Magentoにチャレンジ
この年になって新しいことに取り組むのはなかなかキツイのですが、前から気になっていたeコマース用CMS、Magentoに取り組んでいます。
自分の最初のショピングサイト構築はもう10年くらい前、ホームページビルダーのオマケでついていたショッピング機能で作った、自分が扱っていたトレカの販売サイトです。思い出してみると、データベースもなく、ウェブフォームをメール送信する程度のもので、とてもeコマースとはいえないシロモノですが、代引受注専用で、それなりに機能してくれました。
その後、気合を入れてZencartに取り組み始めたのが5年前くらいです。元々アメリカ発なので、配送方法や決済方法の違いを配布されていたモジュールのインストール、貧弱なPHPプログラミング経験にも関わらずテンプレをカスタマイズ、さらには一部コアもいじって対処、それにコストを抑えるための共有SSL化など、かなり苦労しましたた。例えば、番地、町、市、県(州)、国の順番になっている住所を、県、市、町、番地、の順番に変えることからカスタマイズが必要です。でも、その時苦労したおかげで、かなり数のZencartサイトを制作、今も安定して継続運用されているサイトもあります。
カート機能だけをZencartに委ね、表の部分はDrupalやMovable Type、Wordpress等汎用CMSで処理というオリジナリティのあるサイトも結構作りました。(Zencartの商品毎のURLを汎用CMSのフィールドに持たせるだけですが…)
今、eコマースCMSとしてはEC-cubeが一番人気だと思います。国産CMSなので、日本の商慣習に合わせて作りこまれ、サポートもしっかりしているのですが、自分はどうも馴染めませんでした。特にZencartのように他の汎用CMSと関連付けるのが困難だったことが大きな要因です。
EC-Cube自体完成度が高く、逆にEC-cubeの中にWordPressを組み込んだりしてお知らせページを作るといった方法が主流のようです。
一方、Zencartはその後進化を止め、今も配布されている日本語版は細かいセキュリティパッチは更新されているものの、何年も前からv1.3.0.2のまま、未だにtableレイアウトがデフォルトです。散々お世話になったZencartですが、これでは新しいサイト構築にはちょっと使えないです。
DrupalでもUbercartという優れたeコマースモジュールが配布されているのですが、上述の日本独自の配送や決済に対応するには程遠く、クレジットカード決済モジュールが不可欠ですが、Zeusやイプシロン等の決済代行会社と話をまとめる必要もあり、自分の手には負えません。
ということで、このところはショッピングサイト案件の場合、カラーミーショップ等のショッピングカートシステムのASPを利用するようにしていました。しかしながらこれを汎用CMSと連動させるには、どうしても商品情報の二重入力は避けられず、小規模サイトならともかくも、大量の商品を扱うには適切とはいえず、ずっと解決策を模索していた中で見つけたのがMagentoです。
まずは気楽にcoreserverにインストールしてみたところ、PHPをcgiモードにしなかったせいか、いきなりエラーの連発、早々にあきらめて、どっちみち実運用する場合には、共有SSLではなく、かなり廉価で導入できるようになった専用SSLを導入するつもりだったので、VPS(仮想専用サーバー)に入れてみました。途中PHPのエクステンションの追加が要求されましたが、yumで簡単にゲット、ほぼ難なくMagentoインストールに成功しました。
CMSとの連動がセールスポイントのひとつとしてアピールされておりDrupalとの関連付けモジュールが配布されていること、本家アメリカサイト、国内サイトとともども情報がふんだんに提供されていること、Zeusによるクレジットカード決済モジュールが配布されていること、この3点がMagentoを選んだ理由です。
管理画面も分かりやすく、商品仕様の設定(例えば衣料品のサイズ選択や、パソコンのオプション設定等)とかもかなり細かく作りこまれています。上述の国内での運用のためのカスタマイズとか、これからZencartの時の苦労をもう一度繰り返すことも少なくなさそうですが、かなり情報が提供されており、さほどでもなさそうで楽しみです。
自分の可能性を新たに広げてくれそうなCMSです。