スーパースターヴァーゴ

南海フェリーから船影が見えた大型クルーズ船スーパースターヴァーゴ、8月から9月のほぼ毎週土曜日、天保山に入港しているとわかりました。

11時入港とあるものの、念のため早めに出かけ、10時過ぎにはコスモスクエア駅に着いたのに、地上へ出るともうすぐそこまでヴァーゴが近づいているのが見え、慌てて岸壁に駆け下りました。

ヴァーゴとアンドロメダ

前寄港地の上海から到着したヴァーゴがタグボートに付き添われ静々と夢洲前を航行中。曇り空に真っ白な船体が映えます。

處女星號、日本語にすると乙女座号、繁体字からも分かるように香港ベースの船です。

かなりのスピードで交錯する小型船は大阪府警水上警察署のかつらぎ。

屋上デッキにはバスケットボールのコートやプールのウォータースライダーが見えます。

そのまま着岸かと思いきや旋回し始めました。イージス艦あたごを見学した時には、船首から着岸していたので、運用の都合次第のようです。

ゆーっくり旋回、なかなか見ごたえのあるショーです。11時入港予定なのにコスモスクエア前を10時過ぎに通過した理由が分かりました。

船首を小さな船が横切って行きます。「たまや渡船」とあり、夢洲の岸壁へ釣り人を送る渡し船です。

たぶん乗っていてもわからないくらい僅かに船体が傾き、水面に大きな渦が巻いています。

振り返るともう1隻バカでかいのが入港してきました。Andromeda Spirit、43810総トン、日産の自動車運搬専用船です。

船体に窓も何も無いことで、75337総トンのヴァーゴより大きく見えるような気がします。乙女座とアンドロメダ、星の名前の船の競演です。

ヴァーゴは天保山岸壁へ船尾から着岸中。 

帆船のような船は大航海時代の帆船を模した大阪港遊覧船、無粋です。

アンドロメダも舞洲の清掃工場をバックに旋回、ヴァーゴとは逆に左回り。船体左側面には自動車の搬入出口がないので、こっちは旋回する理由が明確です。

アンドロメダをサポートするタグボート、前方は第32たけ丸、後方はとらいとん。小さくても力持ち感がカッコ良すぎ。

南港野鳥園

このまま南港野鳥園へ行くとコンビニも何もないので、コスモスクエアから1駅ニュートラムに乗ってATCで腹ごしらえして鳥見へ。

ヒアリ注意の立て看、半ズボンを履いてきてしまったので、とりあえず虫除けスプレーをかけておきます。

野鳥園の展望塔の近いところにキアシシギ。

西池の干潟にドチャコーンとアオアシシギがいます。これだけまとまったアオアシシギは初めて見たかと。でも遠い。

ソリハシシギもいました、その右側はコチドリかな。

水面にはキアシシギとアオアシシギ。

海風に吹かれて心地よさげなアオアシシギと、翼を広げて飛び立つ瞬間のソリハシシギ。

ソリハシシギのいつも大げさなアクションが可愛い。

アオアシシギとソリハシシギ。アオサギ、ダイサギの向こうはイソシギ、右はソリハシシギ。

飛んでるのはイソシギ、地面にソリハシシギとキアシシギ。イソシギだけが観察塔前に来てくれました。

アオアシシギがドチャコーンといるのは、左側の木の向こう側、100m強あります。実はここから防波堤向う側の水路を通るヴァーゴを撮るつもりだったですが、旋回のために、予想より早くこの辺りを通過してしまった訳です。

揃って片足上げて眠り始めました。アオアシシギが眠っているシーンを見た記憶はないです。それだけ安心できる場所なんでしょうね。いつも遠い、と文句を言ってる南港野鳥園ですが、鳥たちのためのバードサンクチュアリで、バードウォッチャーのためのバードサンクチュアリじゃないので、これでいいと分かった気がします。

天保山岸壁

南港野鳥園とコスモスクエアの間にあるドーム型の建物、なにわの海の時空間という海事博物館だった施設の廃墟です。橋下前市長に「よくこんなものを作ったものだ」と言わしめたシロモノで、4年前に廃館されて以降、ぺんぺん草が伸び放題になっています。

アンドロメダは舞洲の岸壁、ヴァーゴは天保山に、いずれもこちらに船首正面を向けて停泊中。

天保山マーケットプレイスに行ってみました。普段は開放されている岸壁は立入禁止になってました。

テレビ番組のレポーターと思われる人が船首で手を広げています。ここで誰もが、Near, far, whatever you are...と歌ってみたいと思うはず。

SUPERSTAR Virgoのロゴをよく見ると、Super Star Virgoとあったのを塗り替えている痕跡があります。確かに微妙に意味合いが異なりますね。いずれにせよこの女性のイラストは無い方が間違いなくカッコいいと思います。

マーケットプレイスのビルとボーディングブリッジで繋がっています。天保山にこんな設備があるとは知りませんでした。

限られた停泊時間で早速船体の掃除が始まっていました。この白い船体をピッカピカに保つことはサービスレベルとブランドイメージの維持ためにプライオリティが高そうです。

救命ボートが吊り下げられているフロアはレストラン街になっているようです。ツアー料金にはビュッフェでの食事は含まれているものの、これらのレストランでセレブな食事をしないと、様にならないのかも知れません。

夜のヴァーゴ

家に帰ったものの、出港シーンも見たくなって再度コスモスクエアへ出かけてみました。土日エコきっぷがあるので、地下鉄代はかかりません。

コスモスクエアというショッピングモールがあるのかと思っていたら大間違いで、コスモスクエアとはATCやインテックスも含む広域のことを指しているようです。スクエアという言葉の語感からすると歩き回れるくらいの狭いエリアを指すはずなんだけど。

地下鉄中央線の終点でニュートラムとの乗り換え駅なのに、駅周辺には高層住宅以外にほとんど何もなく、海と反対側の、バスも人もいない、運行本数と較べてあまりにも巨大で無駄なバスターミナルを抜けて地上に下り、さらにちょっと歩いたセブンイレブンで漸く飲み物を調達できました。岸壁には、僅かな夜釣りの人たちがいるだけ。

大観覧車の左側でヴァーゴが煙突から煙をたなびかせています。海風がとても心地いい場所です。

午後9時出港、次の寄港地は横浜です。

船じゃなくて大観覧車のネオンや街の光を撮りに来たみたいです。美しい変化を楽しませてくれる大観覧車のネオンですが、時々、時報や天気予報がでてくるのは余計。

夜景の写真なんて経験はなく、カメラのオートモードまかせ、カッからシャッまで1秒くらいの遅いシャッタースピードの間じっとガマンしてました。