ふじぐみさん

藤の季節になりました。お水取りの日に棚だけを見てきた萬葉植物園を再訪します。

横断歩道を鹿が渡ります。Come together, right now, over me♪ 飛火野の片隅に藤棚。

萬葉植物園

萬葉植物園入口すぐのところに藤棚。アヤメも。

ダイコンが満開。花はハマダイコンの方がキレイです。

ビールになるオオムギとパンやうどんになるコムギ、こんなに穂の形は違うとは知りませんでした。

コンニャクも植えられていました。おでん屋さんができそうな植物園です。

ケロケロケロと大きな声が響いてきます。オオムギの穂の下にいました、たぶんヌマガエル。

萬葉植物園の奥に広がる藤園は予想通りかなりの賑わい、独特の香りが漂っています。

花穂が長い九尺藤の蜜を吸うタイワンタケクマバチ。

麝香藤(じゃこうふじ)、麝香はシベリアやインド、中国などに生息するジャコウジカの香嚢という内臓からとれる香料、生薬で、もちろん現在はワシントン条約で取引が禁止されているのですが、その麝香に似た香りがする藤ということのようです。

もうひとつの白藤は白甲比丹(しろかぴたん)、白花美短とも書くヤマフジの一種です。甲比丹は南蛮船の船長の意、キャプテンの語源ですね。藤のネーミングは梅や桜とはかなり異なり、歴史を偲ぶ趣にこだわっているようです。

クリンソウとアヤメです。

この色が本来の藤色かも。

藤園一番奥の藤棚、この奥がまだ造成中でさらに広げられるようです。ちなみに藤園は「とうえん」ではなく「ふじぞの」と読むようです。「とうえん」は桃園です。

錦鯉の池に張り出した低い藤棚。

幼稚園はふじぐみだったことを思い出しました。他にたんぽぽぐみと、もうひとつは思い出せません。1学年で3組じゃなくて、小規模な私立幼稚園で、確か年長さんがふじぐみ、年少さんがたんぽぽぐみ、年中さんがさくらぐみか何かだったはずです。園長先生はヨコタニ先生だったかと。よく記憶しているものだと我ながら感心。

ひまわりとか、チューリップとかじゃなくて、ふじという子どもたちにはメジャーじゃない花が組の名前なのか、園内に藤棚があったような記憶がうっすらあります。

レンゲに止まるハナバチのなかま。ミツバチよりずっと体重が重いのでレンゲがたわみます。タイルで萬葉びとのくらしと植物の紹介されています。

毎年に 春の来たらば かくしこそ 梅を挿頭して 楽しく飲まめ - 野氏宿奈麿

萬葉びとの花見は桜じゃなくて梅だったようです。

緑色の花びらのサクラ、御衣黄(ぎょいこう)桜です。

春日野園地・二月堂

春日野園地で遊ぶ元気な子どもたち。当然芝生には、奈良の春日野青柴に〜、腰を下ろせば鹿のフン♪ フンフンフン黒豆の♪ が広がっているはずですが、奈良の子どもたちは全然気にしていないようです。奈良公園が大好きな自分ですが、黒豆はやはりエンガチョ、まだまだ修行が足りないようです。

鹿のふんをモチーフにしたお菓子が色々商品化されているらしく、こういうの食べて免疫力つけるといいのかも。

足元に注意しながら春日野園地を抜け、青モミジの径を二月堂へ向かうと、ヤマガラ登場。

だんだん近づいてきてくれ3mくらいまで来たのでスマホで撮ってみようと欲を出したら行ってしまいましたが、開いた羽が撮れてました。

重要文化財の法華堂経庫です。これが校倉造と若いパパが子供に説明しているのを聞いて、そうか、これが校倉造かと初めて気づきました。

法華堂に背を向ける位置に扉がありました。要は古代の倉庫です。

二月堂です。午後から曇りとの予報でしたがまだ晴れてます。二月堂裏参道の溝を丹念にチェックしたものの、サワガニは不在でした。

二月堂裏参道の北側にある狭い径を少し上ってみました。4軒ほど住宅があり、この先どこまで続くのかわからず適当に引き返したのですが、調べてみるとこの先にまんなをし地蔵尊という、間(まん)の悪さ(ツキが無いこと)を治すといわれる地蔵尊があるようです。

ツツジの花にクロアゲハ。

坂道から振り返るとドーンと大仏殿。地面にはムギワラトンボ。

カナヘビが垂直の壁を上り、真下へUターン。ニホントカゲより指がかなり長いです。

ちょっと食傷気味ですがイソヒヨです。

裏参道から畑の向こうに大湯屋、重要文化財で日本最古の湯屋です。中に鉄湯船が保管されているそうですが、大きな鍋のようなもので、湯船につかるのではなく、湯を体にかける入浴方法だったようです。

大湯屋前の古池の排水口にウシガエル2匹、狛犬のように並んでいました。

今日の大仏池です。東大寺の案内板を見ると大仏池ではなく二ツ池が正式名らしい。

吉城園

ノムラモミジと青モミジが同じ木から生えているように見えますが、どうやら2本並んでいるだけです。

青モミジの上の方からヒーホイヒーとキビタキらしき鳴き声が響いてくるものの、茶室周辺はずっと工事中で近寄れません。

エビネ(キエビネ)とミヤコワスレ、こういう花が楽しめるのはやはり吉城園ならでは。

茶花の庭のノムラモミジを内側から撮ってみました。小山のベンチでひと休み。

アヤメと、11月に咲いていたアジサイがもうまた咲いていました。

大輪のボタン。

コデマリです。

まだヒーホイヒーと響いてきます。ようやく低い枝に止まってくれました。キビタキじゃなくてイカルです。

その枝の木の場所に「ことり塚」と碑が経っています。前から気になっていたので、吉城園チケットブースの人(入園無料ですが地図をくれたり案内してくれます)に訊いてみると、よく訊かれるものの、ことり塚の由来は不明、だそうです。

スギゴケを撮って帰ります。

奈良公園バスターミナルでトイレを借りたら屋上に上がれることに気づきました。2階建てなのでさほど視界は広がりません。

バスターミナルは2階建てのビルが2棟が繋がっていて西側のビルの屋上へ行ってみると下りることができず東側のビルに戻る他ありませんでした。バスターミナルとはいえ、路線バスも高速バスも乗り入れず、団体旅行の観光バス専用、それも乗降だけで駐車できないので、かなり評判の悪い施設です。この時もバスは1台もいませんでした。

西側ビルに周辺のジオラマ、奈良市役所にある平城宮のジオラマと較べるとかなり見劣りしますが、せっかくなので今日歩いたルートを書き込んでみました。アプリをチェックすると約23000歩、12.5km、奈良公園広いです。