フラッグをつけたキアシシギ
シギチの季節の終わらないウチにと、また男里川河口へやってきました。観察時間帯の関空島潮位は55cm-12cm干潮。
キアシシギとチュウシャクシギがいっぱいいます。
波打ち際のチュウシャクシギ。
お腹が黒いのはハマシギ、よくみるとトウネンもいます。
ダイサギとチュウシャクシギのサイズ比較。
キアシシギのカッコいいシーン。
初見のキョウジョシギ、それにイソシギもいます。
水の上を走るウミネコ。
上空を舞っているコアジサシを追っていたら一番海沿いに下り立ちました。めちゃ遠い。
着陸態勢のチャイナエアラインB747、ジャンボが眺められる空港は少なくなりました。関空就航航空会社の一覧でもでてこない尾翼が離陸していきます。スターアライアンスラッピングのANA機です。
シロチドリのカップルが可愛い。ほぼ干潮のピークです。
ひとまずここはこれで切り上げて、向こう岸の阪南市側に行ってみることにします。河口から500mほど遡ったところに向こうへ渡る橋とサークルKサンクスがあります。ここでトイレを借りて、お弁当を調達。男里川左岸突端の石積みの堤防でお弁当を広げます。ゴクラクです。
河口左岸から尾崎漁港まで1kmほど、テトラポッドの防波堤に囲まれた砂浜が続いています。
砂浜を素早く歩くシロチドリ、酔っぱらいの歩き方を千鳥足といいますが、全然違います。うぐいす色もそうですが、鳥にまつわる言葉には誤解が多いようです。
チュウシャクシギと並んでいるのは、キアシシギより大きく、足は黒く、背中は茶色いのでオバシギかと思われます。オオソリハシシギです。
足に標識をつけているキアシシギが写ってました。緑の標識に「AAX」と書かれているようです。
山階鳥類研究所のウェブサイトで詳しく紹介されていました。右足関節の上に緑の標識(フラッグ)、左足関節の下に金属のリング、オーストラリア・クイーンズランド州で取り付けられたもので間違いなさそうです。
撮ってきた写真を改めてチェックしてみると、河口の突端にいたキアシシギにも別の番号(ATL)で同じ色のフラッグ、同じ位置に金属リングが取り付けられていました。
クイーンズランド州まで直線距離で5000km以上あります。関空行きの飛行機に乗らず、自力でここまでやってきたキアシシギたちです。チュウシャクシギやシロチドリたちも、オーストラリアかどうかは分かりませんが、同じような大旅行の途中で、ここに立ち寄ってくれているはずです。
早速山階鳥類研究所へ観察報告を送っておきました。
浜辺の磯にキョウジョシギの団体さんがいました。漢字では京女鷸、きものを連想して名付けられたようですが、きものというよりせいぜい半纏。
ハマヒルガオが磯遊びの雰囲気を盛り上げてくれます。潮が引いた砂浜には波の模様が残っています。
クラゲとゴカイのフン発見。
砂浜にむき出しになったコンクリートの堤防に座っていると可愛い奴らがでてきました。
ちょっとでも近づくとスルスルっと穴に引っ込んでしまいますが、しばらくじっと待っているとまた出てきます。砂団子があたりに散らばっています。これはスナガニが砂からプランクトンを食べたあとに残った砂を丸めたものだそうです。
テトラポッドの濡れ方から干満の差が大きいのがわかります。尾崎漁港の赤灯台の向こうは紀淡海峡、1年ほど前に歩いた大川峠があの辺りです。
砂浜で遊んでいるのは近所の人たちとおぼしき僅かな家族連れと子どもたちだけです。浅瀬なので釣り人もいません。
陽気のいい日曜日、こんないいところに誰も来ないのは、クルマで来にくいからだと思います。公園として整備されておらず、駐車場もなさそうです。だからスナガニたちが暮らしていける環境が残されたんでしょうね。
この辺りでも、シロチドリとキアシシギ。
ネコとキアシシギ。連写無しで1日700枚近く撮ってました。ちなみにここでアップした写真は全部ノートリミングです。写真はクリック/タップして拡大して見てください。
さすがに歩き疲れたので尾崎駅からサザンプレミアムで帰ります。ラピートやこうや号よりはるかに乗り心地の良い特急です。
(6/25追記)写真を整理していてオオソリハシシギがしっかり写っているのを見逃しているのに気づきました。
夏羽とあまりにも違うのでビックリですが、反り上がった嘴の根もとがピンク、オオソリハシシギで間違いないはずです。