夜の広電

もうどっぷり日が暮れてしまった広島駅、比治山橋経由広島港(宇品)行の1000形GREEN MOVER LEXが発車するところだったので、飛び乗りました。

先頭ドア前の席のすぐ後ろのボックス席で後ろ向きに座っていたのですが、宇品五丁目あたりで先頭ドア前の席が空いたので移動、元西鉄の3000形や元京都市電の1900形とすれ違います。

運転台は5000形GREEN MOVERのようなドイツ風のボタンレイアウトに、日本風の速度計やモニタが組み込まれ、跳上式の運転席肘掛も5000形と同じです。国産車両ですが、ヨーロピアントラム導入のノウハウが取り込まれているようです。

広島港停留所到着シーンです。2回ポイントをカーブしてC番線に入線。

広島港に到着、途中まで座っていた後ろ向きの席です。窓側に肘掛け兼テーブルのような箱があるのですが、低床式故の車輪がこの中にあるものと思われます。カブリツキには最適の先頭ドア前の席ですが、何のガードも無いので混み合うと居心地が悪そうです。

前回は夕暮れ、今日は真っ暗です。夜景の撮影はからきし苦手な自分のカメラですが、港を出ていく江田島行フェリーを撮ります。赤い光は灯台。振り返ると3000系が入線しているのが見えたので慌てて引き返しました。

B番線ホームに回ります。A番線は比治山橋経由広島駅行、B・C番線は紙屋町方面行です。櫓に載った独特の形状のパンタを撮ります。

ピンク色のボディに構内のライトが反射して何やら色っぽい3000系です。車内でiccocaにチャージしておきます。カードをリーダーに載せる前にオレンジ色のボタンを押して千円札を挿入します。

後ろのドアのところに車掌さんがいます。広電では運転手さんか車掌さんがいるドアから下りるルールですが、来る時に乗った1000形は連接車でもワンマン運転で、ICカードであれば車掌さんがいなくても後ろのドアからでも下りられるシステムになっていました。

車掌さん席です。車掌さんは窓から頭を出して安全確認するものの、ドアの開閉は運転手さんがしているようです。

西鉄福岡市内電車、昭和51年広電移籍のプレート、元々昭和39年製なので、西鉄では12年、広島でもう42年ということになります。この前の日本シリーズと同じ組み合わせですが、昭和51年時点ではホークスはまだ大阪、福岡はライオンズだったので、この3000形はどっぷりカープファンでしょうね。

本通で下車、紙屋町の交差点を西から南へカーブする900形、だんじりのやり回しみたいです。さすが大阪出身。

本通商店街をぶらぶら歩いていると、小さな交差点でくるまが通らなくてもみんなが赤信号をきっちり守ってます。大阪だとひっかけ橋北側の心斎橋と宗右衛門町の交差点のような場所で、まずありえないです。やはり広島は遵法精神が強い風土であることは間違いなさそうです。

八丁堀までやってきました。白島線の1900形が発車を待っています。

大都会の真ん中でツリカケサウンドを響かせ白島線分岐を越えてくる3000形です。

何本か見送って5100形Green mover maxで広島駅に戻ってきました。ひとりでは広すぎるもののふたりは座れない1.5人分ボックス席は親子向けということなんでしょうか。まだまだいろんな発見がありそうな広電です。