ひのとりで鳥見(前編)

3月14日に近鉄特急ひのとりが運行開始も直後に緊急事態宣言発令、心待ちにしていた、ひのとりで伊勢湾へ春のシギチの渡りは見送らざるを得なくなりました。

8月初旬には始まる秋のシギチの渡り、長梅雨の直後に男里川河口で少し鳥見はできたものの、その後は連続酷暑。漸く秋の気配が感じられてきたので、エアリズムのインナー上下とマスクで身を包み、満を持してのひのとり初乗りです。

もっと早く出発したいところですが、土日のひのとり始発は8時。

せっかくの初乗りなのでプレミアムシートにしました。後ろの方のひとり席ですが、ズームすれば前面展望が撮れそうです。

ところが、地上にでるとすぐ前面に大きなサンバイザー。

足を伸ばしても前の席に届きません。肘掛けにシート操作ボタン。この他にカーテンのボタンが窓枠にあります。

伊勢志摩ライナー22000系改と違ってN700系くらいの狭い喫煙ルームです。各車両にロッカールームがあってその前になぜかベンチ。荷物を整理する時に便利かも知れないけど中途半端。鍵のかけられるカーテンを取り付けて更衣室にすればいいかも。

洗面所に紙おしぼり、昔近鉄特急におしぼりサービスがあったのを思い出しました。カフェスポットでホットコーヒー、コーヒーとお湯の2種類しかないのに8つもボタンがあって分かりにくいです。

とても快適なひのとりですが、しまかぜと違って人的サービスは何もないのが寂しい。特急券の検札すらなくなってしまいました。これからの時代の雇用の確保や経済の復活に、人的サービスの拡大は見直されていいと思います。

青空に二上山。ハイデッカーのプレミアム車両は視点が50cmほど高いです。レギュラー車両はガラガラもプレミアム車両は満席。

前面展望モニタはなくなったのかと思ったら青山トンネルで表示されました。津で9:30の四日市行普通に乗り換えを確認。

中川短絡線を越えて雲出川を渡ります。

広がる三重県の田園風景、期待が高まります。津到着直前で漸くサンバイザーが上げられました。

津に到着、心地いい枕が名残惜しいものの名古屋へ向かうひのとり8列車を見送ります。他の近鉄特急と違って、時刻表でも車内放送でもひのとり○列車と番号がついてます。ひのとり○号じゃないのはたぶんJRへの対抗心でしょうね。

白塚海岸

今日の第1チェックポイント、白塚に到着。まさか今のような世の中になるとは全く想像もできなかったダルマ初日の出を見た時以来です。

いましたいました、ミユビシギ。お正月よりずっと多くて、軽く100羽はいそうです。茶色い夏羽の子、グレーの冬羽のままの子、それに体格もかなり個体差がありますね。

大阪湾ではまず会えないミユビシギに近鉄特急に乗って伊勢湾にくれば、かなりの確率で会えます。

浜辺をちょこまか走り回るミユビシギ、後指が退化して3本指なのがよく分かります。砂をつついて何を食べているのか、透明な何かを咥えています。

砂から小さなゴカイのようなものを引っ張り出しています。砂浜にはミユビシギたちがつついた跡がびっしり。

砂浜に描かれた頼りないS字カーブ、ミユビシギの足跡のようです。千鳥足とはチドリじゃなくてミユビシギに由来するのかも知れません。

浜辺の南側には結構人が多いのですが、北側は誰もいません。

水辺のミユビシギたち。

漸く羽を広げてくれました。でも飛びません。飛ばずに走りながら移動しては砂浜をほじくり返してます。

浜辺のミユビシギ、風の音と相まって忙しない動画です。ウミネコたちだけが我関せずと悠然と構えてます。

ミユビシギたちに手を振って次のチェックポイントへ。暑いですが入道雲がきれい。白塚駅に戻ってきました。

車庫から5200系が出庫してきました。5200系は駅南側の引き込み線へ、この後の5200系が普通になるのか回送になるのか、北へ向かうのか南へ向かうのか確認したかったものの、やってきた四日市行普通に乗ります。

2駅先の千里駅で下車、今日の第2チェックポイントです。国道23号線が並行していて駅近くにいろんな食べ物屋さんが並んでます。中華屋さんのビールセット、アテ2品付でプファー。

後編へ続く