スナガニの生態
徳島はとっても楽しかったのですが、会えたシギチはソリハシシギ1羽だけ、カニもコメツキガニだけでは、どうにも物足りないです。今日も大潮、干潮は11:45頃で21cm、やはりがまんできなくて男里へ向います。
男里川右岸
快晴の男里川河口です。水辺の先端にキアシシギ。
シロチドリ。
キアシシギ。
UPSの貨物機が着陸、キアシシギはスタスタとカニ探し。
キアシシギの餌食になっている、水辺のカニたちです。
ヒライソガニがお腹を上に向けて死んでいる、と思いきや、波でひっくり返されると生きてました。波で何度もひっくり返されてます。自分では起き上がれないのか、ナマケモノなのか、は分かりません。
こちらはイソガニかと。イソガニとヒライソガニ、イワガニの区別は微妙で、カラバリや模様が色々あるのがヒライソガニ、地味なのがイソガニ、ちょっと大きめでヒトが近づくとすっと岩陰にかくれて様子を伺っているのがイワガニ、と一応そういう理解をしています。
さっきから同じキアシシギじゃなくて、ピューイ、ピューイといい声で飛び回っては近くに降りてきてくれます。
この関空南側の海域にスナメリが棲んでいるそうです。海遊館で一般も参加できる調査が定期的に行われていて、2017年6月3日の調査でも10頭が確認されています。スナメリがいないか、じっと目を凝らしていたのですが、それらしき姿はもちろん見つかりませんでした。でも、この辺りにスナメリがいるはず、と考えるだけで、ワクワクします。
キャセイ機が台北へ向け離陸、ラピートは難波へ向います。
いつものように清掃工場下の干潟内側でハクセンシオマネキとヤマトオサガニをチェック、こっちへはキアシシギはやってきません。口に合わないからか、保護されているのを知っているからなのか、その辺はよく分かりません。
陶器のようなグリーンの模様は何?ですが、これもヤマトオサガニかと。
ハクセンシオマネキ、右手ハサミvs左手ハサミ。
河口左岸に下りてきたキアシシギ、水しぶきが上がっているのはたぶんボラかと。
足元にできた潮だまりを見るとイソガニがいっぱい。
左岸へ移動、前回のように簡単に歩いて渡れそうにないので、700m上流にある菟砥橋を回ります。久しぶりにイチモンジセセリ。
菟砥橋たもとのサークルKサンクスがファミマに変わってました。イートインスペースもできてオアシス度がさらにアップ。この店が無ければ、樽井駅から男里川右岸干潟、男里川左岸干潟、尾崎の浜、尾崎駅と5km縦走は無理です。
男里川左岸〜尾崎の浜
靴が濡れて構わなければ歩いて渡れるのですが、ファミマでトイレを借りたり、水分や食料の補給ができなくなります。
川には小魚がいっぱい回遊しているのですが、何なのかは分かりません。
左岸にもキアシシギとシロチドリ、というかキアシシギとシロチドリしかいません。キアシシギを先導に本格的な秋のシギチの渡りはまだこれからです。
波打ち際の50cm四方くらいの潮だまりに、1cm足らずのヤドカリがいっぱいいます。岩場じゃないので磯遊びとはいえませんが、大潮の干潟では磯遊びと変わらない遊びができるといえそうです。磯のように滑って転ぶ心配もなく、遊びやすいです。
尾崎の浜です。砂浜にキアシシギの足跡が続いています。
尾崎の浜のシロチドリ、渡り鳥じゃなくて年中見られ、巣がどこにあるのかは分かりませんが、ここが棲家です。
足物に渦巻いているのは、この子のじゃなくて、ゴカイの糞です。
2年前のゴールデンウィークにスナガニを見つけた同じ場所に砂団子が散らばっています。しばらくじっとしているとスナガニが穴から半身を出して様子を伺っています。同じ場所にこのゴールデンウィークに来たときは何もいませんでした。
カニの中でスナガニが一番可愛いと思います。
目の下、甲羅の肩の部分に窪みがあります。巣穴に入るときはここに目を収納します。
赤いの、黒褐色の、黃褐色の、色々いますが、年齢じゃなくて、スナガニは体色を変化でき、怯えると黃褐色、黒褐色になるそうです。つまり赤いのが一番安心して食餌していることになります。
走る速さはカニ類でトップクラスだそうです。すぐ近くで子どもたちが遊んでいるのですが、子どもたちがスナガニを意識していない状況の場合、スナガニもビビってはいないようです。
周りに広がる砂団子はスナガニが砂を掬ってプランクトンを吸い取ったあとに丸めて吐き出したものです。動画の15秒目くらいにその製造工程が映ってました。動画の最後では目を折りたたんで窪みにはめ込むしぐさも!
昨日の吉野川河口のコメツキガニと違って、砂団子は体の下へポタポタと吐き出しています。コメツキガニは上方へポンポン打ち出します。砂団子製造工場としてはコメツキガニの方がカッコいいです。
34km先の明石海峡大橋がくっきり見えます。尾崎の浜西側の階段状の岸壁で裸になって、汗でビショビショになったシャツを乾かしながら、1時間くらい何も考えることなくぼーっとスナメリを探していました。