スマギマダラ
今日から阪神なんば線シリーズなので、阪神なんば線乗り鉄。
タイミングよくやって来たシリーズ21L/Cカー5820系の快速急行三宮行で出発。
今日の試合開始は18:30、ドーム前駅はまだひっそり。
尼崎に到着、2番線に5000系。タイガースとバファローズ半分半分のヘッドマークが取り付けられています。
甲子園に到着、1番線にはKOSHIEN FOREVER号、タイガースじゃなくて高校球児を応援する列車です。日本シリーズに「移動日」という設定があるものの、2016年の日本ハムvs広島とかと違って、ドーム前からここまで15分。前回の関西ダービー、1964年の阪神vs南海は、阪神の起点梅田と南海の起点難波に因んで御堂筋シリーズと呼ばれたそうです。阪神なんば線が開通するはるか昔、大阪球場から甲子園まで御堂筋戦経由で30分はかかったはずです。
ちなみにこの日本シリーズは第7戦までもつれ、さらに雨で一日順延したため最終戦は10月10日、つまり東京オリンピックの開会式と重なってしまい、甲子園はガラガラだったそうです。最終戦は初回に広瀬が内野安打、ハドリがタイムリー、野村の二塁打で2点先制、4回には村山を引きずり降ろし、スタンカの完封で3-0でホークスが日本一に。
須磨離宮公園
もちろん阪神なんば線に乗るだけが目的じゃないので、三宮以遠各駅停車の須磨浦公園行特急に乗り換え月見山に到着。小さな駅ですが直通特急も停まります。
以前入ったことのある駅近の喫茶店でモーニングと思っていたらいつの間にか禁煙になっていたのでパス。その先広い道路沿いにコッペパン専門のパン屋さんを見つけました。おやつコッペとおかずコッペが色々あって散々迷って「フィッシュ&チップスミニ」をゲット。5円の袋もとってもおしゃれ、おしゃれでも気取らない、この土地らしいパン屋さんです。
最新型6000系の姫路行普通が発車、構内踏切がいい感じです。
駅北側にお豆腐屋さん、朝7時から営業。どこでも町一番の早起きはお豆腐屋さんと決まってます。
阪神8000系の梅田行直通特急の窓にタイガースだけじゃなくバファローズのロゴも。
ここから須磨離宮公園の東口へ向かうつもりだったのですが、駅前の地図を見ていると「バラの小径」とあります。東口じゃなくて正門の方へ向かうことになりそうですが、歩いてみると、バラの鉢を並べたお宅が多いとはわかるものの、あとは地面にバラの絵が書いてある程度でちょっとガッカリ。
初めてやって来た須磨離宮公園、大学か何かのような正門です。兵庫県民で65歳以上だと無料だそうですが、大阪府民なので400円払います。咲くやこの花館と逆です。
元は大正3年完成の須磨離宮で昭和42年に皇太子(現上皇陛下)ご成婚を記念して神戸市に下賜されたそうです。園内に入ると威風堂々としたヒマラヤ杉が迎えてくれます。
目的地の東口へ須磨離宮公園の南端の気持ちいい森の道を歩きます。須磨アルプスからの湧水です。
ジョロウグモが巣を張ってました。
スイレンの池、わずかにスイレンの花が残されています。
道路で分断された西側のエリアへ。ジュウガツザクラが咲いていました。
離宮公園で見られる野鳥の看板、フクロウが見られる公園は関西では貴重かと。
バタフライガーデン
東口ゲートの脇にフジバカマ、いい感じに咲いているのに、アサギマダラどころか何もやってきません。
しばらくしてキチョウがやってきたもののフジバカマじゃなくて隣のシオンに止まりました。
ホームページと同じ花だよりが掲示されていました。右下にフジバカマとあるのを見つけやって来た須磨離宮公園です。
脇のベンチに腰を下ろし、フィッシュ&チップスのおかずコッペを食べながら蝶がやってくるのを待ってみました。左端がフジバカマです。フィッシュ&チップスのチップスはフレンチフライじゃなくてポテトチップス、パリパリ感がグッドでチップスにボリュームが無い分、白身フライがたっぷり。
様々なチョウを呼び寄せる植物が植えられた「学びと遊びのバタフライガーデン、蝶々夫人の庭」、プッチーニのオペラ・蝶々夫人の舞台は神戸じゃなくて長崎ですが、色んな蝶や幼虫のそれぞれ好む植物が紹介されていて、とても参考になります。
ルリタテハが好きなのはホトトギスだそうです。
ジャコウアゲハはウマノスズクサ、と姫路の好古園で学んだ通りです。ウマノスズクサです。
ウマノスズクサの向こうに何故か錆びた消防ポンプ車、かなりの年代物です。
コッペパンから見ていたフジバカマとは別のところにもフジバカマ、おっと、いました、アサギマダラ。
あじゃ、マーキングされています。「白山 9.25」と読み取れます。1ヶ月前には加賀の白山の近くにいたようです。ゆっくりゆらゆら飛び回ってます。黒い班がないので♀です。
翅を開いた内側だとマーキングは見えないかというと透けていて「六甲道 10,15」と読み取れます。翅がかなりボロボロ、長旅の厳しさが伝わってきます。
翅はボロボロもカッコいいシルエットですが、飛翔する姿にあまり元気が感じられず、さらに南の国への旅はもう難しそうです。気をつけて旅を続けてとはとても声をかけられず、「ありがとう」と声をかけるのがせいぜいでした。
と、もう1頭がやってきました。マーキングされていない翅もきれいなままの♀です。
この子は飛翔する姿に力強さがあり、まだまだ南の国へ旅を続けることができそうです。フジバカマじゃなくて、センダングサの1種(たぶん)に止まりました。
須磨のアサギマダラ、スマギマダラです。
バタフライガーデンから坂道を上り梅林を抜けると温室、入ってみると黄色い変な形の実はフォックスフェイス、観賞用で食べられないそうです。
滝の側にピンクの一輪はデンドロビウム。
ノムラモミジは野村さんという人か野村という地名に由来するのかと思いきや、濃紫が転化して野村になったそうです。
須磨離宮公園東側エリアの一番奥に西洋式庭園が広がっていました。
チャバネセセリとケイトウです。他にもいっぱいきれいな花が咲いているのですが、長くなるので割愛。
青もみじからおひさまを透かしてみます。ここまできて東側エリア全体が植物園になっていると気づきました。
橋を渡り西側エリアへ。ジャンボすべり台です。すべり台は向こう側へ抜けるトンネルに繋がっています。
がんばって長い坂道を上ります。右上は第二神明道路、最近この公園を分断してまったのかと思いきや昭和45年の開通、植物園エリアを神戸市が買収したのは昭和48年です。
坂道を上り切るとどーんと視界が広がりました。
噴水をバックにバラ、ラヴィアンローズという品種です。エディット・ピアフのLa vie en roseは多くの歌手がカバーしていますが、頭の中で聞こえる声はTacoの歌声。
そのとなりはプレイガールという品種。頭の中はこれに切り替わるました。
上から見下ろした場所を見上げるとこんな感じ。真っ赤な大輪のバラはマサコ、皇后妃殿下の時に雅子様に贈られたそうです。
大阪湾が美しい。友ヶ島や大川峠辺りもくっきり。季節を問わず何度も訪ねたくなった須磨離宮公園です。
須磨寺
正門を出たところのファミレスでランチするつもりだったものの、次々とクルマが入ってくるのを見てパス。
坂道を下リ須磨寺へ向かいます。左から鉢伏山、旗振山、鉄拐山、鵯越の逆落としがあったのはこの辺の急斜面です。
須磨寺公園の堂谷池、錦鯉がいっぱいうごめいていました。
須磨寺境内の源平の庭、石庭に模した、一の谷の浜辺の平敦盛と熊谷直実の一騎打ちの場面です。これが見たくて須磨寺へやってきた次第。「新・平家物語」だけでなく「親鸞」にも僧・蓮生として度々登場し、とても魅力的な武将として描かれている熊谷直実、吉川英治の影響で自分も思い入れのある歴史上の人物です。
須磨寺の本堂、一の谷の合戦の時、ここに義経の陣が置かれていたそうです。参詣者もお坊さんも多く、活発な印象がするお寺です。左手に三重塔があって、その先に平敦盛首塚があります。
ウラナミシジミだとしたら翅の後ろの班にオレンジ色がありません。色々調べて見たものの詳細不明です。
流水庭の水辺の紫の花はムラサキフジバカマ、紫色のフジバカマとは別の種のようです。
水の流れをのぞくとメダカたち。お庭の奥に芭蕉の句碑。
須磨寺や ふかぬ笛きく 木下闇 - はせを
木の下に立っていると、笛の名手だった敦盛の笛の音が聞こえてきたと詠んでいます。芭蕉もかなりの平家物語ファンだったようです。
須磨寺境内を出たところに「祈りの回廊 亜細亜万神殿」、2015年に発生したネパール大地震被災者慰霊と復興を祈る施設だそうす。両側に東南アジアやインドの石仏が並び、中央にはネパールのスワヤンブナート寺院を模した仏塔。
須磨海岸、三宮
坂道をずっと下りて山陽電車の踏切を渡ります。須磨寺駅に到着の梅田行特急(直通特急じゃない方)。タイガースとバファローズのマークはもうちょっと大きいのを付けて欲しいところですが、8000系には5000系のようなヘッドマーク取り付け用のフックがありません。
道路の向こうに海、踏切はJR須磨駅西側の千守踏切。上空には神戸空港に着陸態勢のスカイマーク機。
秋になってもそれなりに賑わっている海水浴場にイソヒヨドリ♀。
須磨浦漁港の西側、一の谷の海岸です。シギチを期待していたのですが何もいません。2年前のミユビシギとの出会いは奇跡に近いできごとだったようです。
FDAのエンブラエルE-175 ネイビーカラーの13号機JA13FJです。
EF210が通過している小さな鉄橋の下が一の谷川。
四条河原町よりずっと山が近い三宮、背中の側から海までも数百m、こんな地形の大都市は他に思いつきません。
センタープラザで焼き鳥。
長田本庄軒のぼっかけ焼きそば、これを食べたくなったのが、今日神戸へ来たもうひとつの理由です。
目玉焼き付きを頼んだのに忘れてる、と思ったらほどなく遅れてやって来ました。鰹節と青のりをたっぷりかけていただきます。
帰りも近鉄5820系のLCカー。ええ塩梅になったので甲子園もドーム前も覚えていないものの、ちゃんと上本町で下りました。第1戦は村上が2安打の好投、近本の3塁打などで山本を6回ノックアウトの阪神快勝。