ぐるっと嵯峨野
かなりの混雑は覚悟で嵐山へ。道頓堀や奈良公園でもかなり凄いことになってはいるのですが、メインストリートからちょっと外れるだけで人は殆どいなくなります。嵐山もボトルネックになる渡月橋さえ覚悟すれば何とかなるかと。
阪急百貨店のショウウィンドウはもうクリスマスディスプレイ、今年のテーマは不思議の国のアリス。阪急のブランドイメージを象徴するディスプレイですが、今般の宝塚の件では、そのブランドイメージがかなり傷ついてしまいました。
息苦しくなるくらい混んでた9300系の特急で桂に到着、桂駅には宝塚音楽学校生徒募集のポスターが掲示されたまま、今回の問題は音楽学校じゃなくてその上の劇団の方ですが、このポスターは外した方がいいかと。宝塚の問題もジャニーズの問題も長年世間が見て見ぬふりをしていた問題が表面化したという点で共通しています。どちらも日本の文化に欠かせない素晴らしいコンテンツを送り続けてきているだけに、何としてもナットクできる問題解決を図って欲しいものです。
天龍寺
渡月橋を渡ります。遠くから見た容子と違って結構混んでいて度々渋滞。橋の上で立ち止まって記念写真を撮っている人が多いのが原因です。交通整理のバイトの兄ちゃんが走ってきて注意するのですが、日本語だけなのでどこまで通じているかは不明。橋の北側からひっきりなしに色んな注意事項がマルチリンガルで、それもかなりの音量でエンドレスに流されています。どうやら京都府警によるもののようです。かなりうざいもののやむを得ないところです。
渡月橋を何とか渡りきり、天龍寺へ向かいます。橋を渡って川沿いから回ればいいものを歩道が大渋滞の嵐電嵐山駅の方へ直進してしまったのは失敗。勅使門からでなくても天龍寺には入れます。
庭園見学だけのチケットを買って中に入るとまた大渋滞、前回訪ねた時の比じゃなく、嵐山を舐めていたと気付かされつつ曹源池に辿り着きました。引いた画面と並べておきます。
さらに登ると小さな祠があり、謌僊祠(歌仙祠)と扁額が掲げられています。明治時代の建立で、藤原定家、家隆像が納められていて扁額の揮毫は富岡鉄斎だそうです。常寂光寺は安土桃山時代末期の創建ですが、平安時代のこの地に小倉百人一首の撰者、藤原定家の山荘「時雨亭」があったと伝わっています。
去年の春にずいぶん苦労して上った双ヶ丘一の丘も良く見えます。
田んぼの真ん中に千代の古道の石標、平安時代に都から大覚寺へ行く貴族たちが通った道です。左側には、
君が代の千代の古道ふりはへて 引くや子の日の嵯峨の山松 - 千蔭
加藤千蔭は江戸時代中期の歌人です。どうも意味が分からず、ChatGPTとBardに訊いてみました。ChatGPTのちょっとこれは無いという回答に対して、この歌は日本の歴史と文化の継承を願う歌、とするBardの回答は、加藤千蔭が国学者であったことからもナットクできるものです。このところ何かにつけ、この2つで検索する機会が増えたのですが、ChatGPTはIT系、Bardは文化系に強いと思います。
田んぼには稲の二番穂がよく実っています。コハクチョウたちの好物ですが、ここまでややってきません。