春のシギチはまだ

大潮で干潮はお昼過ぎ、春のシギチの渡りを期待して今日も男里川河口へ。

サザンの車内で太宰治の津軽を読み終えました。鉄道ジャーナル5月号の「津軽を歩く」という記事で太宰の足跡を辿っていたのを見て読んでみた次第。蟹田、三厩、龍飛、金木、五所川原、木造、深浦、鰺ヶ沢、と津軽をくまなく巡り、実家だけでなく、親戚や友人宅を訪ね、最後に自身の子守だったたけさんを訪ねています。1944年5月〜6月、戦時中の旅で、配給だったお酒の入手には多少苦労するものの、訪れた先では蟹を始め山海の食を堪能、たけさんとの再会は小学校の運動会です。太平洋戦争でのB29による本土空襲は1944年11月以降で、5月頃はまだ日本全国にのんびりした雰囲気が残っていたようです。

金銭や女性関係の乱れた私生活、薬物中毒と繰り返す自殺未遂、とクズのような太宰を津軽の親戚や友人たちは暖かく迎えてくれます。自分も身のつまされる思いがなきにしもあらず。

まだまだ書きたい事が、あれこれとあつたのだが、津軽の生きてゐる雰囲気は、以上でだいたい語り尽したやうにも思はれる。私は虚飾を行はなかつた。読者をだましはしなかつた。さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行かう。絶望するな。では、失敬。

と津軽の旅が締めくくられています。この4年後に結局玉川上水で心中している訳で、なんとも無責任な人です。

強風

太宰の津軽同様、故郷の泉州へやってきた自分です。何十年かぶりだった太宰に対して自分は2週間ぶりです。尾崎駅を出ると風が強め、スマホをチェックすると風速7mくらい。尾崎の浜の堤防を越えるとぐっと海風が強くなって10mは軽く越えていると思われます。波も高く白波が立ってます。

テトラポッドの堤防からイソヒヨドリの声が響いてきて、コンテナ船をバックに飛んでるところが写ってました。

ハマダイコンが2週間前の100倍くらい咲いてました。黄色い花もかなり広がっています。広がっているというより大繁殖しているという感じ、サワギクじゃなくて特定外来生物のナルトサワギクのようです。

男里川左岸河口でウィンドサーフィン、風が強いのでかなり高速、見た目で40km/hくらいですが、乗ってる人はその3倍くらいの速度感だそうです。セグロカモメが河口へ向かって行きます。

エバー航空A333が到着、続いてチャイナエアラインカーゴのB777。

波は1m〜1.5mほど、風が強くてじっとしているのは辛いくらいです。

しおだまりにはカニもヤドカリもいません。まだ冬眠中のようです。まんなかの海藻はアオサじゃなくてワカメのようです。

ヒドリガモが通過。中洲にシロチドリ。

関空連絡橋をバックにヒドリガモたち。シロチドリがこちらにやってきました。ファインダーの無いカメラでとらえるのはなかなか大変です。

コガモです。ヒーヒーヒーと間近から大きな声、ふりかえると堤防の上にどっかり腰を下ろしたイソヒヨドリ。

堤防の上に回ってみました。まだじっとしています。ドアップでイソヒヨ。

右岸に回って念の為中洲の右岸側をチェック、チュウシャクもキアシもいないことを確認して左岸に戻ります。

奇妙なプニプニ物体

堤防にイソヒヨ♀。関空バックにボラのジャンプ。

シロチドリ。スターフライヤーA320バックにウィンドサーフィン。

左岸河口の水たまりは2週間前よりだいぶ大きくなってきたものの、水中に生物は見当たらず。水たまりの川上の黄色い転々は大繁殖したナルトサワギク。

堤防の向こうはフィリピン航空A321。ジェットスキーは大嫌いですが、ウィンドサーフィンはかっこいいと思う。

砂浜の水たまりに奇妙なプニプニ物体発見、5cmくらいあります。薄皮を被ったようなのも。クラゲではないです。さんざん検索してタマシキゴカイの卵塊と判明。よくみるとヤドカリが写ってます。

砂の紋が美しい。メダイチドリがいました。留鳥のシロチドリと異なり旅鳥です。春のシギチの渡りが始まっていました。

さっきより少し風は弱まり、春の海の感じです。シロチドリもいます。

シロチドリの高速走行シーンです。

結構親しげなメダイチドリとシロチドリ。

シロッチ:にいやん、オージーから帰ってきたんや、ゆっくりしていってや!

メダイ:Thanks, I'll do so.