ばたでんとマガン
久々に松江。
阪急三番街から一畑バス、最前列真ん中の席です。なぜかフロントガラスど真ん中にバックミラーがあってかなり目障り。
津山を過ぎて中国道は暫し姫新線と並行、いつも線路しか見えなくて、いつかはここを走るキハを撮ってみたいと思っていたら、前方をトコトコとキハ。最前列、大正解。
美作千代駅に到着直前の新見行キハ120。調べてみると姫新線のこの区間の運行本数は意外と多くて13往復もあります。
ミーティングを終え夜の松江、旧交を温めます。まずは、のどぐろの炭火焼き。バトウ鯛って初めて食べたけど美味、スズキは宍道湖産。刺盛りにマグロがないのが松江っぽいかも。
ばたでん大社線初乗り
定宿の東横インからの眺めです。写真中央に松江駅が見えます。もっと早く起きるつもりだったのが昨日のお酒がかなり残ってます。こちらへ来る前、木次線乗り鉄チャレンジも考えていたものの、1日1本のキハに乗り続けるのは二日酔いでは無理、やはり湖遊館新駅へ向かうことにして、ロールパン1個をコーヒーで無理やり流し込んで出発。
JR松江駅からばたでん松江しんじ湖温泉駅へは2kmほどなのにバスは県庁前とかぐるぐる遠回りするので15分くらいかかります。それなのに整理券方式で遠回りしている間に運賃がどんどん上がっていくのは、ちょっと納得しがたい。
松江しんじ湖温泉駅に着くと電車は出たばかりで次は1時間先、駅前に足湯があるもののそういうのには興味なく、外は寒いので駅の中をウロウロしながら時間潰し、売店の雑誌売場に何故か他とは異質な鉄道ファン最新号。
新型を期待していたものの入線してきたのは元京王5000系の2100系2101編成、ちょっと前まで5000系が京王線で現役だった頃のクリーム色に臙脂の細帯だったのが、デハニと同じオレンジに白帯に塗り替えられてました。
例によってかぶりつきゲット、運転席は昭和のままです。スピーカーにはKTRのロゴ、Keio Teito electric Railwayです。ところがKTRのスピーカーがかなり煩く、耳が痛いくらいです。スピーカーの前にリュックサックを置いてみても全然効果がありません。駅に停まった時に運転手さんに声をかけてみたところ、快く音量を下げてくれました。ガマンするより言ってみて良かったです。
津ノ森駅に到着、列車交換のはずで運転席後ろからカメラを構えていると、運転手さんが、しばらく止まるので外に出て撮影してもいいですよ、とのこと。こういうコミュニケーションは嬉しいです。
しまねっこ号の2104編成がやってきました。バックミラーに並びます。
一畑口で線路が途切れ、まっすぐ道路が続いています。この先北へ3.5kmほど、一畑薬師の麓にあった一畑駅まで線路が続いていたものの、戦時中に不要不急路線として運休、戦後に正式に廃止になっています。途中下車できます、と録音が流れるものの、調べてみると一畑薬師への土日祝のコミュニティバスは3往復だけ、一畑薬師への参詣客輸送が由来の社名が実態を反映しなくなって久しいようです。
進行方向が変わり前面ぶりつきが最後部になり、体を外に向け車窓に目を凝らします。がっ、期待していた湖遊館新駅周辺には何もいません。
ずっと目を凝らし続けていると、布崎-雲州平田間の田んぼにマガンらしき鳥たちを確認。コハクチョウは一緒じゃないようです。
雲州平田駅ではデハニ体験運転の真っ最中、車内を歩く4人ほどの人影は、逆エンドの運転台に移動中のようです。
川跡駅で3列車が連絡、2番線から乗車中の2101編成が発車したところです。正面は3番線から同時発車した2103編成の松江しんじ湖温泉行、1番線は電鉄出雲市行の1000系「しまねっこII」。出雲市方面へはピンクの電車にお乗り換え下さい、と案内していました。分かりやすいです。
現行ダイヤの平日は松江しんじ湖温泉-出雲市直通と川跡-出雲大社前折返し、土日祝日は松江しんじ湖温泉-出雲大社前直通と川跡-電鉄出雲市折返しが基本パターンになっているのですが、以前は逆で、川跡から先、出雲大社への大社線は初乗りです。
高浜-遙堪間の鳥居の列、有名撮影ポイントです。遙堪はようかん、洋館ではなく羊羹と発音が同じです。
出雲大社前に到着。松江しんじ湖温泉からちょうど1時間、スピーカー音をガマンしていたらばたでんを嫌いになってしまっていたところです。急行電鉄出雲市の幕に切り替わってますが、一時的な間違いです。
伊予鉄がツートンカラーからオレンジ色一色にCIしてしまい、松山へ行きたいという気持ちが全然起こらなくなってしまったのですが、細い白帯が入るだけで、キリッと締まって全然違います。
構内に展示されているデハニ52、勝手にドアを開けて中を見学できます。廃車ではなく車籍は残されていて、映画「RAILWAYS」で営業線を走行後、ここで展示されているそうです。また動き出す可能性もあるかも。
登録有形文化財のばたでん出雲大社前駅、出雲へは何度も来ているのですが出雲大社は初めてです。
奉納された酒樽、菊正宗や白鶴といったNBも並ぶ中、松江の豊の秋や奥出雲の簸上等、地酒も多数。境港の千代むすびがかなりオススメと昨晩教えてもらいました。
八雲山に抱かれた本殿、三輪山に抱かれた大神神社と同じコンポジションです。
駅に戻ってくると7000系が止まっているのが見え、ラッキーと思ったら、7000系は2時間ほど先の電鉄出雲市行特急まで留置、次の電車はしまねっこ号の2104編成。
1時間に1本しかないので、出雲そばを食べる時間はなく、甘いモノのお店ばかりが並ぶ中、何とか調達した島根牛ライスバーガーを車内で。美味しいのは美味しいのですが、小ぶりの焼きおにぎりが1個500円強は高い。
川跡で電鉄出雲市から折り返してきた「しまねっこII」と合流、雲州平田駅ではまだ体験運転が続いています。ツリカケ音を聞きに行くのもいいかなと思ったものの、やはり湖遊館新駅を再チェックすることにします。
側線と車庫に7000系が2両、ということは出雲大社前にいた2両編成と足して4両もの新型電車を導入したことになります。ばたでんでは86年ぶりの中古車じゃない新車導入、3両までは知っていたものの4両目導入にちょっとビックリ。4両とも全額(総額10億円前後かと)は国や自治体の補助金の由、側線で寝かせておかず、もっとガンガン走らせてほしいところです。それにクロスシートの5000系が2編成とも車庫で寝ているのももったいないです。
雲州平田-布崎間ではまだマガンらしき影が遠くに見えたものの、湖遊館新駅周辺はやはり何もいません。隣の園駅から宍道湖まですぐと気づき下車しました。
園駅から宍道湖の湖岸にでるとカモ多数。飛んでいるのはカルガモのようです。カルガモとしては大集団です。湖面に残るのはホシハジロ、画面右下で水面を蹴っているオオバンがカッコいい。
マガンインパルス
マガンにコハクチョウが混じっている可能性も考えられ出雲大社前行で引き返します。車窓からは田んぼにマガンらしき影がまだ見えます。
雲州平田で下車、駅前のローソンで肉まんを胃袋に補給、布崎方面へ歩き始めるものの寒いです。気温はさほど低くないものの風が強い。長距離を歩くつもりはなかったのでタイツも履いてきてません。
踏切が鳴り出し松江しんじ湖温泉行の2103編成を撮ったら曇り空に黒い点々が写ってました。マガンのようです。
すると遠くの空にコハクチョウ、線路沿いではなくてずっと向こうの田んぼに降り立ったようです。さほど遠くなさそうで、歩いて向かってみます。
電線にチョウゲンボウ、さらに3羽のコハクチョウが目的地周辺に着陸態勢。
マガン集団が採餌中の田んぼにたどり着きました。ばたでんの線路と斐伊川に挟まれた広い田園地帯の真ん中です。
田んぼから田んぼへ道路を横断中のマガン、じゃなくてマガモでした。
さらに300mほど先に別の集団、コハクチョウたちも一緒ですが、あそこへ行くにはマガンやマガモたちの間を抜けていくか、ぐるっと遠回りするしかなく、とにかく寒いので止しておきます。
バラバラっとした集団で飛んでいるのはマガンじゃなくてマガモです。
田んぼの中にポツンと残された竹林の影で風を避けながら飛んでるマガンたちをいっぱい撮ったのですが、風のせいか、何故か殆どピンボケでした。撮った時点では満足したのと寒さがかなり辛くなってきたので帰ります。
しまねっこ号が走り抜けていきます。風よけさせてもらった竹林を撮っておきます。
駅への帰り道にも別のマガン集団、他の道がないので、通り抜けようとしたらバタバタバタと飛び立ちました。お食事のお邪魔をしてしまったようです。でもこっちもこのままだと風邪を引いてしまいそうだったので勘弁。
少し日が差してしてきたところに50羽強のマガン編隊。
短距離移動でも見事な大編隊はマガンならでは。グースインパルスと呼びたい。
そこへシルエットが全然違う1羽、さっきのチョウゲンボウです。電線に止まってくれたのをアップで。
2101編成が通過。農業用水を渡るずいぶん可愛い鉄橋がありました。
雲州平田駅に戻ってきました。寒風の中5kmも歩いてました。さっきまで建屋の中にいた5000系も外に出てきて出場準備が整ったようです。
2103編成が停車する駅のホームからもマガン編隊、写真右端の黒い点々、分かります?
ばたでん7000系初乗り
雲州平田駅で電動チャリのレンタサイクルがあるのを戻ってきて気づきました。寒くても歩くよりマシなはず、短時間でも借りればよかったです。
ちょっと遅れ気味で7000系の急行出雲大社号が到着、さっき出雲大社前で待機していたのが電鉄出雲市まで特急で往復して、土日祝日0.5往復だけの急行になって来るというスジです。
片側ボックスシートで片側ロングシートが中央で反転するシート配置です。2ドアの新設計なのに車体中央にドアを模したスペースがあって自転車固定場所になっています。
米子から日本交通のバスで帰ることにして車内から18:45の便を予約。一畑口で方向転換した後松江寄りの車両に移動したらボックス席を独占できました。イングリッシュガーデン-松江しんじ湖温泉間のロングレール区間を走ると、とてもばたでんとは思えない乗り心地です。
松江しんじ湖温泉に到着、JR松江駅行のバスは10分待ち、またぐるぐる遠回りさせられるのも愉快じゃないので30分歩くことにします。
JR松江駅に着くと、バスを待っていたら乗っていたはずの玉造温泉行と同時着でした。朝からロールパン1個、小さなライスバーガー、肉まんだけ、お腹ペコペコも、米子行普通の発車時間まで20分ほどしかなく、駅構内のリトルマーメイドでサンドイッチとハッシュドポテトを確保。
ドドメ黄色の113系じゃなくてキハ来い、と念じていたらキハ47。久々のエンジン音に身を任せ、サンドイッチを取り出してみたものの米子で温かいものにありつけるかも、と考え直してバッグにしまっておきました。
米子駅構内は駅の改造工事で大きく様変わり、ミニチュアの食品サンプルを並べていた喫茶店エスタシオンや2階のグリル大山は閉店、唯一の飲食店となったうどん屋はまだ6時なのに閉店直前で殆どのメニューは売り切れ。30分ほどしかないけど駅前のイオンに行ってみることにします。
入口脇のミスタードーナツで麺を掻き込みました。美味しいけど足りない。
バスに乗ってまずはスマホを充電、USB接続ですが、新幹線のコンセントより充電速度がかなり速く感じます。松江で買ったサンドイッチとハッシュドポテトを食べて漸く落ち着きました。昨日に比べずいぶん貧弱な昼食兼夕食です。
米子道は積雪、工事車両が2車線を並んで走って速度制限していたものの、OCATには定刻より少し早く到着。やはり日本交通のバスは速くて安くて快適です。