Drupal Camp Japan Kyoto
4月12日、国内で初めてのDrupal Camp が京都で開催されました。総勢約100名の方に参加いただきました。カナダ、オーストラリア、フィリピン、沖縄、札幌、新潟、そして東京からも多数。
会場は祇園にある安井金比羅宮、大広間に座布団と座卓を並べ、寺子屋風のDrupal Campです。ニッポンで開催する最初のDrupal Campなので徹底的に和風にこだわりました。
オープンソースCMS、Drupalの開発者、ユーザーが集まるイベントで最大規模のものはDrupalconです。Drupalconは年1回アメリカのどこかの街とヨーロッパのどこかの街で開催されていて(今年はテキサスのオースチンとオランダのアムステルダム)、数千人が集まるグローバルイベントです。
Drupal CampはDrupalconに次ぐリージョナルなイベントで、世界各地で頻繁に開催されています。
自分も実行委員として企画当初から携わってきたのですが、大盛況に感無量です。
このブログのアーカイブをみてみると自分がDrupalでウェブ制作するようになってもう6年が経っていました。
Drupalは米ホワイトハウスや仏ルーブル美術館でも採用されているくらい、グローバルにはすごく普及したCMS(コンテンツマネジメントシステム)ですが、国内ではイマイチ一般的ではなく、日本語の参考文献も殆どありませんでした。(今もありませんが、これから出てくるかと思います。)
ごく限られた日本語情報と、drupal.orgでの膨大な情報を参考に独りでなんとかやってきたのですが、今回実行委員長を務めてくれた紀野さんと知り合ったことで風向きが変わってきました。紀野さん、Drupalだけでなく、様々なオープンソースコミュニティでリーダー役を担っている方ですが、紀野さんとパートナーの太田垣さんの主催で、1年半くらい前から京都と大阪で交互にDrupal Cafeが毎月開催されるようになりました。
Drupal CafeはDrupalのさらにミニマルなイベントですが10~20人程度は毎回集まってくれます。そこからDrupal Campをやろうではないか、という話しがでてきたのはまだ3ヶ月程前、今年になってからのことです。
それも海外からの方も少なくないので桜の季節にやりたい、との話しです。
当初自分は拙速な開催には反対で、じっくり準備してからでいいのでは、という意見を持っていました。でも決まれば手伝えることは何でもやろうと思っていました。
結果、4月12日京都開催が決まり、自分ははっぴやTシャツの手配、それとホームページの構築を担当することになりました。
3月になってからは、ほぼ毎週のミーティングを重ね、この間毎日、Facebookのメッセージや、メーリングリストで、ガンガン情報が飛び交うことになります。当然色んな異なる意見もあり、またみんな仕事もある訳で、自分もムッとすることがなきにしもあらずだったのですが、作業を進めていく内に拙速で進めてホント良かったと考えるようになってきました。
当初無料のイベントの予定だったのですが、参加人数の把握のために有料にすることに、その代わりお弁当を提供することになりました。このお弁当の手配や、お茶をどうするか、といった細かいことまで、微に入り細に入りみんなの細心の心配りがなされました。
いよいよ本番、朝5時起きで、8時現地集合、ちょっと肌寒いけどまずまずのお天気、高瀬川にはまだ桜も残っていました。
四条通から京都っぽさが満々の花見小路に入り、ちょうど「都をどり」が開催中の祇園甲部歌舞練場の前を抜けた先に安井金比羅宮があります。
縁結び、悪縁切りのご利益で名高いそうで、若い女性の参拝客で賑わっている境内の、お札がいっぱい貼られた「縁切り縁結び碑」のすぐ後ろがDrupal Camp会場です。
早速ヤマト運輸営業所止めにしておいた荷物を引き取って、準備の開始です。苦労したはっぴも無事到着、みんなに喜んでもらえて一安心。
冒頭、日本で初めてのDrupal Camp開催を祝う、Drupal Associationからのビデオメッセージが紹介されました。お墨付きをいただけたようですごく嬉しいです。
講義は全部で10セッション、私もDisplay Suiteモジュールについてお話しさせていただきました。こちらがそのデモサイトです。このデモ、管理画面を見ないと面白く無いかと思います。もし興味をお持ちいただいた場合、こちらのフォームよりご一報いただければ、管理画面を見ることができるようにしたいと思います。
私のセッションは大したことがなく、お恥ずかしい限りだったのですが、他の皆さんのセッションからはやはり学ぶことが大でした。
例えばChrisさんのDrupal8の紹介、まじDrupal8のリリースが待ち遠しくてたまらなくなりました。Drupal8で、システム面の作業からかなり開放されて、機能の充実や、コンテンツやデザイン面に注力できるようになりそうです。
それから上田さんの営業面からみたDrupalについてのセッションは今後の営業プレゼンテーションに大いに参考になりました。規模の大小を問わず、全てのウェブサイトの10%くらいがDrupalになる日も近いように思います。
全ての講義が終わって、ライトニングトーク、6人の方からそれぞれDrupalとの関わりについて、5分きっちりのショートプレゼンテーションです。そして、引き続き抽選会。
参考書籍やバッグ、Tシャツなどかなりの数の豪華景品が用意されたのですが、なんと自分がO'reilyのUsing DrupalというDrupal本に当ってしまいました。Drupal学習のキホンのキみたいな本なのに、自分は読んでいなかった本です。今まで断片的な知識ばかりだったので、しっかり体系的に勉強し直せ、ということのようです。
きゅうくつな座布団の上での長時間の聴講いただいたみなさん、たくさん学ばせていただいたスピーカーのみなさん、そして、実行委員と運営をサポートして下さったみなさん、本当にありがとうございました。
たぶん畳の上でのDrupal Campはこれが最初で最後かもしれませんが、次回Drupal Camp in Japan Vol.2は9月にグランフロント大阪でトレンディに、そしてVol.3は12月に東京大学でアカデミックに開催の予定です。
いずれ、Drupalconも日本で開催できるのでは、と思います。
通訳として大活躍してくれた初音ミクさんと懇親会でのツーショットです。