三岐鉄道北勢線

高校生の頃から訪ねてみたいとと思っていた北勢線に行ってきました。

線路の幅が一般より狭く、小さな車両が使用されているナローゲージです。1970年代後半、まだ越後交通栃尾線(新潟県)、尾小屋鉄道(石川県)、下津井電鉄(岡山県)が残っていて、実際に尾小屋鉄道だけは訪ねたことがあります。現存するナローゲージはこの北勢線と近鉄内部・八王子線、黒部渓谷鉄道だけですが、よくぞ残ってくれた、と思います。

この北勢線も以前は近鉄の路線だったのが、近鉄が廃止しようとしたところ、自治体の支援を受けて、2003年に三岐鉄道に移管されています。設備や経営が改善されナローゲージ=軽便鉄道、という趣きがかなりなくなったと聞いていたのですが、細い線路を左右に揺れながら走る小さな車両や、吊り掛け駆動のガッタンギーヤーというモーター音がどっぷり楽しめる鉄道で、またハマる対象が増えてしまったようです。

近鉄で桑名駅に着くと、JRの線路を挟んだ向こうに北勢線西桑名駅が見えます。

線路の幅は762mm、かなり小さく狭いです。

西桑名から終点の阿下喜まで約20km、乗車時間は1時間弱です。三岐鉄道移管後、様々な経営改善が行われ、運転本数も日中で30分間隔に増発されています。

東員→大泉の前面展望、向こうからやってきたのは200系です。先頃このクリームとグリーンの1965年に近鉄になる前、三重交通時代のカラーリングに塗り替えられたばかりです。実はこれが見たくてやってきたんです。この間に車両基地があります。

楚原駅で下車、歩いて15分くらいのところにめがね橋とねじり橋という土木学会選奨遺産があります。

まわりは広大な農地が広がっていて気分のいい場所す。遠く藤原岳が見えます。

ねじり橋です。確かにねじれてます。

蘇原駅に戻って終点の阿下喜に向かいます。さっき東員駅で行き違った200系がやってくるのをキャッチ。車両と運転手さんとの比率が何か妙です。

200系の運転台。ねじり橋を通過したところです。

さっき写真を撮っていためがね橋を通過したところ。

200系の車内、元近鉄の車両なのでしっかり照明がケースに入ってます。

阿下喜で200系をじっくり鑑賞、この200系は車両の連結部分に台車がある連接車です。そのためブレーキ関係の接続ホースが普通の電車とかなり違う位置についています。

200系からは動力が外されていて、必ず270系と連結されて走ります。連結部分は元クハの制御部分が撤去されて、ちょっと可愛そうな感じになってます。

200系を牽引するモ277の車内は他の270系とは異なり両側1人ずつの固定クロスシートになってます。このモ277もクリームとグリーンに塗り替えられる予定でそうです。

200系の連結部分は連接車ならではの円盤、最近堺トラムや岡山のMOMOなど、連接車のLRTが増えてますが、その先駆ですね。

阿下喜駅には軽便鉄道博物館があります。お正月休みというわけではなく、公開日自体がかなり限定されているようですが、近鉄時代に活躍していたモニ221形が保存されています。車内はかなりきれいに復元されているようで、ひょっとしたら本線上を走ることが将来あるのかも。

阿下喜→麻生田、前面展望です。200系にはモーターが無いのでかなり静かです。

麻生田→楚原、200系前面展望です。めがね橋、ねじり橋を渡ります。

穴太→七和、後部展望です。やっぱりツリカケ音が聞きたくてモ277に移動しました。後ろ向きですが、クロスシートは嬉しいです。

西桑名到着です。