全角英数字はやめましょう

メールやブログ、様々な場面で書く日本語文章で、自分なりの細かいこだわりがあります。そのひとつが全角英数字は使わない、ということです。ウェブ用の原稿をクライアントからお預かりした場合も、気づく限り全角英数字は半角英数字に統一させていただいています。

まず見かけの点で全角の英数字はブサイクです。文字数が多くなると冗長になり一覧性が低下し読みにくくなります。典型的な例が新幹線のドアの上のモニターです。日本語に続いて出てくる英語表示が全角です。

This is Nozomi super express bound for Tokyo.  We will be stopping at Kyoto,Nagoya,Shin-Yokohama,and Shinagawa stations before arriving at Tokyo terminal.

って少しずつ出てきますが、これメチャ、イライラします。

This is Nozomi super express bound for Tokyo. We will be stopping at Kyoto, Nagoya, Shin-Yokohama and Shinagawa stations before arriving at Tokyo terminal.

って何でできないんでしょう。

(を見つけたので貼っておきます^ ^; N700系じゃないですね。)

文章や文字に一番こだわりがあるはずの新聞社のウェブサイトでも殆どが臆面もなく横書きで全角英数字を使っています。おそらく出版用の記事をそのまま再利用しているためと推測します。一桁は全角二桁以上は半角という新聞社サイトもあります。縦書きを横書きにしているのがミエミエです。新聞社にとってウェブは、まだまだ二次的なポジショニングなんだ、ということがこのことで分かってしまいます。

全角数字は数値としては意味を持ちません。そのままコピペしても演算できないからです。

よくURLを全角で掲載しているサイトを見かけます。新聞社のサイトでもあります。これをアドレスバーにコピペしても使えません。長い文字列を打ち直すことになります。日本語文章に混在させる英数字はぜひ半角で!


逆に半角カタカナも自分的にはNGです。かつては半角カタカナは文字化けの原因とされていたのですが、最近はまず問題ないようです。逆にガラケーでは、ファイルサイズを小さくするために強制的に半角カタカナに変換されることも多かったのですが、部分的にカタカナだけを半角にしてどれだけパケット通信量を小さくできるかとなると大きな効果とは考えにくいです。それより文字の見た目のバランスの悪さからも半角カタカナは避けるべきと考えています。

もうひとつは記号の問題です。上段はいわゆる機種依存文字で、見る側の環境によっては文字化けの可能性が高い文字の類です。最近はかなり機種依存文字でもOSが異なっても処理できるようですが、例えば海外の環境でもそうか、となると疑問です。やはり機種依存文字は少なくともウェブやメールでは使ってはいけない文字と理解しておいていいと思います。

下段は使ってもいい記号の類です。MS IMEやGoogle日本語変換等の日本語入力ソフトでも、変換の際に機種依存文字(環境依存文字)という注意書きがでるはずですので、区別できると思います。

最後にもうひとつ要注意なのは半角の¥記号です。¥記号は最近最も一般的な文字コード、Unicodeでも/(バックスラッシュ)と同じコード表内の番地を割り当てられているため、¥が/になったりする場合があるでけでなく、/はプログラミングの制御用に使用されるため、予想もしない結果になることもありえます。

訂正:最後にもうひとつ要注意なのは半角の円記号です。半角の円記号はASCIIやUnicodeでもバックスラッシュと同じコード表内の番地0x5cが使用されるため、フォントによって円記号がバックスラッシュになってしまう場合があるだけでなく、バックスラッシュはプログラミングの制御用に使用されるため、予想しない結果になることもありえます。

基本的には¥1,000といった表記は使わず、常々1,000円としたほうが無難だといえるでしょう。

訂正、追記:2014年9月22日