夏の終わりの花見

この猛烈な残暑もいよいよ今日までらしく、空調の効いた花見へ。

長堀鶴見緑地線横堤駅2番出口直結の珈琲館ヤマトのスペシャルモーニングEのレーズントースト変更です。全く満足なのですが、小さなフォークだけだと、ベーコンエッグが何とも食べにくい。

厚焼き卵サンド・タマゴサラダにゆで卵付のスペシャルモーニングHはいずれ試してみたいと思っています。

西三荘水路跡の緑道に季節外れのクチナシが一輪。

咲くやこの花館は足場で覆われてしまっていました。雨漏り改修工事だそうです。

咲くやこの花館

ハイビスカス館のHibiscus arnottianusとHibiscus kokio、白いarnottianusは赤い軸からうぶ毛の生えた赤丸の雌しべ、軸の周りに黄色い雄しべが生えてます。赤い軸は蕊柱(ずいちゅう)と呼ばれる雌しべと雄しべが合体したものでそうです。サーモンピンクのkokioも蕊柱から雌しべと雄しべが生えているようですが、arnottianusと生え方が全然違ってます。

どちらも分子模型のような見事な造形美です。ちなみに学名としてのHibiscusはヒビスクスと発音するようです。

熱帯花木室のトックリキワタ(パロボラッチョ)、写真右上に掲げられた人差し指の上をみると花が咲いてました。

トックリキワタに並んで鉢植えのハマゴウ、男里川河口(福島海岸)でおなじみの海浜植物です。浜辺では茎を砂浜に這わせているのですが、ここでは小さな鉢に押し込められていてちょっと可愛そうな気も。

ハマゴウの隣にはヤノネボンテンカ、10月に谷町筋の植栽で咲いている花です。ハマゴウもヤノネボンテンカもなぜ熱帯花木室にあるのかは分かりませんが馴染の花に植物園で会えると嬉しい。

パイナップルです。ひとつひとつのツブツブが本来の実で、たくさんの実が付け根部分の軸と融合肥大化し多量の果汁を含むようになったそうです。

シロスジアマリリス、ハデハデなアマリリスと違ってずいぶん清楚。

ナミアゲハを追いかけ花に止まるのをずっと待っていたのですが、葉っぱにしか止まってくれませんでした。

高山植物室に入るとサギソウの鉢がいくつか並べられていました。鉢じゃなくて地面から咲いているところを期待していたのですが、ちょっと残念。鉢にはミズゴケがびっしり敷き詰められ乾燥を防いでいて、地面から咲かせるのは難しいようです。

他に類をみない不思議な形の花、サギに見立てられる前方部分は3つに別れた唇弁で両脇はの唇弁はサギの羽のように切れ込んでいます。後方の四角い花びらは側花弁、唇弁と側花弁の間がハイビスカスでも見た雌しべと雄しべの合体した蕊柱で、黄色い部分が花粉が入っている葯室、その先端の粘着帯と呼ばれる白い球体が密を吸いにやってきた虫にくっつき葯から花粉が出てきて別の花へと運ばれるというメカニズムだそうです(参考)。

野生のサギソウを見たくて伊吹山麓の湿原へ行ってみるつもりだったのですが、この夏は暑すぎて機会を逃してしまいました。また来年。

鬼太郎の親父がいっぱい咲いていました。アナファリス・トリプルネルビスというネパール原産のヤマハハコの仲間で、花びらが開く前の状態と分かりました。

タマザキサクラソウ、4月に咲いていたタマザキサクラソウと色が違ってます。プリムラ・ビアリー、和名はホザキサクラソウです。

真っ赤な花を長く伸ばしたピンギキュラ・ラウエアナ、メキシコ・オアハカ州固有のムシトリスミレの仲間で、虫が認識できない赤い花でハチドリをポリネーター(花粉媒介者)とする花だそうです。

茎をたどると何と葉はアルマジロの甲羅みたいになってました。その甲羅みたいな葉っぱの周りに赤いコケの胞子体が頭を伸ばしているのはホソハリガネゴケと思われます。

1cmも無いほどの花に繊細な紫の模様のピンギキュラ・エマルギナータと思わず花の中に吸い込まれてしまいそうなピンギキュラ ・プリムリフロラ、いずれも食虫植物のムシトリスミレの仲間です。

シジュウカラが高山植物室に入ってきていい声を響かせていました。

クロユリの中を覗いてみます。右側の花の雌しべにピントを合わせたかったところですが、左側の花の雄しべに合ってしまっています。花の撮影は難しい。

小さな花ばかりの中で大きな花はオオバナノエンレイソウ、バニラアイスを彷彿とさせます。

球体の可憐な紫はタマジャシン。

アキザキスノーフレーク、春に咲くスノーフレークと較べて葉っぱが無く、花びらの緑の斑点もありません。

エーデルワイスの茎が30cmくらいに伸びていてビックリ。

一輪だけ細長い真っ赤な花を咲かせているのはエパクリス・ロンギフローラ、別名クリスマスキャンドルと呼ばれるオーストラリア南東部固有種の常緑低木。

高山植物室外のロックガーデンは何も花が咲いてないかと思いきや一輪だけピンクの花、どうみても季節外れのシクラメンです。周りをびっしり囲む緑はブルーパシフィックというグランドカバーによく用いられる針葉植物。

形の好い壺に花を咲かせたハマベマンテマ。

来る度に毎回見たことの花、以前見たけど様子が異なる花、飽きない咲くやこの花館です。

鶴見緑地

自然体感観察園の稲田の畦道に今年お初のヒガンバナ、まだまだ咲き始めでやはり例年よりずっと遅いようです。

コウホネの花の中にいるのはカニグモの一種。黄色い穂状の花はキンミズヒキ。

ヒマワリが終わった風車の丘には何も無いものの、もう何かの苗はびっしり植え付けられています。

僅かに早々と花を咲かせている苗も。コスモスです。

何も咲いていないバラ園、工事が終わって整備されたもののアオサギばかりの四季の池を抜け、人通りの殆どない国際庭園の道に沿ってルリマツリがいっぱい。

純白のルリマツリ、紫の筋がの入った白いルリマツリ、紫のルリマツリ。

大阪シティバス83系統

長堀鶴見緑地線で帰るのはつまらないのでバスで帰ることにしました。大崎市内中心部へ向かうバス停は地下鉄鶴見緑地駅とから遠く離れた鶴見緑地の対角線上の反対、北西口を出たところに大阪駅前行の花博記念公園北口バス停があるはず。花博記念公園北口交差点の信号を渡ってすぐのところにバス停がありました。

ところがバス停は緑四丁目となっていて、時刻表の行き先は なぜか花博記念公園北口になっています。まさか国道の反対にあるバス停かそちらへ向かいかけると、国道の少し西側に別のバス停を発見、花博記念公園北口バス停です。大阪駅前からの83系統は花博記念公園北口の西側の緑一丁目で左折してぐるっと迂回して緑四丁目の東側で国道に戻り、方向転換するようです。ちょうど天満橋行のバスがやって来たのですが梅田へ出たいので数分先にあるはずの大阪駅前行を待つことにしました。

少し遅れていたバスが国道に入るところが見えスタンバイしていると、あれぇ?緑四丁目と今いるバス停の間を左折していまいました。そんなアホなと思いつつ、しばらく待っているとさっき左折した道路からこちらへ左折して大阪駅前行がやってきました。ここが始発のはずなの、車内にはすでに乗客がひとり、左折したところのすぐ先にバスが回転できる場所があり、そこにもう一つ花博記念公園北口バス停があると理解できました。

大阪駅前行のバスに乗れたものの予想を遥かに越えて、大阪駅へまっすぐ向かうのではなく、高殿、森小路、旭区役所、赤川一丁目、都島区役所と旭区都島区をくまなく周遊するようなコースを辿ります。森小路駅付近を行く京阪特急です。

クドクドとこれでも分かりやすくバスのルートを説明したつもりですが、伝わらないでしょうね。要は地下鉄で帰ればよかったと後悔したことだけ伝わると嬉しいです。見送った天満橋行に乗った方がずっと早かったとも分かりました。

小一時間も乗車して天神橋筋六丁目に到着、大阪駅まで乗り続けるのが嫌になってここで下車。

以前なんどか入ったラーメン店で軽目のランチ。

大阪くらしの今昔館

何年かぶりに大阪くらしの今昔館に入ってみました。咲くやこの花館同様、ここも自分は無料です。

夜の風景の演出は以前はなかったかと。ここもインバウンドさん多数で、日本の昔の生活のかなり興味津々とお見受けしました。簡単に浴衣をレンタルできるようになっていて、江戸時代の大坂を手軽に味わえるのも人気のようです。

商家の板の間のレプリカじゃなくて本物と思われる段梯子、座敷の縁側の雪隠と手水、こんなに広いものではないですが、同じ構成が自分の実家にもありました。6年前にも同じようなカットをアップしていました。

床一面に広がる大正12年大阪市パノラマ地図、自分ち付近です。大阪電気軌道(大軌)上本町駅の向こうに現在地と同じ場所に赤十字病院、上本町駅の南側の上ノ宮中学は明治27年開校、その北側の空地は戦後に当地へ移転してきた清風中学高校の場所のようです。

上本町駅から市電の走る千日前通を渡った反対側に「女学院」とあります。現在の大阪市立社会福祉センターの辺りです。大阪女学院がここにあったのかと調べてみたものの明治21年からずっと玉造のままのようです。さんざん調べてビックリ、我が母校の姉妹校だったランバス女学院(後の聖和女子大、現関西学院大学聖和キャンパス)がここにあったようです(参考)。1年でドロップアウトした高校も自分ちから近く、まさか4年間お世話になった母校ゆかりの地も自分ちの間近にあったとは驚くばかり。

6年前にも大阪市パノラマ地圖の特大JPG(地図のダウンロード元はリンク切れも、国際文化センターサイト等で見つかります)でタイムトラベルをしていますが、今昔館の床の地図はフレームで区切られてはいるものの、高精細で大きく拡大され強化ガラスにプリントされているので、JPGよりずっと鮮明です。

6年前に書いていなかった湊町(現JR難波)駅付近です。電車はいなくて蒸気機関車が牽引する列車ばかりです。旅客ホームが3面、西側には貨物ヤードが広がっていて、配線もかなり正確に描かれているようです。貨物ヤードから水路に直結、市電の走る道路は嵩上げされ鉄道から道頓堀の船へ容易に荷渡しできるように作られています。駅終端部の線路と垂直に井桁を描いている線路は港湾施設の一部かと。市電の線路は複雑に交差し、各方面から各方面へスムーズに直通できる配線です。画面右上に戎橋筋、角座、中座、浪花座、松竹座と並んでいて、戎橋の袂には3階建てはグリコサインのビルのようですが初代グリコサイン設置は昭和10年なのでこの時はまだなかったはず。

天神橋筋商店街をブラブラ歩いて天四の庶民でプファー。赤海老3尾のおつくり350円とミニしらす丼250円、改めて庶民のコスパが高すぎることにビックリ。