夏の名残の大原、八瀬
ちちんぷいぷいのとびだせ!えほんにすっかりハマってしまいました。長谷川義史さんの感性、表現力、もう天才としか言えないです。小さなことへの徹底したこだわり、大笑いじゃなくてシニカルな笑いに強いシンパシーを感じます。
2012年からやっているらしいのですが、自分はハマり始めたばかりです。それでも和歌浦のブログでとびだせ!えほんのことを書いたら、司書をやっている従姉が読んで連絡をくれました。
イチオシの長谷川作品はおかあちゃんがつくったるとのこと、早速買ってみたら、何度見ても見飽きない細かい描写、豊かではなくても貧しくはない、心豊かな母子家庭で長谷川さんが育ったことがよく分かります。自分も母子家庭だったのでシンパシーが募ります。
父親参観日のため、何でも作ってくれるおかあちゃんに「おとうちゃんつくってえな」とねだります。てっきり「しらんおっちゃん」が登場するはずと読み進むと超意外な展開、感性、表現力だけでなく、心の豊かさでも自分はとても及ばないと気付かされます。裏表紙が物語全体のオチになっているのも素敵です。
夏の名残の大原
先週の長谷川さんの旅は大原、前回は大阪西区周辺で長谷川さんのクリエーターとしての修行時代をめぐる旅だったので、本格的なロケはこれが再開第1段のようです。三千院の2体が並ぶわらべ地蔵の微妙なソーシャルディスタンスを自分の目で確認してみたくなりました。
久々の京阪ダブルデッカーの2階、ひのとりのハイデッカーより高くて案内表示が目の位置にあります。階下の方が空いているので移動、見慣れない視点で並走する5000系が撮れました。
鉄博無料の日以来、およそ2年ぶりの京都。今日は発売されたばかりのKANSAI THRU 2dayパス、スルッと関西3デイパスの時と変わらず、京都バスも乗り放題です。
呂川(りょせん)の渓流に沿って三千院へ。ピンクの花はシュウカイドウ、紫はトレニア(ナツスミレ)。
三千院客殿の庭園、聚碧園。池の上をオニヤンマが飛び回っているのですが、止まってくれません。以前も三千院でオニヤンマに会ったはず、とチェックしてみると三千院じゃなくて寂光院でした。境内の苔が美しい。
ほんのすこうしあけて横によりそう。楽な安心な。
長谷川さんがスケッチに書いたキャプションです。たまたま録画してました。
どーだ、がない、どこからみてもかっこいい。
カップルで来たら意外と何も見えてへんやろな。
三千院境内での長谷川さんのセリフです。「どーだ」は「強引さ」「威圧感」といった意味かと。
オニヤンマよりちょっと小さめのサナエトンボの一種らしきが池の上でホバリング。
池のほとりの物思いに耽るわらべ地蔵とお祈りをしているわらべ地蔵。自分だけでなく皆、地面から、わらべ地蔵たちと同じ視点で写真を撮ってます。
杉林の小さな流れを遡ると青空に続いてます。足元はスギゴケの林。
カラスアゲハが目の前に止まってくれました。手のひらサイズのビッグなやつ。
ちょっと飛んで行っても戻ってきます。
前回冬の大原では青い鳥に会えたけど、今日は青い蝶に会えました。
苔むした塚に2体のわらべ地蔵、これまで気づきませんでした。日なたのお兄ちゃん(?)は丸坊主ですが、木陰の弟くん(?)は苔でできたニット帽を被ってます。わらべ地蔵というより森の妖精といった方がピッタリする気がします。
スギゴケとまっすぐ伸びた杉の調和が美し杉る。
木漏れ日やモミジの枯葉がスギゴケをさらに美しく彩ってます。
大原バス停近くにある「女ひとり」の歌碑、これを見るまでもなく大原に着いてからずーっと、きょうとーおーはらさんぜんいん、とずーっとイヤーワームが鳴っていたのですが、恋に疲れた女がひとり♪に続く歌詞を歌碑で確認できました。
コスモスが咲き始めています。このすぐ近くに長谷川さんがプリン型チーズケーキを食べていたカフェが見つかりました。番組では恋に疲れていない女性が登場するのですが、ガラス張りのカフェにはお客さんもお店の人も見当たりません。せっかくテレビで紹介されたばかりなのにもったいない。
長谷川さんに倣って田んぼを歩いてみます。比叡山山頂が間近。長谷川さんが羨ましがっていた若いカップルが渡る小さな橋を探してみたものの見つかりませんでした。
ランチタイムをとっくに過ぎた大原バス停前の食堂の天丼定食でプファー。しば漬けが付いていたのが嬉しい。
夏の名残の八瀬
出町柳、三条京阪、四条河原町経由京都駅前行のバスですが、八瀬駅前で下車、もちろん叡電に乗りたいからです。
駅名は八瀬比叡山口ですが、大正時代の駅舎に「驛瀬八」と掲げられています。
八瀬駅前に架かる橋から高野川を覗いてみると、うぉっ、カワガラス。
紀見峠で会った時は一瞬でしたが、今日はじっくり撮らせてくれます。お決まりの尾羽を立てたポーズも。
1分以上の動画です。
水浴びじゃなくて川のなかの水生昆虫が好物。カラスの仲間じゃなくてカワガラス科です。
下流側では水遊びの少年たちと鮎釣りのおじさん、上流の方にも水遊びのひとたち。
ひえいに初乗り。楕円形の窓はラピートよりずっと縦長。
運転室ではマスコンハンドルが光ってます。近鉄吉野駅を小さくしたような鉄骨むき出しのドーム型の屋根が素敵です。
市原行のきらら、7月の豪雨災害で市原から鞍馬はまだ不通です。出町柳に到着。
ひえいの出発を見送ります。
正面の金色の楕円形が暗くなったり、明るく輝いたり、斜めに傾いたり。よくぞこんなデザインを思いついたものです。気に入りました。
夏が苦手で特にこの夏の猛暑はかなり辛かったのですが、夏が少し名残惜しくなった大原、八瀬でした。