ニューラルフィルターでカラー化

Photoshopのニューラルフィルターを試したところ、ちょっとビックリ。色んな機能があり、顔写真に自動的に他人のメイクアップを適用するとか、写真を北斎やゴッホ風に仕上げるとか、あまり意味の無さげな機能もあるのですが、中でもモノクロ写真をカラー化する機能がなかなかパワフルです。

アルバムを引っ張りだしてスキャンするのは面倒なので、ブログのアーカイブ写真をニューラルフィルターでカラー化したあとさらに若干のレタッチをしています。

まずは昭和の中学生の撮り鉄から八ヶ岳高原号C56の写真(1970年、たぶん野辺山駅)、旧型客車の茶色が見えてきました。

摂津本山駅付近を走行中のEH10(1970年)、青空の下、車体がEH10ならではの黒光りしています。

北宇智、五条 1971から「虹のまちふるさと号」、スイッチバックの北宇智駅に進入するところです。

五条駅を発車、ドラフト音が聞こえてきそうです。

大糸線1972年頃の旧型国電は阪和線のオレンジじゃなくて大糸線の水色がしっかり表現されビックリ。北アルプスも美しく、Google Mapの3Dとじっくり見比べてみたところ、安曇野の北端に位置する信濃木崎駅で間違いなさそうです。電車の上方の三角錐は五竜岳、貨物上屋の上方は鹿島槍です。

画面右端の車体色から乗車しているのはキハ52のようです。国鉄時代には糸魚川からのキハの一部が信濃大町まで直通運行されていました。

急行アルプスの165系はニューラルフィルターのカラー化だけだと車体上半分のオレンジは出てきたものの下半分がまっ黒になってしまったので、さらに「画像を手動でカラー化」で車体下部に緑を入れてみると、緑のベタじゃなくて光の反射までいい感じの急行電車が再現されました。3番線まであるので南小谷駅と思われます。

調子にのって旧型国電の水色を強くしようとしたら、ちょっと不自然になったのでそのままにしておきます。

モノクロじゃなくて色あせたカラー写真もニューラルフィルターをかけてみました。SLだけじゃなく足元の白い花を入れて撮ってる高校生の自分、センス悪くないです。

1973年北海道の旅のC58、元の投稿では釧網線だったはずと書いていますが、釧網線だとしたら貨車留置線が広すぎます。釧網線ではなく、たぶん石北本線の美幌駅です。札幌発の夜行急行大雪6号が北見で普通列車に格下げされるものの、グリーン車やB寝台も含む長編成のままDD51からC58に付け替えられ網走まで走っていました。この時は摩周湖へ行くため美幌で下車しています。

タンチョウもそれらしく補正できました。頭頂の赤も僅かに表現されています。

一挙に九州へ。1974年の志布志線、周囲の森の緑が南九州っぽくなりました。門鉄デフのC58 277、ナンバープレートが赤く見えますが、調べてみると青く塗られていたと分かりました。元お召機だそうです(都城といえば志布志線)。

1976年、尾小屋鉄道を訪ねた時の1枚、地元のお母さんたちとの一期一会、今やこのお母さんたちと同じ世代になった自分です。ニューラルフィルターは人物をカラー化するのが得意です。

人物以外では空や植物の緑はいい感じにカラー化してくれるのですが、海は透明感がなく苦手なようです。カラー写真を一旦モノクロ化してニューラルフィルターをかけても復元は難しいです。AIで形状や濃淡から色を判断するものと思われますが、十分使える機能です。10年程前伯母宅のアルバムからスマホで撮った自分が生まれた頃の写真にニューラルフィルターを掛けてみると、お嬢様育ちで色白だった祖母のふくよかな顔が見事に再現されてビックリ。

ただモノクロ写真のカラー化する機会は多くなく、アンシャープマスクより強力で簡単に使えるピンぼけ補正のニューラルフィルターが欲しいところです。