赤目四十八滝
オオサンショウウオで知られる赤目四十八滝に行って来ました。
上本町から急行に乗って1時間強で赤目口、三重交通のバスに乗り換え約10分で赤目四十八滝バス停に到着です。旅館や土産物屋の並んだ小さな温泉町風の町並みを抜けると、日本サンショウウオセンターがあります。ここが赤目四十八滝への入口になっていて、入山料兼サンショウウオセンターの入場料300円を払います。
かつて役行者(えんのぎょうじゃ)が修行した渓流に沿って整備された4kmほどの遊歩道を登って行きます。
サンショウウオセンターから約10分で、霊蛇滝、不動滝。
不動滝の上、この投稿を書いていて初めて気がついたんですが、滝の流れ中いるのはツチガエルではないでしょうか?
名前のない滝
水が凍っているように撮影できました。
岩に止まってるヤマトシジミ。
オオシオカラトンボのカップル
千手滝到着、ここまで約20分、千手滝には茶屋があって、おばあちゃんが冷たい飲物や軽食を売っています。心地よい腰掛けもあって、ここまで来て休憩して、そのまま引き返してしまう人も少なさそうです。
その先約100mで布引滝、千手滝からは急な坂道を登らなければならないのですが、布引滝は見逃さないで。
でも、自然をなめとんのかと思えるようなコンビニ行くときのプラスチックサンダルの人や、虫さんに刺して下さいといわんばかりのミニスカアートの人も少なく無いです。急で狭い山道や、コケや湿気で滑りやすい岩場もあります。登山靴または履き慣れたスニーカー、長袖、長ズボンはマストだと思います。
滝ヶ壺とその先の小さな滝
コガネムシとニホントカゲの青い尻尾
百畳岩到着、ここまで約1時間です。ちょっと広い河原敷が広がっていて、休憩や昼食をとるにはバッチリの場所です。
ちょうど百畳岩茶屋が営業準備をしていました。お茶屋さんを取りし回しているのは若い女性二人です。下から歩荷(ぼっか)してきた荷物、何キロあるんですか、と聞いてみたところ、測ったことはないけど、と中を見せてくれました。かき氷用の氷や缶ドリンクがビッシリ、自分には到底無理、たくましくて素敵なお姉さんたちです。
渓流の中の水は透き通っていて、サカナがウヨウヨ泳いでいるのがよく見えます。カワムツです。
一息ついたので、先へ進みます。七色岩、姉妹滝、柿窪滝です。
滝壺のカワムツ、雨降滝、骸骨滝です。
この辺り、がっしりした三脚を抱えて撮影している滝フェチの方が少なくありません。
山道の急な石段を登っていると、前を行く女性が、あっ、と声を上げました。
荷担滝、赤目四十八滝のシンボル的な滝だそうです。ここまで休憩時間を含めて約1時間40分。
雛壇滝。
琵琶滝です。自分の一番お気に入りの滝になりました。
水がこんなに美しいものとは知りませんでした。
最後の滝、岩窟滝です。
ここから先、4.2km歩くと、落合というバス停へ出て、香落渓あるいは時間があれば曽爾高原へ向かうこともできるようですが、今日はここで引き返すことにします。
百畳茶屋まで下りてきました。お姉さんたちが歩荷してきてくれた、ちべたいビール、最高!400円は安すぎです。
1時間強でサンショウウオセンターまで下りてきたところ、バスの時間まで食事するには中途半端、何もしないと退屈な20分ほどの時間がありました。
バス停の近くの酒屋さんを覗くと奥にカウンターを発見!ここで飲ませてもらえそうです。
お店のおばあちゃんに聞いてみると、冷蔵庫に冷えているお酒を出してくれ、おまけにこれ口直しにど~ぞと、きゃらぶきをご馳走してくれました。
お店にはいろんな有名人のサインが飾ってあります。ここで「赤目四十八滝心中未遂」という映画のロケがあった時のものだそうです。主演の大西滝次郎さん(現、大西信満)と寺島しのぶさんのサインに並んで、原作の車谷長吉さんの俳句がガクブチに入っています。
もっとおばあちゃんの話を聞きたいところ、その次のバスは1時間先なので、後ろ髪を引かれる思いでバスに乗り込みました。
「赤目四十八滝心中未遂」って1998年の直木賞作品なんですね。読んで、赤目四十八滝の音をもう一度楽しんでみたいと思います。