コウノトリの舞

まずは昨日の写真、夕暮れの円山川、豊岡市日高町の河川敷。

バタバタバタとやってきたのはなんとオシドリ軍団、こうやってみると地味な♀も結構可愛い。

5分ほどでバタバタバタと去って行きました。イカルチドリが川の上を行ったり来たり、チドリがこんなに高速で飛ぶとは知りませんでした。

1時間足らずの鳥見に満足して日高の古い街道を歩いていると、下校途中の女子中学生と目が合って、こんにちは、とあいさつしてくれました。ハイキングとかだとよくあるシーンですが、こんなところで知らないオジサンに挨拶してくれてビックリ。

出石で出石そばを10皿、八鹿でおいしい地酒をいただいて、江原へ戻ってきました。2両編成の223系、いつもの223系とは別の電車に見えます。

快晴の夜空、何年かぶりで北斗七星を見ました。


豊岡駅構内にはまだ381系が留置されたままです。その手前にはターンテーブル。整備すれば鉄ちゃん向けの新しい観光施設になるのでは。

コウノトリの郷の最寄りは豊岡駅ですが、城崎温泉駅へ。施設じゃなくて田んぼにいるコウノトリを見たい、というのが目的です。

豊岡では靄っていたのに城崎に着くとカラッと晴れ上がりました。キハ47系タラコのツーショット。

やってきたのは城崎温泉の対岸にあるハチゴロウの戸島湿地。湿地の脇に観測設備のある管理棟があります。手前の自転車は今日の相棒、城崎温泉旅館組合で借りてきたレンタサイクル。3段変速のミニサイクルに電動アシストが付いてます。

ハチゴロウとはかつてこの辺に棲んでいたコウノトリの名前です。湿地の中に10mほどの高さの人工巣塔が立ってます。コウノトリはいるようないないような。

あっ、立ち上がりました。J0294♂とJ0391♀のカップルです。現在巣の中には卵2個があるそうです。(参照:足環カタログ

こうのとり12号が城崎を発車、円山川の向こう岸を行きます。なんとかコウノトリとこうのとりが撮れました。

J0391が池に下りて餌を探し始めました。

巣に戻ってこんどは巣の補修、なかなか忙しいです。

コウノトリ以外では、ダイサギとコガモ。

管理棟の人に教えてもらった赤石地区と野上地区へ向かいます。

円山川右岸を遡って行きます。左岸の道路と比べて交通量はぐっと少なく走りやすい道、途中ちょっとした坂道もあるけと電動アシスト付なので、楽勝。ヤマガラ発見。

右岸を行く臨時特急かにカニはまかぜ、続いてこうのとり1号。

土手と山裾に囲まれて広大な田んぼが広がる赤石地区、冬期湛水農法の圃場が多く鳥たちには居心地がよさそうな場所です。

まさかこんなところにという感じで田んぼのど真ん中に人工巣塔が立っていて、イソヒヨドリが出迎えてくれました。

近づいてみると頭が見えます。立ち上がってくれました。J0426♂です。

もう1羽が田んぼを造成していると思われる工事現場をウロチョロしています。

すぐ近くを人が通っても、ショベルカーが動いても、全然動ずる気配がありません。工事の人たちと友達かと思われます。

工事現場にいたのが巣に戻ってきました。J0017♀と分かりました。座っているのが♂、立っているのが♀です。

お散歩中のオバサンが話しかけてきました。以前この巣塔にいたのが兄妹で遺伝的に問題が生じるので卵を外したことがある、という話を聞かせてくれました。まだまだコウノトリの数は限られているのでそんなことも心配しなければなりませんが、ご近所の噂話みたいにコウノトリの話題がでるのがすごいです。

近所の人も、農家の人も、工事の人も、コウノトリに強い愛着を持っていて、冬期湛水農法や有機農法が行われ、持続可能な、コウノトリとヒトが共生する自然環境が保全されるワケです。

セグロセキレイがメチャいい声で鳴いてました。

野上地区の小さな谷を登っていくと、コウノトリが山から下りてきました。その奥にあるのがコウノトリ保護増殖センター、コウノトリの郷の非公開の付属施設です。

ケージに入っているのもいますが、ケージの上に止まっているのも。それにどんどんこちらへ飛んできます。

飛んでるところもバッチリですが、トンビとの関係はどうなんでしょ。

谷の入口に立てられていた人口巣塔に止まりました。左はJ0001♂、右はJ0362♀。J001は2005年生まれ、番号は連番ではなく年齢に関係ないようですが、トップナンバーに会えたのはやっぱ嬉しい。

J0001がJ0362の上に乗っかっています。もしかして、真っ昼間にこんな高いところでナニを?

城崎へ戻ります。ノスリ発見、猛禽なのに、とても優しい目をしています。

ノスリを撮っていたら背中からカタカタカタと聞こえてきました。振り返ると真後ろにさっき巣塔でナニをしていたJ0001とJ0362がクラッタリングで何か話しています。

ノスリは空へ上がって旋回中。

城崎温泉駅北側の踏切からトンネルに入るキハ47系です。城崎温泉まで来て、お風呂も入らない、カニも食べない、文学散歩もしないで帰ります。

城崎大橋という大橋と呼ぶには心もとない1車線で歩道もない橋を渡った向こう側がハチゴロウの戸島湿地です。


タイトルの「コウノトリの舞」は豊岡市が推進する、豊岡市内で生産された安心安全な農産物のブランド名コウノトリの舞とひっかけています。実際にコウノトリが舞っているところを見て感動するとオーガニックの大切さが身に沁みてきます。

この冬、J0072が奈良の広大寺池で長期滞在していました。既に豊岡に戻っていることが確認されているそうですが、これを機に奈良の農家さんが冬期湛水農法を始めたという新聞記事がありました。コウノトリが全国のいろんなところへ出かけていくことで、但馬発の食文化や自然環境保護の考え方が伝わり、全国の農家さんや消費者の考え方が変わってくるのかも知れません。

0秒~:J0017が工事現場から巣塔へ飛翔、32秒~:J0001とJ0362のクラッタリング、50秒~終わりまで:もう一羽飛んできて、下りそうで下りないで、遠くへ飛んで行くのをずっと追いかけました。