巨椋、宇治、稲荷
行ってみたいと思っていた巨椋干拓地にシギチが戻ってきているという情報があり、JR宇治駅近くの自転車屋さんでレンタサイクルを借りて行ってみました。昭和初期に干拓されるまでは巨椋池という大きな池だった場所です。
地図でみるより、ずっと広くてびっくり。とても歩いて探鳥できる広さではなく、車だと農道に入ることができないので、レンタサイクルで来たのは正解。
おっ、バーダーさんが既にたくさん来ている、と近づいてみたら案山子でした。
西、愛宕山、東、比叡山。
近鉄1220系(たぶん)と京都市交通局10系、近くにおぐら駅があるのですが、巨椋ではなく小倉です。巨椋の方がよほど京都っぽいのに。
セッカ、河川敷でよく声を聞くものの、撮れたのは初めて。
休耕田にシギチとの情報だったのですが、休耕田はほとんどなく、あっても水が入っていないので、シギチがいるとは思えず、あきらめました。
宇治市内に戻り、ランチのお店を探したのですが、どうもここ、というお店が見つからず、結局空腹が我慢できず、流行ってなさそうな観光客相手のそば屋に入ってしまいました。茶そばのざるそば780円、まずい。お勘定したら外税で842円、観光地のこういうお店でもたまに当たりがあるのですが、ここはハズレ。
平等院は初めてです。10円玉の裏面と同じ角度から。
鳳凰です。一万円札の裏面に載ってます。手塚治虫の火の鳥もこの鳳凰がモチーフです。
今の鳳凰は二代目で、初代は平等院内の美術館、鳳翔館で拝観できます。この鳳翔館にはすごい数の国宝があり、この入館料も含めてのは拝観料600円ではもったいないくらい、さっきの茶そばの損を取り返した気分になりました。
ここまで来たら久しぶりにお稲荷さんへ向かうことにします。京阪じゃなくて、JRで宇治駅から稲荷駅へ移動、京阪は伏見稲荷駅とJRの稲荷駅はさほど離れていないのですが、稲荷駅は表参道の真ん前、ここがお稲荷さんの本家本元なので伏見を付ける必要はありません。
昨日、美の巨人たちで、詳しく紹介されていた楼門と本殿。それを見て来たくなった訳です。
外国人に人気の観光スポットランキング2年連続第1位、今や、モン・サン・ミシェルやタージ・マハル、にも並ぶワールドクラス。(写真はクリックで全体表示)
千本鳥居の道が二筋並行するあたりはかなり混み合いますが、奥社、新池辺りで引き返す人が増え、三つ辻、四つ辻辺りでは千本鳥居入口と比べ半減するくらいの感じです。
四つ辻間近あたりで、石段を登りながら、頭がふらふらっとしてきました。あれっ、熱中症にやられたか、と四つ辻の茶屋で休憩。半減したかと思われる外国人観光客も欧米系の人が多いです。それに下駄に浴衣の若い女性も多いです。足、痛くないのかな。
暫く休んで頭もしゃっきりしてきたので、先へ進みます。四つ辻から周回ルートを左回りに下ったところ、千本鳥居の両脇にせせらぎが流れています。伏見稲荷で自分の一番好きな場所です。
杉苔が美しいせせらぎにオニヤンマがやってきました。
小さな切り株にじっと止まって、じっくりいろんな方角から撮らせてくれました。
スギゴケの清流の先、清滝へと下る坂道が分岐しています。渓流の流れに沿って下ってみることにします。
あれだけいた人が殆ど誰もいなくなり、二つずつ並んだ鳥居をくぐってお社に着いたら誰もいませんでした。全体が苔むしたような、自然と一体になったお社です。
せっかく元気がでてきたので、やっぱり山頂までぐるっと回ってくることにしました。昨日金剛山に登ったばかりなのに、足取りは軽く自分でびっくりしました。2年ぶりなのですが、前回より山頂まで登ってくる人が増えているようです。
千本鳥居は朱が塗られたばかりの鳥居と色が剥げてきているのと両方あるから美しいと思う。平等院鳳凰堂もそうですが、古いから価値があるのではなく、何百年も変わることなく、思想やコンセプトが今も受け継がれていることが美しさの源泉ではないか、と感じます。
四つ辻を少し下ったあたりからの眺望、梅田のビル群がよく見えます。その手間は男山と淀川の土手。もう少し右に目を転じるとあべのハルカス、ということはハルカスから伏見稲荷が見えるはず、いずれ確認してみたいと思います。