金剛山
大阪府最高峰金剛山にチャレンジしてみることにしました。毎週金剛山に上っている高校からの友人がいます。いずれ連れて行って欲しいと頼んでいるのですが、高校生の時とほぼ同じ体形を維持していて、自分よりよほどタフな彼に付いて行けるのか、生駒山でいくらか山歩きも慣れてきたし、先ずは試してみることにします。
金剛山へのルートはいくつかあるのですが、南海電鉄のホームページで紹介されている一般向きのモデルコースAを逆に回ってみることにしました。渓流沿いの道を下りるより登った方が鳥や蝶を見つけやすいと考えたからです。
いざ出かけようとしたらチラチラと雨、レインポンチョはバッグに入れておいたけど、念のため折り畳み傘を取りに戻ります。
河内長野駅から約40分で終点の金剛山ロープウェイ前に到着、雨は止んでいました。
バスターミナルには見たことのないカラーリングのバスも止まっていました。富田林から金剛バスというバス会社の路線バスです。バス停からは、もちろんロープウェイには乗らず、林道を歩いて登ります。
見かけない青い蝶が地面に止まりました。アオバネセセリ、いささかレアな蝶のようです。ググってみると、翅の端のオレンジに黒い斑点の部分、幼虫の頃から同じです。よく見ると顔にもオレンジの部分があります。
林道を登ること約1時間、稜線らしきところまで出てきて明るくなったもののガスっています。
このあたりが伏見峠で、稜線を行く道と、奈良側へ下りる道が分岐しています。この周辺は大阪府民の森のひとつ、ちはや園地で、ロープウェイの金剛山駅もこの中にあります。
聞き覚えのない鳥の声がしきりにきこえてきます。複数の同じ鳥がいるようですが、姿が見えないので音をアップしておきます。
稜線の道を北へすすみ山頂を目指します。初見のコガラ、何羽もいるのですが、なかなかうまく撮らせてくれません。
金剛山は大阪府最高峰ですが、山頂は奈良県側にあり、伏見峠から20分くらい歩いたところに三角点ではない標高1053m大阪府最高地点がありました。
さらに30分ほど歩き稜線の道から外れた小高い丘に一等三角点がありました。標高は1112mで湧出岳という名前がつけられています。一等三角点なのに、ここが金剛山の山頂ではないようです。
案内板の「山頂」を目指します。植林ではない杉の巨木の森、役行者や楠正成の頃から変わっていない光景かと思われます。
金剛山の最高地点標高1125m葛城岳は葛城神社の裏側にがありました。しかし神域のため立入禁止。雲間から大和葛城山が見えてきました。
転法輪寺の下に休憩所や売店があります。ちょうどランチ時で、こんなにたくさんの人が金剛山に登っていたんだというくらい人がいます。
気温23℃、河内長野駅辺りより10℃くらい涼しいです。缶ビール400円、歩荷じゃなくて車で運んでいるはずで、歩荷の赤目四十八滝の缶ビールが400円だったことと比べると、もう少し安くてもいいかも。
休憩所脇に巨大なパネルが掲げられていて、金剛山に1000回以上登山した人の名札がずらりと並んでいます。最上位には1万回以上の人の名札が何枚かあります。回数カードが販売されていて、スタンプを押してくれるそうですが、1万回ということは毎日登ったとしても28年かかります。もう人生をかけた修行の世界です。
休憩所から少し下りたところ、国見山城跡に金剛山頂の看板が立っていました。海抜1125mとありますが、この地点の標高はそんなにないはずです。
モデルコースのマップには、ここから大阪平野を一望できる、と書かれているものの、晴れ上がったとしても、平野部からのアプローチが奥深いため、生駒山のようには視界が広がらないようです。
重い腰を上げてまだ咲いているガクアジサイを眺め、山を下りることにします。登山口まで約3km延々とこの階段の道を下りていくことになります。階段の幅を30cmとすると、1万段ということになります。
ソウシチョウがいっぱいいました。上記でアップロードした音源の鳴き声はソウシチョウで間違いなさそうです。
可愛いソウシチョウですが、侵略的外来種ワースト100にリストアップされており、これだけたくさん金剛山中で繁殖しているようだと、生態系に影響していないとは言い切れないと感じました。
階段を下り続けること約1時間半、金剛山登山口バス停にたどり着きました。膝が震えています。
バスの車窓から千早赤阪村の棚田、日本の棚田百選の下赤坂は富田林行のバスの沿線のようです。足の便が悪くないとわかったので、今度行ってみたいと思います。
高野線区間急行車窓からの金剛山(右)と大和葛城山、縦走するとか言い出さない限り、あのタフな友人と一緒でも何とかついて行けそうです。