iPhone17Proで藤田美術館

予報通り雨の日曜日、買ったばかりのiPhone17Pro試し撮りで藤田美術館へ。

赤いライトは火災報知器。

暗い部屋に置かれた木の展示台は藤田邸の蔵の梁だったものらしい。この暗い部屋、目を慣らすためのものと気づきました。

IPhone17Proで国宝曜変天目、iPhone12Proと較べて赤みが強く感じられますが、さすがに精細度は高く、青い窯変だけでなく白い輪がくっきり、それにたくさん見えます。

曜変天目を含む「渡」のテーマは4月にたずねているのでざっくりと。同じパネルの色がぜんぜん違ってます。

オレオじゃなくて黒屈輪唐花文香合、前回よりかなり明るく撮れていて、レンズが全然違うと気付かされます。

今月から始まった「金」のテーマ。壁にかけられているのは萌葱地牡丹萩菊丸文舞衣(江戸時代)、金糸でボタン、ハギ、キクの丸文と、隙間に唐草文が織られた能装束。

暗い展示室が藤田美術館の居心地の良さの原点。

達筆募集応募作品、今回は中学生以下の子どもたちが対象。自分的に「金賞」は右端下から2番目。縦棒が突き抜けていて金の字じゃなくなっていると言われそうですが、そこがいい。ふたつの点の大きさや位置もバッチリです。

初歌一首は豊臣秀吉の手と伝わる「君が代」、周りを囲む裂には秀吉の桐紋、

めてたく きみかよは ちよにや ちよを さゝれいしの いわをとなりて こけのむす まて 正月三日 秀吉

並べられた梅香留袖歌短冊は織田信長が記し北野天満宮に奉納されたと伝わる短冊、秀吉のひらがなと違って読み取れないですが、藤田美術館の解説サイトによると、

梅香留袖 月影の やとるもせはき 袖の上に にほひくはるゝ 梅の下風 信長

新古今和歌集の藤原定家の歌を本歌取りしたもので、信長の教養の高さが伝わってきます。

夏目雅子さんが演じた三蔵法師を彷彿とさせる金銅造弥勒菩薩交脚坐像は、一本足の鳥にのったアルカイックスマイルの金銅仏、北魏時代神亀元(518)年に現在の河北省曲陽で作られたと銘文が台座裏面に刻まれています。北魏と言えば大阪市立美術館の天龍山石窟石像と同じ、石像だけじゃなく金工でもこんなに高い技術、芸術性をもっていたことにびっくり。

仏像と鳥は元々ひとつのセットではなかったらしく、そのため何本ものテグスで固定されているのですが、交脚の菩薩像と一本足の鳥のバランスが絶妙で、やはり元からひとつのセットだったのではと思わせます。

重要文化財唐鞍(鎌倉時代)の色んなパーツ、馬のお尻部分を飾る雲珠(うず)、騎乗者が座るための鞍、馬の額につける馬面、口にはめる口籠(くっこ)。東大寺の手向山八幡宮に伝わったものらしい。

同じ重要文化財唐鞍のパーツが入館してすぐの展示ケースに離れて展示されています。虎斑文革張切附、金銅装双鳳尾長鳥文障泥、鉄輪鐙。

入館してすぐの展示ケースには朝儀公事図帖春日祭使餝馬御覧之図(明治時代)が並べられていて、「金」のテーマに戻ると、パネルで唐鞍のそれぞれのパーツがどのように馬に装着されていたかが解説されていました。展示が分散していてわかりにくいものの、謎解きのようになっているようです。

重要文化財山水蒔絵手箱銘鹿苑寺(鎌倉時代)は、鶴や鹿が蒔絵で描かれた化粧具や文具を入れておくための箱というか缶。

金地春秋草花図(江戸時代)は、背の低い、金銀の風炉先屏風。

先月から開始の「香」のテーマ、砧青磁袴腰香炉銘香雪(南宋時代)は浙江省龍泉窯で焼かれた三本足の粉青色香炉、梅と雪輪文が描かれた精緻な火屋(ほや、蓋)は後づけらしい。

厨子入愛染明王(鎌倉時代)は、3つの目がある憤怒の表情の頭上に小さな獅子頭、6本の腕には色んな法具、白檀などの香木で作られているらしい。精緻さは上掲の金銅造弥勒菩薩交脚坐像を上回っているものの甲乙つけがたい。

重要文化財金銅柄香炉(平安時代)は河内長野の観心寺由来。取っ手部分の先端にローソンの牛乳缶のような重しが付いた瓶鎮柄香炉。

香引出(江戸時代)は香木名が書かれた引出に香木片が入った香包を整理収納するもの。小さな文字までくっきり撮れてます。

交趾木菟香合(中国・明時代)は、福建省南部の民窯で作られ交趾(ベトナム北部)を経由して日本にもたらされた合子、パッと見ねこかと思いきやミミズク形だそうです。

梅の花のかたちに蕊が描かれた一輪梅香合は側面に「米聾」と青木木米の号があります。奥田頴川、永楽保全と並ぶ京焼の名工で画家の青木木米は窯の火加減をしている時に窯が爆発し聴力を失ったため、聾米と号しています。

藤田美術館をあとに、ひょうたん池へ。カワセミをよく見かけたカップ上の置物(?)をiPhone17Proで撮ってみました。

カワセミは不在なのでハスの葉に留まったスズメ。トリミングしていないので小さいですが、10mくらいであればそれなりに鳥見にも使えそうなiPhone17Proです。何よりオートフォーカスが速い。2月にふと通り過ぎて、数分間も10mほどの近さにじっとしてくれたカワセミに、ZV-E10でなかなかピントを合わせられずアンシャープマスクで誤魔化したことを思い出すと、十二分に使えそうです。

マガモ♀の青い翼鏡もかなりきれいに撮れてます。帰り道のOMMビル地下でビール半額と気づき入ったがんこ寿司、まぐろの赤身の繊維まで良く撮れてます。

高精細度とレンズの明るさにはかなり満足、ZV-E10の2,400万画素、iPhone12Proの1,200万画素に対して、IPhone17Proは4,800万画素です。ただシャッター音が大きいことだけがかなり気になってます。