二月堂裏参道のサワガニ

お墓参り、母が亡くなってちょうど10年、年忌の数え方としては11回忌となります。

震災から丸10年とかよくニュースで聞くものの、1、3、7、13、17、23、27,33、50、100回忌となぜか10はありません。誰がこの数字に決めたのか、3から23までは素数という共通点に気づきました。2、5、11、19が抜けているものの素数に何らかの意味を見出した古人がいたのかも知れません。数字の大きい27、33、50、100回忌は素数とか気にしない誰かが後年に追加しただけという気がします。

鉄道マニアでもキリ番、連番、ゾロ目はよく気にするのですが、素数にこだわっている鉄ちゃんは聞いたことがなく、もっと素数をありがたがってもいいかと。

学園前北口のマツバギクが見事です。奈良交通128系統学研北生駒駅行のバスに乗車、近鉄グループ総帥だった佐伯勇邸跡に建つ松柏美術館や、近鉄が開発した登美ヶ丘の高級住宅地を抜け真弓3丁目で下車。草むらの道を抜けると墓地の裏側に出てきます。登美ヶ丘とは古代からの地名「鳥見」に由来するそうです。富雄駅東側に鳥見町という地名もあり、おそらく同源です。また、真弓という地名は鳥見郷の豪族、小野真弓長弓に因むそうです。

行基の開山と伝わる真弓山長弓寺の本堂、鎌倉時代築の国宝です。3mほど目の前の松の枝にヤマガラが止まってくれたので取り急ぎスマホで撮ろうとしたら行ってしまいました。

池をのぞいていると水色のイトトンボが通過、遠くへ去った感じがしなかったのでよーく探してみると葉っぱの上で既に合体していました。

学園前駅からのバスは20分ヘッドですが、お寺の表側の富雄駅行は1時間ヘッド、待ち時間が20分ほどあるものの富雄駅行の真弓橋バス停へ。水の入った田んぼからカエルの声が響いてくるのですが見つからず。

真弓橋からのバスは高級住宅地じゃなくて富雄川沿いの田園風景が楽しめます。

この奈良交通156系統はくろんど園地にほど近い生駒北スポーツセンターが始発、アプローチが長く1回しか行ったことのないくろんど園地へは京阪交野線の私市から歩くよりずっと近いと分かりました。

富雄

情報を聞いてはいたものの、富雄のシンボル、旧富雄変電所の解体工事が始まっていました。裏側へ回ると解体工事の様子を覗くことができます。

近鉄の前身、大阪電気軌道(大軌)の変電所として大正3年の竣工、変電所としての役目を終えた後、貴重なレンガ造りの建築物として活発な保存運動が行われ、クラフトスクールやフレンチレストランとして活用されていたもののついに命運尽きたようです。駅側のスペースにおしゃれな立ち飲み屋さんがあった時もありました。大正時代のレンガ造りで現代の耐震基準を満たすのは容易ではないことは想像がつくものの残念。

かつてダイエーへの通り道だったライオンズプラザの商店街の大半はシャッターが下りているものの、お茶の山城屋とお豆腐の能登屋は元気に営業中。

学園前より格段に美味しいお店が多い富雄、思いつくところではうなぎの豊川ですがお財布の中が寂しいし、ラーメンのみつばに並ぶには遅すぎるし、新しいカフェとかもできていたもののちょっとお高め、富雄でランチは諦めて近鉄奈良へ移動します。

去年も同じことを書いているのですが、東京へ帰る自分を駅まで送ってくれた母の赤いスバル360の空冷エンジン音が聞こえてきそうな富雄駅前です。

駅のホームからも富雄変電所がよく見えます。今度ここに来た時にはもう更地になっていそうです。

富雄から奈良行はほぼ絶滅で西大寺で乗り換えが必要、西大寺駅から奈良方面への時刻表は真っ赤っ赤です。

4番線に難波行急行、5番線に橿原線の当駅止まりが同時入線。1番線には橿原神宮前行特急、2番線は乗ってきた当駅止まり、3番線には京都行急行、と1番線から5番線まで満線になりました。多少の待ち時間は生じるものの電車を見てるとすぐ時間は経ってしまう西大寺駅です。

近鉄奈良に到着、さて何を食べるか、お好み焼きはちょっと重たいなと思いついたのは「ごはんの間」、メンチカツか天ぷらかのチョイスでメンチカツにしました。相変わらずきのこたっぷりの味噌汁が美味い。サラダも煮物も野菜そのものの美味しさを楽しめるお店です。

満腹してお店を出ると、通りをイタチが横切るのが見えました。ムーミンやスナフキンよりミーが目立つムーミンのお店と隣のお店の間辺りに入り込んだのですが、ウチの前で会うイタチ同様、道を横切ったあとは行方不明。この通りは東向北商店街だとばかり思っていたら県庁の裏へ通じる道を超えると花芝商店街になると分かりました。

興福寺五重塔の工事が始まり五重塔より高いクレーンが立ち並んでいました。

若草山は若草色。右下は東大寺南大門。

吉城園

今日の吉城園です。ツツジにオオスカシバ。

松の木にコゲラペア。

細い滝はいつもよりちょっと水量が多め。いい感じに緑が写ってました。愛機ZV-E10にはファインダーがなく、モニターの緑の発色が見た目とかなり違うのが気になっているのですが、モニターとは別にレンズそのものはしっかり色を捉えているようです。

茶室裏の古池に今年もモリアオガエルの卵塊。ただここでモリアオガエルをまだ見たことはありません。

今日の茶室とランタン。

コゲラが再登場。

スギゴケの胞子嚢がいっぱい伸びてます。

紫の花はミヤコワスレ。

ずっとノムラモミジだとばかり思い込んでいたベニシダレモミジ。

シランです。しらんけど。新しく出来た裏木戸を抜けて東大寺へ。

南大門前はすごい人。インバウンドさんばかりじゃなくて修学旅行生が目立ちます。バスに練馬区立◯◯中学とか東京方面からが多いようです。ガイドさんが5時15分にこの駐車場に集合です、と案内しているものの、全員間違いなく定刻までに戻ってくるのかちょっと心配。

鏡池越しに大仏殿。二月堂へ向かいます。

大仏殿から鐘楼へは道じゃなくて、枯葉のつもった坂を上ってルリセンチコガネを探すも見つからず。今年一番ではないかと感じられる暑さに息が切れます。

おっ可愛いバンビちゃん。たぶん生まれて1ヶ月くらいかと。お母さんが越えていった溝を渡るのを躊躇しているところです。

二月堂

今日の二月堂。朱色のザクロの花が咲き始めていました。

裏参道の溝にいました、お久しぶりのサワガニさん。

もう1匹、もう2匹かも。

藻を剥ぎ取ってモグモグ。

裏参道を行く人達の足音をカットしてYouTubeオーディオライブラリに大好きな「踊るリッツの夜」があったので組み込んでみました。なかなかいい感じです。

もう少し川下にも。こちらはまだ若いようです。

湯屋前の谷にはロープが貼られ立入禁止になっていました。大仏ホタル保護のためです。鹿せんべいをもらっている仲間を見て柵をジャンプする鹿です。

礎石が並ぶ講堂跡、この辺りはほとんどいないのですが大仏殿南側はやはりすごい人。そこを何とか通り抜け吉城園を裏木戸から戻ったもののもうクタクタ、戻ってきた吉城園では1枚も写真を撮っていませんでした。

吉城園の受付の女性から、おつかれさまです、と声をかけられました。よほど疲れ果てて足をひきずっていた自分です。

興福寺五重塔の工事現場です。

2万歩、11kmしか歩いてないのにクッタクタになったのは暑さと人混みが原因かと。