二上山鞍落ち
春分秋分の日前後は二上山の雄岳と雌岳の間に日が沈むそうです。その前にヒガンバナ花見を計画していたものの、情報の限りではヒガンバナはまだ早いようで、ちょっと行ったことの無い場所へ。
西信貴ケーブル
近鉄西信貴ケーブル、1dayおでかけきっぷを買ったので、片道560円もする運賃がタダ、撮り鉄に来たことはあるものの初乗りです。
傾いた席から撮ったどう考えても意味のない乗換案内看板。
ほぼ満席なのに発車する気配はなく時刻表を見ると40分ヘッドの運行、まだ20分くらいあるので、駅の外に出てみるとイシガケチョウ。
さらに乗客を詰め込んで出発、天井がガラス張りです。クーラーがなく窓全開なので三密感は少し和らぎます。
高安山に到着、駅の脇にある小山の展望台へ登ります。
久しぶりのヒメウラナミジャノメ。葉っぱの陰にいるのはヒカゲチョウっぽいのですが、翅の先端の小さい●がひとつ多いかも。
標高420m、額田山展望台の249mよりだいぶ高く、暗峠455mとほぼ同じ高さからの眺めです。
ハルカスの先に南港野鳥園が広がり、大阪湾の向こうは御影付近、白い煙突は神戸東クリーンセンター。
港大橋の対岸に高取山。天保山の観覧車の上空を黄色いヘリコプターが通過。
大阪城を探してみると簡単に見つかりました。
複々線が緩やかなS字を描いてます。大和路線におおさか東線が合流する久宝寺駅西側辺りです。
行きと違ってずっと空いているはずと思いきや帰りのケーブルカーも満員。土日も40分ヘッドは早急な改善が必要と思われます。係のニイチャンが乗り込んでブレーキハンドルをぐっと握って発車。
対向のケーブルカーには荷台がついてます。生駒ケーブルよりも野趣に溢れた西信貴ケーブルです。
2箇所の踏切を越えて信貴山口に到着。踏切から撮り鉄するとこんな感じです。
信貴山口駅の出発信号機にタマムシが止まりました。
電車がやってきてもまだ止まってます。車内に乗り込み信号機が点灯した時点で、飛んで行きました。
山本→国分→八木→橿原神宮前→二上神社口
山本駅をひのとりが通過、男の子とバーバがひのとりや!と歓声。バーバもひのとりがお気に入りのようです。
腹が減りました。朝からまだ何も食べてません。1dayきっぷを持っていてどこでも途中下車できるので、Google Mapで調べて国分駅前のインド・ネパール料理やさんにしました。
お腹ペコペコなのに、だいぶ待たされてちょっとイラッとしてしまったけどバターチキンカレーが美味しかったのでOKです。西宮の甲山そっくりの山容の山が見えます。鉢伏山211mで、山の向こうは駒ヶ谷です。
河内国分駅で大阪方の線路が階段状になっていることに気づきました。かげろうでぶよぶよですが、ま、いいか。
橿原神宮前に到着。青シンが吉野へ。
2両編成の古市行普通の車内に陀羅尼助丸の広告、右から2つ目の白い袋に見覚えがあります。奈良出身の祖父がお腹の具合がおかしくなるといつも愛用していました。黒くて臭くてめっちゃ苦いですがよく効くようです。祖父は、だらにすけ、じゃなくて、だらすけ、と呼んでいた記憶があります。
PiTaPaの広告、アホちゃいまんねんパーでんねん、というフレーズを思い出しました。
尺土を過ぎると貸し切りになってしまいました。先頭はすごく信頼感のある年配の運転手さん。
漸く今日の目的地二上神社口駅に到着、駅前のお店の冷蔵庫は缶ビールとでっちようかん。
奈良では水ようかんのことをでっちようかんと言うとちょっと前のテレビで見たのですが、陀羅尼助や茶粥のおかいさん、と奈良の文化が色濃かった家庭で育った自分ですが、でっちようかんの記憶はありません。
千股池
ところどころヒガンバナが咲いているものの、まだ蕾が多いです。真正面に三輪山。
電線のモズが虫を咥えてます。あっという間に飲み込んでしまいました。
ケリの鳴き声が聞こえ辺りを見回すと頭の上を4羽が通過。橿原神宮前-古市間ピストン運転の2連が通過。
太陽は雌岳の上辺り、このままズボッと鞍部にハマってくれるのかちょっと心配です。
大和葛城山をバックに16000系4連の特急、中間車組み込みの4連はこの1編成だけです。
アオサギとダイサギの実がなっている木。その東側が今日の目的地、千股池(ちまたいけ)。
なぜか池に太陽が2つ反射しています。例によってGoogle Mapを眺めていて見つけた場所ですが、池の畔には既に50人くらいのカメラマンが三脚を並べています。
東側の眺め、青い屋根の建物に隠れてしまってますが真東に三輪山、つまりこの場所は春分秋分には三輪山から日が昇り、二上山の雄岳と雌岳の間に日が沈みます。古代人になった気分が少し味わえます。
太陽が雌岳の上から少し北に移動してきています。日の出・日の入りマップというありがたいウェブページで調べてやってきました。千股池にポイントして日付を9月21日にすると日の入りは17時56分、赤い線がほぼ水平に表示され、二上山雄岳より少しだけ北側を赤い線が通っていますが、日没時間の定義は太陽が地平線に沈みきった時刻なので、二上山の高さを計算しておく必要があります。日没時間はこれより早めで、日の沈む場所は赤い線よりもう少し南側と予測、5時前にやってきた次第です。
見事にズボッとはまってくれました。雄岳と雌岳の間の馬の背に日が沈むので二上山鞍落ち、まだ5時10分です。
ほどなくギュイーンと飛行機雲。これで帰るカメラマンさんたちは殆どおらず逆に増えています。夕焼け狙いのようです。
東からも飛行機雲、Fedex機のようです。5時48分茜色に染まってきました。
薄暮に三日月、池面にはカイツブリ。
二上山の茜色の夕焼け。