チュウシャクシギの生態

快晴のゴールデンウィーク初日、春のシギチの渡りのピークのはずの男里川河口へ。

樽井駅ではイソヒヨドリが大きな声で出迎えてくれました。このところ駅でイソヒヨドリに会うことが多いです。鉄ちゃんなイソヒヨドリが多いのかも。男里川右岸河口に着いたら探鳥会の団体さん、のんびり自分的鳥見できる雰囲気じゃないのでそそくさと退散して左岸へ向かうことにします。

南海男里川橋梁は橋脚陥没事故から復旧して半年経ってますが、まだ工事が続いています。架け替えじゃなくて徹底的な補修のようです。

中洲にチュウシャクシギ、左岸河口ではシロチドリが出迎えてくれました。

海辺にもシロチドリが5羽くらい。石積みの防波堤に腰を下ろしてしばらくボーッとすることにします。

尾崎の浜のテトラポッドにイソシギ、自分と同様に腰を下ろしてのんびりボーッとしています。こんなに寛いでいるイソシギは初めてみました。

防波堤の上を飛んでいたチュウシャクシギが遠くない海辺に降り立ちました。

何度も砂の中に反った長い嘴を突っ込んでます。突っこんだ砂の下が硬い石っだったら痛っ、ではすまないかと。

りんくうゲートタワーをバックにチュウシャクシギが3羽。もう1羽が画面の外にいます。よく見るとりんくうゲートタワーの周りを10羽くらいのカモメが舞ってます。

あっ、けんかを始めました。チュウシャクシギと他の鳥とのけんかを見たこともあります。なかなか気の強い鳥のようです。

南側の浜辺にもチュウシャクシギが4羽。空には着陸態勢のタイガーエアA320、台湾のLCCです。

餌を探さずに、頭を掻いていたり、片足上げてボーッとしていたり、お寛ぎです。

1羽増え、さらに3羽飛んできました。

別の方角からもやってきて9羽。さらに自分のいる方角からもう1羽、飛行シーンがいい感じで撮れました。

チュウシャクシギが14羽。防波堤の間に見えた船は漁船じゃなくて、何かの調査船のようです。甲板に救命胴衣を着た人が3人、「かえで」という船名、船尾の旗は判読できません。

チュウシャクシギに混じって小さいシギ、キアシシギです。

浜の向こう側のテトラポッドにもキアシシギが2羽、集まってくるチュウシャクシギの数はまだ増えてます。

片足を上げたまま、もとに戻すのがめんどうでケンケンして歩いてるヤツもいます。シギチが片足を上げるのは、足が冷えるのを避けるためとか、片足で立ってる方が楽だからとか、諸説があるようですが、こう見ると片足で立ってる方が楽という説が正しいように思います。

全部でちょうど20羽になり、みんな揃って南側へ向かって歩き始めました。

そのままみんな揃って磯の方へ行ったのかと追いかけてみると、てんでバラバラになってしまいました。テトラポッド近くの水辺に移動してまた採餌を始めてるのもいます。けんかしつつも集団行動だけじゃなくて、それぞれに考えを持っているようです。

手前の磯にキアシシギ。あれ?いつの間にやってきたのかオオソリハシシギがいます。

チュウシャクシギがカニを捕まえました。頭までびっしょりなので、かなり深く嘴をつっこんでいたようです。ついさっきまでののんびりモードとは一転すっかりビジネスモードです。

ハマヒルガオが満開。

空にはヘルシンキからのフィンエアーA330-300。水の上ではピンボケもオオソリハシシギが飛んでるところが撮れました。

オオソリハシシギです。チュウシャクシギはこういう砂地の真ん中で嘴をつっこんだりしていませんでした。嘴の反る方向が逆なので採餌のノウハウも全く異なるようです。

尾崎の浜の一番南側の区画の浜辺でまたボーッとします。上空でトンビのバトル。尾崎の浜とは自分がそう呼んでいるだけで、地図を見ても名前がありません。男里川河口から3つの浜辺の区画があって、それぞれ両側からテトラポッドの防波堤に囲まれています。この防波堤のおかげで砂浜と貴重な生態系が守られているようです。

上空でバトルしていたトビが左右両側の防波堤に下りて、自分の位置だとステレオ状態でピーヒョロロ歌合戦を始めました。

ボーッとしてなかなか腰を上げられなくなった尾崎の浜の北から3番目の区画の浜の排水口の上です。この浜辺でスナガニがいたりするのですが、今日はいませんでした。そうそう、そそくさと退散した男里川河口右岸でハクセンシオマネキが見当たらなかったのがちょっと心配です。振り返ると岸壁内側の住宅地にイソヒヨドリ。

ボーッとしている近くまでさっきの20羽の内の1羽と思われるチュウシャクシギ、それにシロチドリも来てくれました。

漸く腰を上げて岸壁の外にでると今年初のトンボはムギワラトンボ。3番目の区画の浜の南側は砂浜じゃなくて階段状の岸壁になっていてもうテトラポッドの防波堤はありません。

そのまま帰るつもりだったけど、やはり岸壁の外に出て階段状の岸壁に腰をおろして、何もない海をボーッと眺めていました。快晴も水平線はモヤっていて明石海峡大橋どころか淡路島の島影も全く見えません。あまりに心地よくて頭の中は完全に空っぽになってました。

のんびりボーッとモードから、しゃきっとビジネスモードへの切り替えは、自分よりよほどチュウシャクシギの方がしっかりしてると気づきました。