するひつじ公園へ行ってみたかったけど、1時間炎天下はありえないので、バスに乗りました。今日のブログタイトルはバスに乗ってくると到着前に見える本館裏に掲げられたKUBOSOにします。
西洋絵画展の写り込みはいただけなかったけど、少なからず美の発見もあり、お気に入り美術館のひとつに変わりないKUBOSOです。