男里川河口の春

潮見がいいので5ヶ月ぶりに男里川河口へ。まだ春のシギチの渡りは始まっていないはずですが、もう待ちきれません。少なくともシロチドリには会えるはず。

樽井駅から男里川河口への緑道を歩くのも楽しみ。レンギョウとサワギク。

ボケが垣根になってました。

男里川右岸河口

堤防を超えると曇り空も相まってほぼモノクロームな別世界になりました。河口の地形がまたまた変化し、左岸先端が河口を囲う砂州のような形になってます。こちら右岸から左岸へ歩いて渡れそうですが、一番狭い部分はそこそこ流れが急で止しておきます。

瀬を早み 岩にせかるる滝川の われても末に 遭わむとぞ思ふ

YouTubeで崇徳院を見たばかりなので、この一首が浮かんできました。悲劇の主人公ではあるものの、百人一首に選ばれ、古典落語落語にも登場、自分の口からもでてくる、900年後の世界でも愛される崇徳院さんです。

左岸の砂州の向こうにヒドリガモたちがプカプカ。続々と仲間たちが集まってきます。

期待通りシロチドリ登場。

ハマダイコンです。

砂浜に不思議な模様。

しーんとしていた関空から聞こえてきた離陸音にレンズを向けるとUPSの三発機MD11香港行、背景はうっすらと六甲です。ハクセンシオマネキは見当たらず左岸へ向かいます。

自分の視点の位置に咲いたホトケノザ。

満開のソメイヨシノの下でピックニックチェアとテーブルを広げた女性が、首からカメラをぶら下げ近づいてきた自分を見つけ、どけましょうか、と。いえいえそのままで。

白い桜はたぶんオオシマザクラ。

ツグミとカワラヒワ。

菟砥橋の上流がきれいさっぱり整地されてしまったのにびっくりして撮ってみたら空には暈? レンズのいたずらかも。

整地のせいで棲家をなくした鳥や虫たちも少なくなかろうと思ったら、いつも菟砥橋下で見かけるセグロセキレイは下流の河原にいました。

男里川左岸河口

小さなコガモ♀と大きなセグロカモメ。川に魚はぜんぜん見当たりません。

左岸の景色はずいぶん変わってしまい、5ヶ月前より川幅がかなり広くなっています。

潮干狩り風じゃない人が貝を採っていて鉄棒の鈎のようなもので貝を剥がしているようです。牡蠣かもしれません。対岸にはコチドリ。

水辺にシロチドリたち。ピンボケですが飛び立ったところです。

冬羽のシロチドリと、夏羽のシロチドリ。首の黒い部分が繋がっているもののシロチドリで間違いないです。ちなみにシロチドリは冬に夏羽、夏に冬羽になるそうです。

左岸河口先端は打ち上げられたアオサがびっしり。ところどころしおだまりができているもののヤドカリもカニも見つかりません。調べてみるとヤドカリは4月まで冬眠しているらしい。桜は満開でも海の中の春はまだこれからのようです。

沖にはカンムリカイツブリのカップル。

ハママツナが茂っていた池はごく小さな水たまりだけになっていました。夏にはこんな感じに戻るはず。テトラポッドにイソヒヨドリ。

尾崎の浜

円錐状に絡まったアオサが砂浜に立っていました。そのとなりの渦巻はゴカイの糞です。

砂浜に散らばった小さな穴はゴカイのもので、ところどころ砂がグレーになっているのはたぶんゴカイの排泄と推測。浜辺は不思議の宝庫です。スナガニやコメツキガニはまだまだ冬眠中で活動開始は6月頃だそうです。

深センからの貨物便、順豊航空B757が深センから到着。午後から晴れるはずが曇ったままですが、うっすら明石海峡大橋が見えます。目の前にイソヒヨが下りてきました。

ここでもハマダイコン。羽田からのANA A320が到着。普段ならもっと大型機での運行路線のはず。明石海峡大橋のメインケーブルがくっきり。

シロチドリのカップル。冬羽、夏羽の違いで、雌雄は分かりません。

仲がいいのか、そうでもないのか、夏羽が冬羽の前を素通り。

後ろからイソヒヨの声がして振り返ると10mほどの近さのテトラポッドの上、いい声をじっくり聞かせてくれました。

足元にミズクラゲ。触手をびっしり並べて横たわる姿は珍しいかと。生死は不明ですがパックマンのモンスターみたいです。

シロチドリカップルは飛び立ったものの目の前の浅瀬に。

また飛び立って浜辺の反対側。

風向きが変わった訳でもないのに、Peach長崎行が南へ離陸。続いてJAL羽田行、こちらも小ぶりなB737。

尾崎漁港でもイソヒヨ。数日前自分の部屋からも撮れたイソヒヨですが、やはりビルの上より漁港や浜辺の方が似合ってます。