SL北びわこ号

今日のSL北びわこ1号の指定席券を1ヶ月前の発売日にゲットしました。1年前撮り鉄した列車を乗り鉄してみたい、ということ以上に、コハクチョウに会いたい、というのが本音です。大阪を出た時はよく晴れていたのに彦根辺りから曇ってきました。

米原に着くと、米原留置の12系客車に梅小路からやってきたC56の取り付け作業をやっていました。

JR東海の313系とかしらさぎの増結シーンとか米原ならではのシーンを写している内にSLびわこ号が入線、沢山の人でごった返す中、汽笛一声出発進行。

5両編成の真ん中の3号車で窓際もボックス席後ろ向きなので、前を行くC56の姿は見えないものの、背中合わせの席が窓を開けてくれているので、ドラフト音と石炭の香りが漂ってきて、SL列車であることは実感できます。雨がパラパラと。

高月駅で先頭のスハフ12のデッキに移動、音鉄してみました。車内アナウンス以外の人の声はカットしています。汽笛とドラフト音、それとハイケンスのセレナーデ(2'12"辺り)が上手く録れました。

木ノ本に着いてから自分の乗ってきた3号車はオハ12345、というラッキーナンバーと気付きました。

大ミハ、大阪鉄道管理局宮原客車区所属、つまり国鉄時代の表記が残されています。昭和44年製、大阪万博の波動輸送のために製造された急行形客車、それ以前の旧型客車と違って清潔感たっぷり、クーラーも付いた画期的な車両です。

反対側ホームに廻って撮影。

雨は大丈夫っぽいので、河毛駅まで戻りレンタサイクルを借りて湖岸へ向かいます。まずは広々とした空間で特急しらさぎ。日本中だいたいどこにでもいるしらさぎ(ヘッドマークを見る限りコサギ)じゃなくて、北海道新幹線で名前が空く「特急白鳥」にすればいいと思います。

1年前大感動したビオトーブになっている早崎内湖に着きました。がっ、カルガモくらいしかいません。野鳥センターの方へ向かうことにします。

野鳥センターより少し南より、湖岸から100mくらいのところでようやく10羽くらいのコハクチョウを発見。前回前々回も賑やかだった野鳥センター前の浅瀬の島はからっぽで、オオヒシクイも沖の浅瀬に。

尾上漁港の方へ廻ってみると探鳥ツアーのグループがフィールドスコープを並べていたりするものの、コハクチョウどころか、カモたちやオオバンの数も少ないです。

湖北野鳥センターのサイトによると11月29日現在コハクチョウは118羽去年の11月27日は114羽、そんなに変わらないので、探せば見つかるのでしょうが、今日は諦め、頭を鳥から鉄に切り替えることにします。河毛へ戻ればまだSLびわこ3号に間に合うはずです。


河毛駅へ向かっていたはずが、撮り鉄さんたちが三脚を並べるお立ち台に出てきました。河毛駅から高時川への築堤を登っていく、SLびわこが一番パワーを発揮するポイントです。普段手持ち専門なのに今日は重いのをがまんしてせっかく持ってきた三脚を取り出します。

三脚を立ててみると、先客の視界の中にいることに気づいて、何度か場所を変えて、なんとか線路に向かって角度が少ないところを選んでみました。北陸自動車をくぐって出てくる絵になってしまいますが、まぁいっか。

すると隣で三脚を立てていた人が、何を撮るつもり?と聞いてきました。思わずじゃまになってしまったのか、と引いたら、そうじゃなくて、どんな写真を撮ろうとしているのか、自分が高速道路に向かってレンズを向けているのを見かねて声をかけてくれたみたいです。

何を撮りたいのか、何を見せたいのか、絞りこまないと、と教えてくれ、自分は今日はこの柿の木にする、この角度からだと、上にトラスがついてるブサイクな架線柱も写らないし、手前で撮っている人たちも入らないよ、と。自分もその柿の木を取り込んでみることにしてみました。線路に向かってほぼ垂直方向です。

カメラ雑誌にも投稿しているくらいの腕の方で、スマホの中の作品を見せてくれました。夕日を受けて反射する水田の中の新幹線とか、素人目にもすごいとわかる写真ばかりです。曰く、ドクターイエローにひまわりを組み込んだ写真とか撮ってる人いるけど、それじゃあ、何を見せたいのか全く伝わらないよ。なるほど。

それにしても今年のもみじはハズレ、とか話をしている内に、SL北びわこ3号がやってきました。

動画1本、それも動かさずに確実を狙ってみました。編集無しです。黒い機関車、白い煙、青い客車、曇り空、朱色の柿の実、とても晩秋っぽい絵になりました。内側にカーブしているので、列車通過後も長くドラフトが響いてきます。


河毛駅で自転車を返して、下り電車で余呉へ向かってみることにします。

河毛駅のすぐ東側に小谷山、浅井長政の小谷城があった山です。

車内から余呉湖が見えるものの、やはりコハクチョウはいそうもなく、余呉で降りるのは止めました。

関西1デイパスで行ける唯一の関西以外の場所、敦賀まで行ってみることにします。近江塩津で乗り換え、連絡は良くなく約30分待ち。

近江塩津から長いトンネルを超えると福井県。

敦賀駅、この先は交流電化区間になります。ホームに喫煙コーナーを見つけまずは一服。紀勢線の駅や岡山でも残っています。

駅前商店街に宇宙戦艦ヤマトと銀河鉄道999のブロンズ像がいっぱい、スターシアとサーシャ、古代守と森雪、メーテルと鉄郎。境港にあやかっているようですが。松本零士は敦賀出身じゃなく、鉄道と港の町としてのイメージだそうです。

だだっ広い敦賀駅前。残念ながら商店街に境港や長浜のような賑わいはなく、日曜午後なのに人通りは殆どないのですが、シャッター通りにはなりきっておらず、まだ工夫の余地はありそうです。

姫路行新快速で帰ります。米原経由より20分早く湖西線経由で大阪まで2時間。関西では何処まで行っても223系ばかりですが、関東の何処まで行ってもE233系よりは遥かに快適です。