千里のミコアイサ

千里に鴨がいっぱい来ているらしく、万博公園じゃなくて千里ニュータウンに点在する池を巡ってみることにしました。

最初の目的地は南千里なのですが淡路で途中下車してランチ。

淡路

シャッター下りてる率は1割以下の元気な淡路本町商店街です。アーケードの向こうに新幹線、まだ新大阪を発車したばかりなのでゆっくり通過。

淡路の地名は菅原道真が京から太宰府に流される際に当時淀川の中洲だったこの地を淡路島と勘違いして上陸したことに因むそうです。

目的のお店はアーケードを抜けて右へ入ってスグのところにありました。

「ごはん家 桂」、以前谷九にあって週3回くらい通っていたお店です。1年半ほど前に入居していた地下鉄直結のビルの建て替えで閉店、淡路で再開したと貼り紙があったのをメモしていた次第です。お店に入るとしっかりお母さんは自分のことを覚えてくれていました。傘寿を越えていたと記憶するのですが極めてお元気、メインの他に小皿をふたつ選べるシステムも変わっていないのですが、お値段がちょっと変化していたのはやむを得ないです。50年近くずっとひとりで谷九のお店を切り盛りされていたのですが、今度は妹さんや娘さんも一緒で、お耳が遠くなったせいもあるのか、厨房には元気な声が飛び交っていました。

久しぶりの淡路なので駅の西側、京都線の踏切と千里線の踏切の間から撮り鉄。天下茶屋からの5300系高槻市行が3号線に入線。

続いて梅田からの北千里行が2号線へ。1号線は昔から欠番の淡路駅です。

一瞬4線が満線になるも5号線から7300系天下茶屋行が発車。続いて9300系梅田行特急が発車。

もう着工から15年経ったものの、淡路駅高架化工事はかなり進捗していました。近鉄布施や京成青砥、京急蒲田同様に3階建てとばかり思っていたらなぜか4階建てです。

駅に戻ると5号線に8300系の特急、ロングシートのハズレ特急です。交代に備える若い運転手さんの後ろ姿がカッコいい。

さっきの若い運転手さんに替った1300系の北千里行に乗ります。

運転室右後ろカブリツキ席をゲット、分かりにくいですが、正面をおおさか東線の高架を221系電車が横切っていくのを見て、阪急淡路駅が4層建てになっているワケが分かりました。

牛ヶ首池

急勾配の上下を繰り返し急カーブをくねくね回ってきた阪急千里線は、千里山駅を過ぎると景色が一変して千里ニュータウン。南千里に到着、お隣山田駅は万博公園によく行くようになって度々利用するもののの、南千里駅はだいぶ前に仕事がらみで一度訪ねて以来かと。

駅の北側にある千里南公園、その半分くらいを占めるのが牛ヶ首池。ここにミコアイサがいるとの情報でやって来た次第です。地図を見ると千里ニュータウンには池を中心とした公園がいくつもあります。千里ニュータウン造成の前からあった古い池を残して公園にしたものと思われます。牛ヶ首池は江戸時代以前からあるため池のようです。

ホシハジロとじっと甲羅干ししているカワウです。

ミコアイサは簡単に見つかりました。まとまった数が集まっていてちょっとビックリ。

全部で10羽、全員潜ってしまいました。

白い♂のおなかが亜麻色です。

飛び立ったものの、50mほど移動したたけ。

池の向こうの丘に梅林が見えます。池の北半分は釣り堀、その真中にカイツブリ。池をぐるっと回ってみます。

気の早いツルニチニチソウが1輪だけ咲いていました。

丘の上の梅林です。

品種は不明ですが、紅梅を背景に八重咲きの白梅。一重の白梅は清楚です。

日々是好日 春に百花あり夏に涼風あり 秋に紅葉あり 冬雪ありて 涼しかりけり 若し閑事の心頭にかつぐ無くんば 便すなはち是れ人間の好時節 - 道元

さっき見た蔓日々草とたまたま掛詞になっています。日々是好日は大好きな言葉ですが、禅語に由来するらしい。閑事とは無用のことという意味のようです。

梅林の丘の裏側に千里トンネルの出口、阪急で唯一の山岳トンネルだそうです。

ミコアイサたちはさっき移動した辺りでまだ集まっていました。

ちょっと長いですがミコアイサ動画、なぜか一羽が潜るとみんな追随、一羽が出てくると次々と出てくるのに見入ってしまいました。カイツブリとかと違って潜ったほぼ同じ場所からポコポコと頭を出してくるので撮りやすいです。

ミコアイサは動物食がメインだそうですが、魚を捕まえた様子は伺えません。

春日大池

次の池へ向かいます。北大阪急行桃山台近くです。南千里から桃山台までバスが12分ヘッドで運行されていることは調べてきたのですが、バス乗り場を探しているあいだにバスが行ってしまいました。歩いても大した距離じゃなかそうなのでバス代230円を節約します。

いかにも千里ニュータウンな千里ぎんなん通という坂道を歩きます。つまり立ち並んだ木はいちょうです。周りはエレベーターの無さげな5階建てがびっしり。南千里駅周辺でも手押し車の高齢者を多く見かけました。5階だとお買い物も通院も大変です。坂道のピークに桃山台二丁目のバス停があって坂道を下り始めると阪急バスが通り過ぎていきました。歩いたのは正解です。桃山台駅の手前に桃山公園が見えてきました。

桃山公園の池、春日大池です。牛ヶ首池より少し大きい池に白い鳥、家禽が野生化したアヒルです。

池の中の小さな島に繁殖羽のカワウ、グリーンの目がきれい。

あっ、ミコアイサの♀。池の柵に掲げられて飛来鳥のリストには入っていないです。

オオバンを追いかけてたホシハジロが変なポーズ。さっきのミコアイサを再発見。

落羽松、おちばまつ、じゃなくて、ラクウショウです。周囲にラクウショウの気根が並んでます。この前神戸森林植物園で勉強したばかりです。

新宮池

千里の範囲に入るのかどうかよく分からないのですが服部緑地に行ってみます。北大阪急行の桃山台駅に到着の大阪メトロ21系です。遠景の台形の特徴的な山はよく見かける気がするのですが名前がわかりません。ひと駅乗って緑地公園駅、なぜ「服部緑地」じゃなくて「学園前」のような抽象的な駅名なのかは不明です。

服部緑地の新宮池です。手前に川が流れていて高川と分かりました。さっき訪ねた牛ヶ首池から流れ出していて、途中で春日大池からの流れが合流し、新宮池とつながり、神崎川に流れ込んでいると分かりました。脈略がないようでも、しっかり今日訪ねた3つの池が繋がりました。

ぐるぐる回っているのは近づかなくてもハシビロガモと分かります。

緑地公園に入り池の反対側に回ると数人のカメラマンさんたち、そのレンズの方角を撮っておいたらウチに帰ってからトモエガモでビックリ。奥は回転ハシビロガモ。

その先の誰もいないところでミコアイサ、カメラマンさんたちにはミコアイサよりトモエガモのようです。

日の当たった子だけが真っ白に輝いています。

光るミコアイサです。

牛ヶ首池のミコアイサたちと違って潜ったり浮いたりしておらず右へ行ったり左へ行ったりばかりです。

ミコアイサ♂トリオを横からと後ろ姿です。

近くにバードサンクチュアリのようなエリアがあるらしいとの情報で民家集落博物館へ行ってみます。梅林の梅は見頃。

数人のカメラマンが折りたたみ椅子に座ってじっとカメラを構えているそれらしき場所を見つけたものの、カメラが被写体に向かう様子はありませんでした。民家集落博物館辺りで雨がチラホラ、引き換えした方が良さそうです。

緑地公園駅へたどり着くまでもなく雨が強くなり、雨宿りできる場所を見つけたのはもう駅のスグ近く、濡れました。

緑地公園のホームに上がるともう晴れ上がってました。北大阪急行の列車接近メロディが鬼のパンツはいいパンツ、つよいぞ〜♪と気づきました。

梅田や難波で途中下車すると電車賃がかなりかかってしまうので北大阪急行と大阪メトロ結節点でおしゃれな街と聞く江坂で下りてみます。たぶん初めて下りた駅、ここが吹田市とも知りませんでした。ネットで見つけた自分にはちょっとおしゃれ過ぎる立呑屋さんに入ってみました。ジンジャエール割りのハイボールが意外と行けます。谷九に帰り着くとまた降り出してました。