日帰りの離島 - 菅島
青い海を見たくなって伊勢湾の入口に浮かぶ菅島へ行ってみることにしました。
離島の定義はWikiPediaを読んでもイマイチ釈然としないのですが、行ったことのある淡路島や沖縄本島、関空島、琵琶湖の竹生島は離島という文脈にはそぐわない感じです。その文脈に沿ったところでは、礼文島、瀬戸内海の真鍋島、エーゲ海のイドラ島へいずれも何十年も前に行ったことがあるくらいで、それ以来の離島の旅ということになるはず。
ドア上のLEDに22000系ACEのカラーイラストが走ってました。
池の浦-鳥羽間の近鉄が海沿いを走る唯一の区間です。JR参宮線の池の浦シーサイド駅が毎年僅かな日数だけ営業していた時に炎天下のこの付近を歩いています。
菅島行しおさいに乗り込んだところです。冷房の効いた船室ではなくオープンエアのデッキに直行。
伊勢湾フェリー知多丸2410tが入港、伊勢湾フェリーはここ佐田浜じゃなくて。中之郷駅前の中之郷桟橋がターミナルです。伊勢湾フェリーからイルカやスナメリを見ることができるらしく伊勢湾フェリーのホームページでも情報が発信されています。ウミスズメ、オオミズナギドリなど憧れの海鳥に会えることもあるらしく、よほど菅島じゃなくて伊勢湾フェリーで伊良湖岬へ渡りさらに知多半島の河和へ渡り名古屋へという大昔にデートで辿った記憶のあるルートにしようかとも考えたのですが、今日は満月の大潮、鳥羽の干潮は12時ちょうどで8cm、めったにない機会なのでやはり菅島へ。
2024/7/30追記: 大昔のデートコースは当時運行されていた鳥羽-師崎航路だったかも。
菅島が近づいてきました。波はほとんどないものの結構上下にピッチングします。島の西側は採石場になっていて航空写真ではブサイクな景観ですが、海上からその様子は見えません。しかしながらかなり古くからの採石場で砕石プラントなど見てみたいと思わせる景色が広がっているらしい。セントレアの埋め立てもにも使われた石材だそうです。
左手の小さな三角錐は答志島の北東に位置する無人島の小築海(こずくみ)島。
菅島港に入港。正面に見える見える3階建ては鳥羽市立菅島小学校、2023年度時点で在校生は20人だそうです。
看板の地図左下のしろんご浜が目的地。佐田浜を出る時に水を買って来るのを忘れたのですが港に自販機がありました。
浜の西端の僅かな日陰にたどり着きました。毎年7月8日にしろんご祭という海女さんたちのお祭りの日以外は禁漁になっているしろんご浜、去年のしろんご祭の様子のYouTubeです。観光三重の菅島紹介ページの青い海を見て行ってみたくなったのがキッカケで、海はさほど青くなかったものの十二分に美しい浜です。観光三重のページの写真はちょっと彩度を上げすぎではないかという気がします。
浜の崖にハマカンゾウ。
しろんご浜東の浜まで戻ってタイドプールをチェック。
クサフグが泳いでました。長松海岸の磯ですっころんで怪我をしたことがあるのですが、この浜の磯は磯が砂利浜に囲まれるように点在していて、タイドプールが観察しやすい。来る前に折りたたみ式たも網やマリンシューズを買っておこうかと、釣具店やドン・キホーテをチェックして来たものの、結局何も買わずいつもの干潟靴だけでやってきたのですが、これで十分でした。
漁港の集落を歩いてみるつもりだったけどもうその元気が無いというより、歩くのが危険なくらいの暑さです。それでも水がきれいと聞いていた漁港の橋を渡ったところの海水浴場を見に行ってみたものの、どうってこと無い感じで戻りかけると船が港に入ってきました。喫茶店に貼っていた時刻表を読み間違っていたようです。
急いで港に戻り乗船、かがやき74tです。オープンデッキじゃくてエアコンの効いた船室で涼みます。一本釣り答志島トロさわらのポスターが貼ってありました。
ウミウシや色んな海浜植物に会えたし、さほど青くはなかったものの海はとても綺麗だったので大満足ですが、今度から島歩きでは出発直前にペットボトルの水x2本調達が必須と痛感。
日本初の煉瓦造灯台が菅島に築かれたのは太古から船乗りたちを悩ませた多くの岩礁がこの海域にあったため、でもその岩礁の海だからこそ、色んな海藻からイルカや海鳥までの豊かな生態系が育まれ、今も海女さんたちが漁を続けられるということをこの目で見て来ることができました。
うな丼
佐田浜に戻ってきました。駅付近のお店で海鮮丼か何か食べるつもりだったけどイマイチそそられず、普通電車で松阪へ向かうことにしました。松阪からだと特急券が300円ほど節約できます。
スマホをチェックすると五十鈴川で急行に乗り換えた方が早いと分かり、五十鈴川で階段を下りて上って4番線から1番線へ、急行は名古屋行でも大阪上本町行でもなく名張行、1日2本だけのレア物ですが、古い車両で冷房の効きに難。
松阪途中下車で大口屋さんへ。5月と全く同じ席で同じうな丼(松)をいただきました。
久々の2階席、窓の外には5200系名古屋行急行。来る時にみたヒマワリ畑は宮町駅の北側付近で、8月中旬頃まで見頃が続くとの記事を見つけました。
ビスタカーの階段で仕切られた狭い空間で前方に賑やかな若い女性グループの大声、大笑いが耳に響きます。よほど注意しに行こうかと思ったけどお嬢さんたちの楽しい旅の思い出の最後の1ページで自分がネガティブに登場するのは拙いと必死で我慢しました。
上本町駅8/9番線に到着。ウチへ帰るには一番便利な地上ホームですが、駅からウチまでのもわっとした暑い空気が今日一番キツかった。