雨の土曜日
東洋陶磁美術館で油滴天目茶碗に見惚れてしまい、同じく国宝で油滴天目より有名な曜変天目が藤田美術館で見ることができると分かりました。雨予報の土曜日に訪ねるにはちょうどいい。
天満橋から寝屋川を渡り、京阪の線路をくぐりシロツメクサに囲まれた大川端を歩きます。大川端とは一般に吾妻橋付近の隅田川右岸を指すようですが、ここも桜之宮公園というよりも大川端と呼んでいいと思います。
自転車に乗らなくなったのでずいぶん久々のひょうたん池、ひょう太に会えるかもとの期待はハズレ。
藤田美術館
ひょうたん池裏の藤田邸跡庭園を抜けるとJR大阪城北詰駅入口隣に藤田美術館。傘を100円デポジット式の傘立てに入れるのに手間取ったことで美術館の外観を撮るのをすっかり失念してしまいました。5年前にまだ建設中の藤田美術館の写真を撮ってます。東洋美術に興味を持つなどとは想像もしなかったので訪ねるのは初めてです。
チケットボックスとかなく案内係の女性の持つ端末で入館料1,000円をPayPay決済し暗い部屋に入るとプロジェクターで美術館の紹介。
紅毛白雁香合(オランダ、17世紀)、オランダ・デルフト窯製の香を入れる合子(ごうし、蓋付の小さな器)。
黒楽茶碗 銘千鳥(江戸時代)、樂道入(通称ノンコウ)作、楽茶碗は京都楽家で作られた茶の湯で用いるための茶碗、ノンコウは楽家の三代目。金色(黄色)の三角を千鳥の足跡に見たことから千鳥と銘が付けられているらしい(参考)。
利休斗々屋手茶碗と本手利休斗々屋手茶碗(いずれも朝鮮時代、16世紀)本手ありは「利休が好んだとされる斗々屋茶碗の典型的な作行き(釉薬のかかり方、轆轤目、形、焼成など)を備えている」、本手なしは「形式的にはその流れのものに見えるが、本来の手(つくり)とは異なる」とChat GPTで調べました。
本手利休斗々屋手茶碗は千利休から、古田織部、小堀遠州と受け継がれた名物。特徴がないのがこの茶碗の特徴だそうです(参考動画)。千利休を描いた本はいっぱい読んでいますが、その名物を実際に見たのは初めてのはず。
極めつけの名物を目にしつつ、日本一の目利きといわれる金兵衛さんが手にして「はてな?」とつぶやいた何の変哲もない茶碗に千両の値がついてしまうという落語のはてなの茶碗を連想してしまい、「審美眼」とは何だろうと考え込んでしまいました。
城北公園菖蒲園
城北公園へ花菖蒲を見に行くことにします。花菖蒲には雨模様のほうが似合うはず。ローソンで水を買って片町バス停で守口車庫行のバスを待ちます。バス停前のとんかつやさんのメニューに見入っているとバスがやってきて、慌ててのりこみ最後部席に腰を下ろしたら、ローソンに傘を忘れたことに気づきました。
次の東野田バス停で下りて600m歩いてローソンに戻り、もう今日はいいかと思ってものの、天目茶碗を見れなかったこともあって、やはり次のバスに乗ることにしました。
こちらもずいぶん久しぶりの城北公園、ここでもカワセミに会ったことがあるもののもう10年も前です。