京田辺寒風サイクリング

定点観測ポイントのはずが1年ぶりの草内へ。これまで興戸駅から歩き回って毎回クタクタになっていたのですが、新田辺駅にレンタサイクルがあるのをネットで見つけました。京田辺市観光協会が経営、奈交サービスに運営委託しているようですが、西大寺や奈良駅のレンタサイクルよりかなり格安です。

上本町10:05の快速急行で西大寺に着くと隣にしまかぜ。これで伊勢志摩に着くともう昼過ぎ、朝寝坊な観光列車です。しまかぜを見送って二条庵の中華そば、上六庵と同じレシピのはずが西大寺はわかめがたっぷり。

草内

新田辺駅東口の駐輪場に併設された貸出窓口で1台しか無いらしい電チャリレンタサイクルをゲット。

上空ところどころで揚げ雲雀がビーチクビーチク。興戸駅近くの上空にはノスリ。

結構長い時間上空でホバリング、というより停止したような状態から電柱に着地。ほどなく飛んで行ったものの遠くへは行かず金網に止まってくれました。

京田辺市草内地区の3つの池、五ノ坪池には何もいなくて、一丁田池は重機が入って浚渫か何か工事中、新池もガラーンとしているもののよく見るとタヒバリが数羽。

晴れ間は広がってきて、気温も低くないのですが、風が強く寒い。

普賢寺川の土手の竹藪で風を避けてしばし休憩しているとメジロ。

竹藪の中に50羽くらいのメジロ、ちょっと止まっては次々と高速移動、写真では伝わらないもののなかなか壮観でした。

メジロたちに続いてエナガたち。

出雲でも経験したばかりですが、竹藪は強力な風よけになります。しなやかさが風を通さなくなるようです。竹藪の脇に今日の相棒、京田辺市で1台きりの電チャリレンタサイクルです。歩くと結構な距離のある草内の渡しの碑までもラクラク到着。

飯岡

木津川の土手を南へ走ると河原に出る道を見つけました。どこまでも続く広い砂浜にひとっ子ひとりいません。鳥もいません。

「自転車のまち京田辺」のスローガンに違わない木津川土手の道、京都府道801号京都八幡木津自転車道線です。せっかくのスローガンなので、レンタサイクルも充実させてアピールすればいいのに。

草内から2kmほどしか離れていないのですが飯岡の渡しの碑、土手の小さな公園には舟が飾られていました。デート用のボートとかよりずっと大きくて、今なら川底を浚えないと使えないはずですが、今も木津川の左岸右岸を結ぶ道路は少なく、江戸時代の方が便利だったのではないかと思われます。

土手の道から田園に戻るとツグミ、この冬は例年よりかなりツグミが少ないです。

振り返ると丘の上のお寺のような大きな屋根に十字架、京都シオンの丘キリスト教会です。丘の上の教会、賛美歌にあります。

もいちど草内

草内へ戻るとノスリ、さっきのとは別の子です。電線に引っ掛からないように飛ぶのも大変かと。

ゆったり飛んでは電柱から電柱へ移動、曲線のケーブルを脚を広げてがっしり掴んでます。タシギかタゲリに会えないかなぁ、タシギを見つけるのは難しいので、せめてタゲリに会いたいなぁ。

青空が広がってきたものの風が強くて寒さにがまんできなくなって、農作業小屋の陰で持参のカーディガンを着込みます。

強風の中で何とかカーディガンの袖に手を通したら、バタバタっとタゲリが目の前の田んぼに降り立ってビックリ。やはり期待に違わない草内です。

飛び立ってもうちょっと先の田んぼに降り立ったものの。かなり遠いので自分も移動したら見失いました。

一休さん

自転車があるので、酬恩庵一休寺へ行ってみます。

元弘の変で荒れ果ていたままの寺を63歳の一休宗純が再興、88歳で亡くなるまでの四半世紀をここで過ごしています。

総門から真っ直ぐではなく方丈を回り込むように直角に曲がると本堂へと参道が続いています。その右手によく古墳で見かけるのと同じ文面の宮内庁の高札があって、後小松天皇皇子、宗純王墓、あります。なんと一休さんは皇族だったんですね。

境内の奥に池があり、橋がかけられているのに「このはし、わたるべからず」という制札。でも橋が壊れているとすれば張られているはずの立入禁止のロープなども無く、池の手前の案内板には2つのルートが描かれていて橋を渡って行けることが明示されています。一休寺だけに何かの頓知かと思いつつも、橋を渡らずに遠回りして池の向こうへ。

橋の向こうに個性的な石仏が多数、モアイ像やアステカ文明を彷彿とさせる像も。古いものではないですが、三千院のわらべ地蔵に通じる何か惹きつけるものがあります。二十世紀の森と題し、地元の人たちが思い思いに彫った羅漢像だそうですが、さほど時間が経っていないにも関わらずいい感じに自然と溶け込んでいます。

ん?バナナマン日村氏も?

一休さんの詩「雨ふらば降れ、風ふかば吹け」、あたふたするな、ということでしょうね。説明文の「気にしない気にしない」はとても適切な解釈かと。すきすきすきすきすきっすき♪、と歌いながら一休寺を後にしました。苔が青くなかったのがちょっと残念で、雨の季節にまた来てみたいと思います。

西大寺へ戻ってきました。駅改良工事のため喫煙室が3月1日に閉鎖されるそうです。この眺めも見納めです。ただ喫煙室は廃止じゃなくて、二条庵横に仮喫煙室設置だそうで、近鉄の対応は愛煙家にとって嬉しいばかりです。

タイムズスクエア内の豊祝で一杯、電車見物と併せ、西大寺駅で欠かせない楽しみです。今日のお品書きにきざみ奈良漬がありました。東向商店街の山崎屋か、大仏前の森か、知りたくてどこの奈良漬と訊いてみたら、ウチの製品ですとの回答、酒蔵直営店で失礼な質問をしてしまいました。

帰ってから一休寺の羅漢像について調べていて、「このはし、わたるべからず」のはしが「橋」ではなく「端」と漸く分かりました。橋の真ん中を渡ればよかっただけです。まだまだ修行が足りない自分です。