お手拭きが立った

邪馬台国を歩き、俄然、古代史への興味が高まったので歩いて行ける大阪歴史博物館へ。

いつもの喫茶店でランチ、何気なくお手拭きをテーブルに置いたらあら不思議、お手拭きが立ってビックリ。お店のおねえさんにしっかり自慢しておきました。

上町筋を北へ。目指す大阪歴史博物館が少しだけ見えます。正面は出来て間のないダブルツリーbyヒルトン 大阪城。

ちょっと前、道路脇の木々が伐採され背の低い木に植え替えるとあった国立病院前付近ですが、またそこそこ背の高い木々が植えられていました。

難波宮跡、7世紀から8世紀にかけて間に藤原京の時代を挟んで日本の首都だった場所ですが、平城京跡と比べると至って殺風景です。

大阪歴史博物館

大阪歴史博物館とNHK大阪。高床式入母屋造の建物は難波宮より前、5世紀前半にこの地にあった法円坂遺跡の大倉庫群の1棟を復元したもの。倉庫は16棟も立ち並んでいたらしい。倭の五王のひとり珍(反正天皇あるいは仁徳天皇に比定)により建築。高床式入母屋造の周囲の地面に他の倉庫があった位置が示されています。

運転免許証を提示し入館、10階へ上がります。

エレベーターを出ると縄文時代から現代までの大阪を一気に紹介する「総合ガイダンス」ビデオ、画質が粗く2001年の開館以来のままではないかと思われます。

窓の外に広がる難波宮跡、右端のあべのハルカス以外の高層ビルは殆ど全部タワマン。

前期難波宮の大極殿内部を再現した朱塗りの列柱。

難波宮を発掘した山根徳太郎大阪市立大学教授の銅像が窓の外の難波宮跡を見下ろしています。

難波宮跡と手前に置かれたパネルを見比べます。パネルは難波宮跡が整備されて間もない頃のようです。難波宮跡には木々が少なく、中央大通の北側にはまだ古いビルが立っています。その後整地され臨時駐車場とかになっていたのですが、工事が盛んになって新しい建物が立ち上がっています。

縄文時代から現在までの大阪の地形の変化です。古墳時代のパネルを拡大すると上町台地の現在地北側に河内湖と大阪湾をつなぐ水路があるのが確認できます。仁徳天皇が築いた難波堀江で、現在の大川です。

表に復元された高床式入母屋造の倉庫が難波堀江に沿って16棟並ぶ様子です。日本ができたころから大阪は商業や物流の拠点だったことが伝わってきます。もうかりまっか、ぼちぼちでんな、の会話は貨幣経済が成立する前から交わされているようです。

ウチからほど近い細工谷遺跡から出土、全国で初めて発見された和同開珎の枝銭と銭。現在北区天満にある造幣局に当たる施設が奈良時代の天王寺区にあったことになります。

1996年頃、発掘調査中の細工谷遺跡のパネル、現在のストリートビューだとここ、とんかつたわらの前です。。

来館者の殆どがインバウンドさんたちで、多くがとても興味深げに熱心に見学しているのに、英文での説明はかなり限定的なのが残念。何かと改善が積み重ねられていると感じられる大阪くらしの今昔館と較べて、開館以来展示物やプレゼンテーションに殆ど変化がないように思われる大阪歴史博物館です。

大阪城の方角、あれ? 修道館全体が覆いで覆われています。

エスカレーターを乗り継ぎ10階から9階へ。展示はいきなり秀吉の時代、平安時代、鎌倉時代がごぞっと抜けている大阪歴史博物館です。もう古代史ではなく、以前にもじっくり見ていることもあり9階と近・現代の7階はささっと見て出て来ました。

大阪城公園

馬場町交差点の向こう側の工事が進んでいて建物も立ってます。難波宮跡公園北部ブロックというらしく来年4月開業の予定と分かりました。フェンスの向こうはカフェやレストランになるようです。

3月以来半年ぶりの登城です。修道館全体が工事用の足場と幕で覆われていたものの、中は使えるようで、柔道の大会が開催されていました。大屋根の工事でやはり来年4月までかかるそうです。

神社裏には予想以上にカメラマンさんたち、でもレンズは殆ど下をむいたまま。

神社裏の水飲み場にシジュウカラがやってきました。しばらく待っているとメジロ。

西の丸へ。ここでも自分は運転免許証を見せるだけ。焔硝蔵の裏でハギの花にウラナミシジミ。

西の丸全体で見つけたヒガンバナは一輪だけ。オオルリやキビタキが現れるはずの季節ですがハズレ。以前より鳥が少なくなったような気がする大阪城公園、それ以上に自分が鳥を見つけるのが下手になったような気がします。

大手前通はキバナコスモスが満開。歩き疲れたので自分ちのすぐ近くで下ろしてくれるバスで帰りました。

APPENDIX

古代史とは関係しませんが、予定より随分早く帰って来たので、飲み友達に教えたもらったカメラを止めるな!を見てみました。前半はゾンビ映画で後半はそのメイキングドラマ、いわば劇中劇の劇中劇です。ラストシーンでは久しぶりに大いに泣き笑いさせてもらいました。知らない俳優さんばかりでしたが、「監督」の妻役で「メイク係」に変身する、小雪さんに似たしゅはまはるみさんがとても良かった。WikiPediaによると300万円という超低予算で制作されたインディーズ作品が大ヒット、30億円以上の興行収入にもなり、フランスでリメイク作品まで登場しています。ほぼギャラなしだった俳優やスタッフさんたちにたくさん成功報酬が分配されたことかと。

この作品が飲み屋で話題になったのは同じくインディーズ作品が大ヒット、現在上映中の侍タイムスリッパーが話題になったことからで、ロードショー中に見に行きたいと思っています。