混色やくも

4年ぶりの松江出張、雪が心配なので高速バスじゃなくてJRで行くことにしました。きっぷはなぜかおとなびよりも安かったのでWEB早得14。

岡山でやくも5号に乗り換え。復活したと聞いていた国鉄特急色を期待していたのですが、入線してきたのは紫ツートンの381系。先頭はパノラマグリーン車。Arial Blackあたりのサンセリフをイタリックにして#FF0000あたりの特大級数でSUPER YAKUMO、どうにもセンスがいいとは言い難いです。

パノラマグリーン車と後ろ3両の紫ツートンの間の2両は現行色、早速Facebookにアップすると、速攻で、スーパーやくも色が復活も4連で先行して運用開始、もう2両のスーパーやくも色中間車ができるまで、一時的に混色で運用されていると教えてもらいました。かなりレアな体験となったようです。

現行のゆったりやくも色3号車の車内です。座席部分の床が嵩上げされた「ゆったりやくも」への改造が2007年で、それ以前のパノラマグリーン車付き速達列車が紫ツートンのスーパーやくもだったようです。振り子電車で重心を下げるべく床が低くなっていてドア部分にスロープがついています。ドアの向こうと座席の床の高さを揃えるべく嵩上げされているのですが、これで「ゆったり」と呼べるほど乗り心地が改善されたとは感じられないです。

改造で窓と座席の位置が合わなくなっているのですが、3A席はばっちりの窓の位置、二重窓の内側に溝があるのは新造されたときのベネシャンブラインドの跡で、その上のカーテンに隠れた円盤はベネシャンブラインドを上下させるためのくるくる回す取っ手があった痕跡です。

岡山を出ると鉄道唱歌のチャイムが流れビックリ。沿線には平日なのにこの混色スーパーやくも狙いの撮り鉄さんが多数。備中川面駅で運転停車すると対向は国鉄特急色のやくも。ミーティングの準備は万全のはずなので、仕事の資料はしまっておいて乗り鉄を楽しみます。

新見を過ぎると少しずつ雪景色に。備中神代で芸備線分岐、この鉄橋の先、東条駅までの2020年1日平均通過人員は89人、さらにその先の備後落合駅まではわずか9人、マイクロバスのコミュニケーションバスでも手に余り、タクシー券を無料で配った方がよほど理にかなっている乗り鉄としては憧れの路線です。

川は手前(写真左)へ流れていてまだ岡山県と分かります。西川という高梁川の支流です。新郷駅付近は一面の雪景色。

トンネルを抜けると川は向こうに流れていて分水嶺を越えて鳥取県に入ったことが分かります。

上石見駅を通過、7年前と10年前の上石見駅の写真と見比べると降雪量はかなり、いちど下りてみたい駅です。

雪が殆ど消えてしまった根雨駅付近で大山が見えました。大山は進行方向右側ですが、伯備線が蛇行するので左車窓からも眺められるとは発見です。

それにしてもよく揺れ、「ぐったりやくも」の本領発揮です。左右だけじゃなく上下にも揺れ、「只今気流の悪いところを通過しております、揺れましても飛行に影響はございません」の状態が長く続く感じです。JR四国の2000系南風や同じJR西日本でもキハ187系スーパーおきも振り子式ですが、こんなに揺れないです。

右車窓に大山がくっきり見えるのですが、しばらくがまんして大山口駅から山陰線に入り左車窓から雄大な大山です。

米子と安来の中間辺りで溜池の土手のような場所に撮り鉄さんがびっしりでまさにお立ち台状態、青空の下の大山をバックに、カーブを行く混色やくもを正面からバッチリ収められたはずですが、本命はこれじゃなくて国鉄特急色でしょうね。

米子到着前と松江到着前の車窓です。鉄道唱歌をぜひお楽しみください。1:50くらい不思議な島の神社が見えます。基本上陸禁止で祭礼日のみ許可された人だけが渡ることができる手間天神社と分かりました。

松江に到着の混色やくも。

3月15日までの激レアモノです。

来年春には車体は287系と同じも振り子式の新型車両に置き換えられるそうです。1982年以来、特殊な構造にも関わらず、改造に改造を重ねて酷使されてきた381系もいよいよあと1年でお役御免です。

水路にコブハクチョウペア。県庁前では機動隊が整列、今日は竹島の日です。

この項続く