桑名から御嶽山
承前、四日市で5200系急行に乗り換え、桑名に到着。
スガキヤにも惹かれたのですが、2Fのうどん屋さんに決めました。まずはお屠蘇です。
もうここは完全に名古屋文化圏、せっかくなので味噌煮込みうどん+どて煮トッピングにしました。コシがあるというより硬いうどんにビックリ。十分煮えていないかというと、土鍋はアッチアチ、うどん以外の具は間違いなく十分に煮えてます。よほどもうちょっと火を通してほしいと文句を言おうとして、念のためスマホでチェックしてみると、味噌煮込みうどんが生煮え??というページが見つかりました。
太い麺は15cmくらいしかないのもビックリ。食べているウチに何故かこの硬さに口が馴染んできたのは不思議ですが、名古屋でも好き嫌いがはっきり分かれるそうです。若鯱家という名古屋のお店で元々カレーうどんのお店だそうです。カレーうどんも味噌煮込みうどんと同じ麺かどうか訊いてみたところ違う麺のようです。ちなみにカレーうどんも名古屋発祥とは知りませんでした。
もういちど御嶽山、藤村の「夜明け前」を読了したばかり、3度目のはず。以前はツグミの焼き鳥がうまそう程度の読後感しかなかったのですが、自然や歴史への思いが深まったこの年になって読み返してみると、木曽の宿場町の中に描かれた歴史に翻弄される人々の生き様にどっぷり浸ることができ、年内にも馬籠や妻籠を訪ねてみたいと思っていたのに年を越してしまいました。
きそのなあ〜なかのりさん、きそのおんたけさんはなんじゃらほい♪ 木曽節がイヤーワームになって止まらなくなりました。
右手へ目を転じ、もいちど聖岳。名前も知らかなった山ですが、なんともカッコいい山容、日本百名山のひとつで長野静岡県境にある体力も必要なかなり難易度の高い山らしい。この向こうに富士山があるはずです。
桑名城絵図です。水路の形は現在といくらか違ってますが、まさに水城です。2日前に訪ねたばかりの高取城とまさに対局をなしてます。
駅へ戻る途中、岸和田のだんじり小屋に似た祭車蔵。毎年8月の第1土日に開催される石取祭の山車の保管庫です。日本一やかましい祭りだそうです。
DF200 RED BEAR単機回送が通過、関西では見ることができないディーゼル機関車です。四日市のDD51が置き換えられたようです。
せっかくなのでやはり北勢線に乗りたくなって馬道駅まで一駅だけ行くことにします。電車を待つ人達の多くが若いアジア系外国人です。北勢線沿線に鉄ちゃん以外を惹きつけるような観光地はないはず、大阪や京都のインバウンドさんと較べ服装も地味、おそらく技能実習生さんたちで、桑名に限らず朝から何度も見かけました。ヒジャブを被ったインドネシアの女性も少なくないです。三重県に工場が多いためと思われます。
馬道駅で下車したのは北勢線が近鉄とJR関西線の上をまたぐシーンを撮りたかったため。おまけにマップをチェックしていると馬道駅から徒歩5分のところに近鉄の駅があると分かりました。
この冬の間にコハクチョウが集まることで知られる石川県の邑知潟(能登と加賀を分ける邑知潟断層帯の上にある湖)へ行こうと計画していました。北陸へ終夜運転があるわけじゃないしきっぷの入手も容易じゃないと思われ、毎年同じことを繰り返すことも大切と考え元旦は津・桑名にした次第。
それにしてもなぜ元旦だったのか、今後何年かかるかはわかりませんが、東北や神戸のように能登も遠からず復興することは間違いないものの、おそらく今後何十年も、めでたく楽しいはずの元旦が来る度に、能登の人たちに悲しくつらい記憶が蘇らざるを得ないと考えると何ともやるせないです。