吉城園
高野下駅の俯瞰ポイントからの急坂を下りる時、膝を痛めてしまったようです。飲んだり塗ったりする薬じゃなくて、膝専用バンテリンサポーターを買ってきて試してみたところ、いい感じです。
膝の試運転をしたくなって、奈良公園へ。駅の階段を下りる時も殆ど痛みを感じなくなってました。
来る前に調べておいたお店まで来てみるといかにも入りにくい感じであきらめ、空腹のまま転害門へ。
人が増えてきた奈良公園ですが、大仏殿や春日大社へのメインルートを外れると人はまばらです。写真のファミリーのじいじが鹿にあげているのは、鹿せんべいじゃなくて、拾い集めたどんぐり、そうか、その手があったか、と大いに感心。
大仏池のイチョウはまだぜんぜん黃葉していません。正倉院の前のモミジ1本だけが紅葉してます。ちょうど正倉院展を開催中ですが、期間中のチケットは既に完売。
太陽光線に鳥の影、イソヒヨドリでした。
実はここが今日の目的地、吉城園(よしきえん)、大仏殿と興福寺の中間くらいで便利な場所にあるのにこれまで気づきませんでした。隣り合う依水園は寧楽美術館を含め1200円に対し、吉城園は無料と知り早速やってきた次第。
縁側のガラスを斜めからみると映り込む景色が微妙に歪んでます。20世紀初頭頃の工法で、円筒を広げて平らにした板ガラスだそうです。
スギゴケが立ち並んでいます。まだ青もみじが美しい。
さんざんググって「流れるような苔」でヒット、ヒノキゴケと分かりました。別名イタチノシッポゴケというそうです。
葉っぱをのっけたスギゴケ。木の幹で日差しを受けたスギゴケで一句。
スギゴケの ぬるい日差しうく 奈良の庭 - たく
「苔の庭」という静かな空間を独り占め。
赤い実にギザギザの葉はセンリョウ。黄色い花に特徴的な艶のある丸い葉はツワブキ。周りを囲むスギゴケが可愛い。
少し色づきかけてきた青モミジ、これはこれで美しい。
庭園の一番奥にある「茶花の庭」の小山に鎮座し枯葉を掲げ続けている木の枝ぶりが見事。アキアカネがやってきました。
茶花とは、茶会を彩る花で、華道の華やかさとは対照的に山野草の素朴な一輪挿しとかが多いそうです。
ススキをバックに赤紫の斑の花が群生しています。岩に止まったのはキタテハ。
青紫の長い花はアキチョウジと分かりました。ちょっと何かの形状に似ています。
赤紫の斑の花はホトトギス。アップしてみるととても不思議な形、美しさの中にブキミさのようなものがあって惹かれます。
蕾も美しいけどやはりブキミ、外側の花びらに毛が生えてます。おそらく外側は花びらじゃなくて萼でしょうね。
何気なく撮った白い花もよく見ると不思議な形です。白い花びらが二重になっていて中心部も黄色い花が開いているように見えます。散々調べてみたのですが、シュウメイギクの一種かと。
気持ちの良すぎる木陰。
光に青モミジを透かしてみます。さっきから声は何度も聞こえていたのですが、ようやくメジロが撮れました。ヤマガラもいたけど上手く撮れず。
吉城園、こんなに素敵なお庭とは、期待を遥かに上回ってました。奈良公園に来る度に訪ねることになりそうです。
結局ランチは、いつものようにごはんの間にしました。今日はミックスフライですが、殆どが野菜、ごはんは大盛りで。
真っ青な空に奈良カトリック教会の十字架が美しい。今日は膝の試運転なので、これで引き上げます。