シーンという音
元旦、人の少なそうな場所へ。
午前10時難波発のこうや5号、二月前に同じ列車に乗車しています。その時は7割くらいの乗車率だったのが、今日は難波発車時に数えたみたら4両編成全体で約20人です。
昨日のおおみそか、ネットでチェックすると1号車最前列右端の3番が取れました。なぜか1-2、4-3の席番になっています。
ラピートβ37号と同時発車、やはり本日最終の下りラピートです。ラピートのボディにこうや号のヘッドレストカバーがくっきり映り込んでます。
ピントが合ってませんが、ラピートと6000系が並びました。堺東でも6000系。
紀見トンネルを越えて林間田園都市に到着、少し雪が積もってました。和泉山脈が大阪府と和歌山県の気候を変えていると分かりますが、南の方が温度が低いのが不思議です。
紀伊清水で2300系と交換。電車の向こう側の急勾配の橋は紀の川左岸広域農道(紀の川フルーツライン)でこれが九度山駅の上の方を走っている道路と分かりました。とても農道とは思えない大盤振る舞いの環境に優しく無さそうな道路です。
運転停車の高野下を過ぎ、旧古沢小学校が見えました。この辺りの地面は白いものの木々は殆ど青いままです。
中古沢橋梁では線路は真っ白、山も白くなってきました。
雪景色とフランス語車内放送です。
短いトンネルの向こうは紀伊細川駅です。谷の細川集落は真っ白。
紀伊神谷で31000系こうや号と交換、ホームの積雪は20cmくらい。
極楽橋駅に到着。駅毎に積雪状況が異なる高野線山岳区間です。
極楽橋駅前です。山へ上る道は足跡もありません。雪道を歩くのはずいぶん久しぶりでおっかないです。極楽橋たもとのお地蔵さんは綿帽子を被ってました。
2000系の橋本行が発車、トンネルに入って行きます。
新雪はキュッキュといい音がします。道路のところどころは雪が溶けていて、足を踏み入れると5cmくらいの水たまりで靴の中に染み込んでしまいました。
ケーブルカーは完全に貸し切り。
高野山駅前です。バスはノッキングしたような状態でゴットンゴットン走ります。故障かなと思ったらチェーンを巻いているためと気づきました。
灯籠に囲まれた雪に坂道を上ってくる南海りんかんバス、高野山っぽいシーンです。
高野山のメインストリート千手院橋、手をつないで歩くのはかなり久しぶりっぽいご夫婦です。
壇上伽藍への参道、聞こえるはザクッ、ザクッ、ボサッ、ボサッという自分の足音だけ、足を止めるとシーンという音が聞こえてきます。
三昧堂というお堂、徳川家の葵紋と並んでいる五三の桐紋は豊臣家家紋ですが、金剛峯寺の寺紋でもあり、おそらく寺紋と捉えた方が正しそうです。高野山のシンボル根本大塔。
鐘って押して突くものとばかり思ってましたが、引いて突かれていました。お坊さんは1回突く度にマニュアルをチェックするように後ろに置いた何かをみています。たぶんお経かと。
六角経蔵、お堂自体がチベット仏教のマニ車のようになってます。金堂の石段に積もった雪。
日が差して根本大塔が美しい。その隣の愛染堂の戸が開かれ護摩行が行われていました。側面の戸も開かれて吹きさらしです。
やはりシーンという音が聞こえる参道、録音は不可能です。
元旦でも営業してくれている食堂がありました。とりあえずお屠蘇。
身体が温まりもう少し歩きたくなって金剛三昧院へ行ってみることにしました。歩いている道は熊野古道小辺路、この道が十津川温泉を経て熊野本宮大社までつながっています。約70kmの相応の準備が必要な道のりだそうです。
雪道を歩くことにいくらか慣れてきました。
金剛三昧院の山門でこうやくんが待ってくれていました。北条政子により創建された鎌倉幕府と高野山を結ぶ寺院だったそうです。正面奥が本堂。
国宝の多宝塔は1223年の建立、屋根の内側とかに赤い色が残っていて、鎌倉時代は根本大塔のよう姿だったのではないでしょうか。
喫茶店が営業していました。コーヒーで温まります。なぜか自分の大好きな言葉、日々是好日の木札掲げられています。さらになぜかウクレレで賛美歌312番「いつくしみ深き」が流れてます。雪の高野山で石油ストーブにあたりながらウクレレの賛美歌、すごくほっこりしてしまいました。窓の外はまたチラチラと降り始めました。
喫茶店を出ると目の前をバスが通過、あちゃー、と思ったら次のバスが続いてやってきました。高野山駅へのバス専用道での行き違いはまるでタブレット交換しているみたいです。
ケーブルカーは50%くらいの乗車率、極楽橋でケーブルカーの人たちは2300系2連に吸い込まれていったのですが、アプリで時刻表をチェックすると9分後の天空でも橋本の接続は同じと分かり、天空にします。座席指定券は極楽橋駅では売っておらず、天空車内で買ってくださいと言われたものの、誰もいないので適当なところに座ります。
紀伊神谷通過、吹きさらしの展望デッキで動画を撮っていたのですが、あまりにも線路のきしみ音が大きいので静止画に切り出してます。展望デッキにアテンダントさんがやってきて座席指定を購入、車内はガラガラですが、かばんを置いておいた席の番号の座席指定券を渡させました。
谷の反対側の斜面に笠木集落が見えます。4年半前の夏に向こうからこっちを撮ってます。高野下でこうや号と交換、もう雪はわずかです。
九度山に到着、真正面に真田幸村がいました。
橋本に到着、天空は回送になってホーム前方に移動、後ろに2300系が入線してきました。