蛍狩り

生まれてから一度もホタルというものを見たことがなく、二月堂裏参道へサワガニに会いに行く度、参道脇の渓がホタル保護のためと、ロープが張られているのが気になっていました。土日に出かけた時だと夜はクタクタになるので、早めに仕事に切りをつけ平日の奈良公園へ。

6時過ぎの興福寺、ビックリするほど人がいません。

国立博物館近くに鹿たちが100頭くらい。既に鹿せんべい屋さんは営業しておらず、せっせと芝生を啄んでいます。

南大門前の交差点でも鹿たちが集まっていました。

大仏殿への参道もひっそり。鹿のフンはキレイに掃除されています。

薄暗くなった道を歩いて二月堂裏参道、サワガニは石段脇のいつもの場所ではなく、お願い書きのすぐ下にいました。

iPhoneでサワガニのショートムービーです。

二月堂に上ってみました。30人くらいの人が夕日を眺めています。

バッグに仕舞ったままだったカメラを取り出します。このカメラで夜景を撮るのは初めてのはず。

日没は生駒山系の北端、交野山の辺り、右下隅の照明は鴻ノ池球場です。雲と稜線の間にくっきり姿を見せてくれました。

沈みきった夕日の真上に飛行機雲。

日が落ちたので登楼を下ります。凝った意匠の灯籠が美しい。

登楼から舞台の眺め、上弦の月が浮かんでます。オレンジ色の花はザクロ。

二月堂の前に立つ三角錐の杉は良弁杉と呼ばれます。初代東大寺別当の良弁が幼児の時にトンビに連れ去られたところこの杉に引っかかって保護されたそうです。

裏参道の脇の溝をもう一度チェックするといつもの場所にもサワガニ、もう薄暗くiPhoneで撮ったさっきのサワガニよりピントが甘くなってしまいました。

夕日も沈んでしまったこんな時間になぜか夕食も済ませたと思われる修学旅行の中学生たち、たぶん1学年全員が二月堂へ上って行きました。

大湯屋の裏側の田んぼは田植えが終わってました。これで実際の暗さくらいです。この右手の渓でホタルの出没中、かなり人が集まっていました。

初めて見たホタル、ゲンジボタルですが、ここでは大仏ホタルと呼ばれるそうです。ZV-E10ではどうやって撮ればいいのか全然わからず、とりあえずiPhone12 Proで撮ったホタルの動画です。白い光が時々蛍光色で映っていました。

スマホのフラッシュを光らせてホタルを撮ろうとしている人も。モノの理屈を考えなよ、と思いつつも、まあ自分も大差ありません。静止画を撮るにはどうやらバルブという長時間露光設定にして撮影すると後で分かりました。三脚で固定するのが必須ですが、この動画のように光が点滅するのではなく光跡が写ることになります。

時々自分の近くにもやってきます。そばにいた子供が、捕まえた!と叫んでビックリ。

もうひとつまっくら動画、先のより動きが少しだけ賑やかです。

大仏殿への参道は鹿もいなくなっていました。この環境でiPhone12 Proの静止画を撮るとインジケータがでてきて、じっとしていてくださいとメッセージが出てきてビックリ。

南大門前交差点もシーン、さっきまでいた鹿たちはどこへ行ってしまったのでしょう。思ったより道は暗く、iPhoneに懐中電灯の機能があったことを思い出し、鹿のフンを踏まないように歩きます。

暗い夜道の撮影ではiPhoneが極めてスグレモノと実感です。さっき100頭ほどいた国立博物館付近にも一頭もいません。鹿たちのねぐらはどうやら森の中で、毎日町中に通勤しているようです。

東向商店街まで戻ってきたらもう9時を回っていて、ほとんどのお店は既にシャッターを下ろしていてマクドナルドまで既に閉店。近鉄奈良駅構内の豊祝で一杯と思っていたのですが、もうとっくに閉まってました。他に思いつかないので王将へ行ってみると王将まで看板の電気が消えていました。

まるで緊急事態宣言が続いているような奈良の夜です。とりあえず座りたいので適当に開いているお店に入ってみたところ、ビール以外の頼んだ全てが不味くて、早々に退散。そういえば奈良は緊急事態宣言を出さなかったはず。つまりは緊急事態宣言を出しても出さなくても大差ないという判断だったんじゃないかとナットクです。