今年もコハクチョウと虹
元旦はコハクチョウ、がすっかり自分の吉例になっていて、もう秋口くらいからずーっと楽しみにしていたのですが、10日間予報が発表される頃には長浜市の元旦の予報は曇り後小雨、それに気温も前年と比べるとかなり低いです。レンタカーにすべきか、それとも電車だけで行けそうな金沢周辺、あるいはLCCで北海道に足を伸ばすか、悩みに悩んでやはり土地感のある湖北でレンタカーとすることに決めたのはほんの2日前です。
調べてみたら、周辺で元旦に営業しているレンタカーは米原駅西口のニッポンレンタカーだけ、それも通常より遅い9時開店、早崎内湖の飛び立ちには間に合わない可能性が高くなりますが、もう出たとこ勝負です。
9時に米原なので終夜運転で寒い思いをせずとも、大阪駅始発7:15の新快速で十分、2018年の初日の出は上淀川橋梁から。
大津でもよく晴れていたのにやはり彦根辺りから雲が広がってきました。近江鉄道の彦根車庫に長年放置されていた水色の電気機関車3両は先頃搬出されてしまったようです。おそらく解体です。濃淡緑の800系2連はおーいお茶+おーいお茶濃茶号。
いつも気になる鉄道総研の試験車両3両の展示、左からJR東海の300X、JR東日本のSTAR21、JR西日本のWIN350。300Xはコハクチョウによく似ています。米原に到着、去年の終夜運転の普通+快速電車と比べて50分くらい速いです。
平和堂とレンタカー屋さんしか見当たらない米原駅西口です。東口も近江鉄道の駅くらいしかなく、新幹線ができて半世紀経つのに商業的には殆ど発展していないようです。米原駅では青空も覗けていたものの、長浜市に入ると雨。
早崎内湖に着いたものの雨が強く窓も明けられません。池はもぬけの殻で、それに東側に土塁のようなものが作られていてかなり風景が変わってしまっていました。ビオトーブなので自然保護や生態系保護を前提に工事されているはずですがちょっと心配。
湖北野鳥センターも元旦はお休み、雨はさらに激しくなってきました。山本山に向かってオオワシ狙いでスタンバっているクルマが2台止まっていましたが、山本山自体が雨に煙っています。
尾上漁港の方をぐるっと回って野鳥センター前に戻ってくると漸く少し小降りになったので、クルマを置いて出てみました。竹生島の向こう、湖西側は明るく、雨が降っているのはこちらだけのようです。波も高くオオヒシクイたちが波に揺られていたものの、コハクチョウは見当たりません。
コハクチョウとオオハクチョウ
年が明けてからまだ何も食べていないので国道8号沿いのセブンイレブンでサンドイッチを調達、コハクチョウが探せそうな田んぼの真ん中で食べることにします。
サンドイッチを食べる場所を探していると、速水小学校の西側辺りの上空でコハクチョウ編隊が旋回、その下の田んぼに100羽以上。
おっ、オオハクチョウが混じっています。初見ですが、嘴の黄色い部分が広くて、体がコハクチョウより一回り大きいです。コハクチョウはシベリア北部、オオハクチョウはコハクチョウより南方で繁殖、日本での越冬はコハクチョウは北陸や山陰、オオハクチョウは北海道や東北地方が多いです。
コンバインの性能がよくなって落ち穂が少なくなり、コハクチョウたちが田んぼで啄んでいるのは、刈り取った後の株から生えてくる二番穂が多いそうです。安来や但馬のように、湖北でも冬期湛水農法の田んぼが増えるとコハクチョウたちの飛来数が増えるのかも知れません。
ざっくり数えてみたところ200羽超います。湖北のコハクチョウ、オオハクチョウがほぼ全員集合していると思われます。
自分の他に3台のクルマ、コハクチョウとの距離は5mもないです。さっきまで青いハスラーから50mほど離れた場所で逆向きに駐車して、運転席側から雨が小降りになるのを待ちながら撮っていたのですが、方向転換してハスラーと同じ向きにしてみたら不思議な事に助手席側からは雨が入り込んでこないと分かりました。
嘴のピンクの部分が広いのはオオハクチョウの幼鳥だと思います。
1羽黒いのが混じってます。初見のシジュウカラガンです。2年前宍道湖でコハクチョウたちにナベヅルが混じっていた光景に似ています。
クー、クー、クー、コハクチョウたちがお話を始めます。二番穂おいしいなぁ。
オオハクチョウです。2枚目は両端がオオハクチョウ、真ん中はコハクチョウ。
コハクチョウ一家が群れを離れ、田んぼの畦を越えて自分の方に向かってきました。
もう3mもないです。自分はエンジンを止めて息をこらしているのですが、脇をクルマが通り過ぎても動じないです。
サイドミラーを使ってコハクチョウたちと記念写真。
クー、クー、クー、ありゃ、ケンカしているのも。
田んぼの畝をしっかり跨いでいきます。足を怪我している幼鳥がいました。下の動画にも写っているのですが、飛翔には問題なさそうなものの心配です。
首にGPS発振器と足に標識を巻いた子がいました。A27 3241とあります。調べてみたらシベリアのチャウン湾で取り付けられたらしいです。殆ど北極です。この子、目の前に線が入っている特徴的な顔をしています。
金糞岳辺りから少し青空が。嘴が殆ど黒いのはアメリカコハクチョウかも。
西池
せっかくクルマがあるので行ったことのなかったもう一つある鳥見の聖地、西池に行ってみます。小谷山の裏側にあります。
いきなりミコアイサ♂。ストームトルーパーガモです。
小谷山は真っ白です。間近にオナガガモ。浅井長政とお市の方も鴨見に来ていたかもしれません。
コガモカップルとミコアイサカップル。
小谷山を越えて大きな鳥がやってきました。
オオヒシクイです。
急に日が差してきて、青空が広がりました。コハクチョウたちのところへ戻ることにします。
オオヒシクイも合流
青空は一瞬でしたが、コハクチョウはさっきの場所から少し離れた田んぼへ移動中。
今日の相棒、マツダ・デミオです。イグニッションキーじゃなくてブレーキを踏みながらスタートボタンを押すのということが理解できるまで手間取りました。コハクチョウたちはどんどん移動してきます。
おや、オオヒシクイも一緒になっていました。あっ、シジュウカラガンも一緒です。
さっきの場所からどんどんこっちへ飛んできます。
足の悪い幼鳥と低空飛行で田んぼを移動するコハクチョウたちメインの動画です。
鳥居本の虹
後ろ髪を引かれつつもう1箇所行ってみたい場所へ移動します。
近江鉄道鳥居本駅、3年前に途中下車をあきらめたマンサード屋根の昭和初期の駅舎です。駅舎の中は屋根が高いだけでした。
下り新幹線E席から見える佐和山のトンネルがすぐ近くです。新幹線と近江鉄道と佐和山に囲まれた田んぼにやってきました。雨は止まないのですが、鳥居本での上下列車交換が15分ほど先なので待ってみます。
すると日が差してきて虹!、去年の元旦に続いて2年連続。大きさは去年の琵琶湖の虹の方が大きいですが、その分今年は色がくっきり。
N700系と虹、よく見ると虹は二重になってます。
デミオ君と虹、近江鉄道800系と虹。
近江鉄道100系おーいお茶号がやってきたと思ったら、グッドタイミングでN700系が通過。今年もいっぱいいいことがありそうです。
湖北、虹、でググってみると虹予報というサイトがありました。雨でも諦めちゃいけない滋賀県です。