大授搦

時系列からすると、未明のビックリを書くべきなのですが、それについては後でまとめて書きます。

早朝から目が覚めたので大牟田駅周辺をぐるっと散歩。えらく立派な建物の大牟田市役所や有明新報という地元紙もある大きな町ですが、人通りは殆どありません。

ちょうど三池炭鉱の上くらいに朝の月がでています。783系みどり編成とハウステンボス編成併結の特急有明、昨日いた長洲発で博多行ではなく吉塚行です。

813系快速小倉行、ラッシュ時の西鉄特急はロングシートの5000形。このセブンイレブン前の踏切、ステンレスボディのEF81、いわゆる「銀ガマ」も通るはず、丸一日いても飽きない撮影ポイントです。


ホテル間近のトヨタレンタカーでくるまを借ります。久留米ナンバーのヴィッツ、くるまを運転するのはずいぶん久しぶりです。

ナビに言われるままに、有明沿岸道路、国道444号を1時間ほど走って今回の旅で一番の目的地に到着。

ラムサール条約登録の東よか干潟、大授搦(だいじゅがらみ)、有明海の一番奥で佐賀県です。1羽のシギチで一喜一憂するんじゃなくて、ドチャコーンとシギチを見たい、という一心でここまでやってきました。

ここへ来るまで、日本野鳥の会佐賀支部の去年8月のブログのすごい数のシギチの写真を何度も眺めていました。さらにググっても限られた情報の中、山のくまさん鳥日記で、満潮の2時間前には現着するようにという貴重なアドバイスを見つけ、9時過ぎには到着できるようにクルマを飛ばしてきた訳です。

軽トラが3台停まっているところから干潟に点々と足跡が続いていて、かなり沖で何かを採っている漁師さんがいます。

早速見つけました有明海のドン、ムツゴロウ!背びれを立てているところは撮りそびれました。

潮が満ちてきたのか、漁師さんがガタスキーを漕いで戻ってきます。トウネンが可愛いです。

堤防の外に下ります。柵で囲われたコンクリートの道の内側の湿地はシチメンソウの自生地で、秋には真っ赤になるそうです。柵の向こう側はずーっと沖まで干潟が広がっています。

その向こう、うっすら雲仙普賢岳のシルエットが見えます。昨日行った多比良町はちょうどこの対岸ということになります。

沖の方まで点々とシギチ、アオアシシギがいますね。オレンジ色のはメダイチドリ。

コンクリートの道の泥の上にシオマネキがいっぱい出てきています。近づくとシチメンソウの湿地へサッと横移動、無数にある穴へスルスルッと引っ込み、こちらの様子をうかがっています。

アカアシシギ(初見)とハマシギ、メダイチドリです。それにキアシシギ。これで赤、青、黄の三色コンプリート。

だいぶ潮が満ちてきて、水辺が近くなり、知らぬ間にシギチたちも近くに寄ってきました。

左上の足の長いのがアオアシシギ、その向こうがダイゼン、右手前はハマシギ、一番右手前は不明。

午前10時ついにコンクリートの道に海水が流れ込んできました。柵の向こう、水際がかなり近くなっています。

アカアシシギ、ソリハシシギ。

ダイゼンとソリハシシギ、冬羽夏羽混が混じり個体差も大きいので分かりにくいですが、腋羽が黒いのはダイゼンの証拠だそうです。

シオマネキとダイゼンたち。

ついに干潟の地面がなくなって、ダイゼンたちは飛び立ちます。コンクリートの道の海側はほぼ水没。

大空を舞うダイゼン。

海とシチメンソウの湿地が繋がってしまいました。岩の上に不明のカニ。

※追記:この投稿をご覧いただいた方から、クシテガニ(オオユビアカベンケイガニ)と教えていただきました。(2018/5/11)

岩の上にトビハゼが飛び上がってきました。ムツゴロウと似ていますが、2/3くらいの大きさで、青い斑点がなく、ジャンプ力はトビハゼの方が高いようです。

ダイゼン君が柵に止まって潮の満ち引きを監視中。沖にいたダイサギたちは手近の杭を確保しました。

ダイゼンたちは水につかっていない内側のコンクリートの道まで下がって退避しています。

堤防の上のクルマのところまでまっすぐ戻ると間違いなくダイゼンたちに迷惑なので、ぐるっと遠回りします。

クルマに戻ってダイゼンたちを撮ってみると、嘴の曲がっていないチュウシャクシギみたいなのが混じっています。初見のオグロシギかと。

午前11時、ほぼ満潮の大授搦、2時間前の写真と見比べてください。

海の上を舞っているのはソリハシシギ。

まだ見ていたいのですが、もう一か所どうしても行ってみたいところがあるので引き上げることにします。

堤防の内側はドバーッと田園が広がっています。田んぼの中の一本道を走っていると、道の真ん中におなかが白いカラス!

対向車が来て飛び上がり電柱に止まりました。佐賀県や周辺にしか住んでいないカササギです。メチャ知能の高いカラスだそうです。

シギチ同定の間違いがあれば教えてくださいm(_ _)m

続く