オオワシ、コハクチョウ、ヒシクイ

従姉弟と誘い合わせて湖北へ。長浜市の予報は曇り時々雪ですが、スタッドレスを履いた従弟の四駆で決行。

朝6時出発、ドアを開けてビックリ、2cmくらい積もってました。谷九も雪国。ところが梅田は全然積もっていませんでした。上町台地の標高がなせる業か。


まずは早崎へ、バーダーさんたちが何人かいるものの、もう出かけてしまったのか、塒を移してしまったのか、池はもぬけの殻。そのまま湖北野鳥センターへ移動するも、センター前の湖面にも何も見当たりません。風が強く湖面は波が高いです。

野鳥センターのフィールドスコープを覗いてみると、国の天然記念物オオワシが沖の防波堤のところの杭にじっと止まっていて、デジタルズーム100倍で何とか撮れました。帰ってから測ってみると83mも向こうですが、オオワシは1m近い体長があります。

向こう岸は近江今津辺り、ビルが立ち並んでいるように見えるのは蜃気楼のいたずら。レンジャーさんたちによると、天気がいいので、コハクチョウたちは早崎の塒を朝早く飛び立ち周辺の田んぼで採餌しているはず、とのことです。

天気予報は大きくハズレて快晴、まぶしく輝く雪原を快適ドライブ。電柱にノスリ(たぶん)。

雪に埋もれた田んぼだと採餌できないので、雪が薄い田んぼを探していたら、もう姉川に近いJAのサイロの隣で発見!

里山のコハクチョウ、伊吹山が真正面に。従弟と雪遊びは40数年ぶり、何度も長野県小谷村へスキーにでかけた仲です。

朝早く塒を飛び立ったせいか、田んぼで二度寝を決め込んでいるヤツも少なくありません。お父さん、お母さん、ぼくと妹です(たぶん)。

雪が積もっていない凍っていない田んぼの畦道を選んで採餌しています。凍った田んぼではセグロセキレイがひょこひょこ。

カッコいいです。

元旦にもいたシジュウカラガンがいます。すっかりコハクチョウファミリーの一員、というか、この子をずっと追いかけている方のブログによると、どうやら自分はコハクチョウだと思いこんでいるらしいです。

もうすぐ始まる北帰行でこの子はどうなるのでしょう。調べてみたところシジュウカラガンの繁殖地はアリューシャン列島らしく、コハクチョウ繁殖地のシベリア北部ツンドラ地帯とは2000km以上離れています。出会ったのがカムチャッカ半島か千島列島辺りとして、その辺まで一緒に帰って別れる他ないのか、あるいはツンドラ地帯まで一緒に行ってずっとファミリーとして過ごすのか。ひょっとして来年も一緒に湖北にやって来たら奇跡です。

この環境で二度寝するのは大変かと。晴れてはいるものの風が強く体感温度は氷点下です。

雪山を背景に舞います。

大空にリングを描くコハクチョウはまるでブルーインパルス

500mほど離れた場所にも数十羽の集団を見つけて移動。

雪に足跡を残しながら歩く幼鳥。猫のしっぽみたいな首を寝かせている子も。


野鳥センターに戻り隣接の道の駅でランチ。

野鳥センター前の島の向こう側にヒシクイ。マガモが着水、島の向こう側とこちら側で湖面の表情がかなり違ってます。

カワアイサ♀、3年ぶりです。

野鳥センターの掲示板にタシギもリストされているのに気づいたのは後の祭り。

野鳥センターの山本山に向けられたフィールドスコープを覗いてみると、オオワシの黄色い嘴が僅かに見えますが、カメラではまず無理。その代わり、ノリのいい従姉にノセられてオオワシのコスプレ。

野田沼畔の木にモズ。山本山への道にはオオワシ狙いの人たちのクルマが並んでいますが、いつ出てくるかは全くアテにならないので、もうひとつの目的地、西池へ向います。

西池では期待していたミコアイサやオシドリは見当たらなかったものの、まとまった数のヒシクイたち。

間近でヒシクイを観察。頭が丸く亜種オオヒシクイではなく亜種ヒシクイかと。シベリアのタイガ地帯が繁殖地、コハクチョウのツンドラ地帯より南です。ヒシクイも国の天然記念物に指定されています。

首の伸ばし方や羽の広げ方のしぐさがコハクチョウによく似ています。

薄く張った氷の上にマガモが立っていますが、体の大きなヒシクイには真似できないようです。

午前中のポイントへ戻ってみます。今日はよく飛び回っています。雪に埋もれていなくて凍っていない田んぼを探しているのかと。

さすがにこの時間に寝ているのはいなくてせっせと採餌中です。

もうすぐ始まる北帰行に備えて、しっかり食べておかなければいけません。