結婚披露宴の司会をさせていただきました
二月ほど前のこと、長年の友人が結婚することになり司会の依頼を受けました。
数年前、レイソルのサポーター仲間の結婚式の司会をさせていただいたことがあり、これで二回目の経験です。正直なところ最初は軽い気持ちで受けたのですが、事前にホテルに打ち合わせに行ったり、当日が近づくにつれ、かなり緊張してきました。
二年くらい着ていなかったタキシードを引っ張り出し、虫食いが無いことを確認して、念のためもう一度クリーニングに。いや、それより大事なことはズボンが穿けるかどうかで、やはりかなりキツイ。ホックは止まらないものの、チャックはちゃんと閉められたので、何とかベルトでごまかせそう。ドレスシャツとボウタイは行方不明で、ポケットチーフと袖バンドと併せアオキで購入、一応身だしなみはこれでOKぽくなりました。
以前から本人たちや主賓の皆さんのプロフィール、進行表は預っていたものの、前日になってやっと司会の台本づくりに取り掛かりました。書いた原稿をできるだけ覚えようとするものの、なかなか頭に入ってきません。しょうがないので、最低限台本を棒読みしても大丈夫っぽい部分と、ちゃんと正面を見て話すべき部分だけ色分けして間に合わせることにしました。
それより気になったのは、一週間くらい前にひいたカゼの名残りのセキ。咳止めシロップを何度も飲んで、当日も持参することにしました。
当日(昨日)ちょっと早めにでかけたものの、緊張感は高まるばかり。最初の出だし「それでは新郎新婦のご入場です」から「僭越ながら本日司会を務めさせていただきます」までくらいは最低暗記しようと試みましたが、覚えようとすると逆に詰まることがわかったので、できるだけ正面を向くようにして、原稿読んでも構わないや、と開き直ることにしました。
開園一時間くらい前に会場に入って、ホテルのそれぞれの担当者と最終打ち合わせ。そしていよいよ開宴です。
ドアが開き「新郎新婦のご入場です」。長年付き合ってきた友人でですが、満面の笑みに思わず見とれてしまいました。こんな表情見たことありません。この笑顔ですべて救われました。出だしのスピーチや、新郎新婦のプロフィール紹介、来賓の紹介も落ち着いて話すことができました。
ホテルの宴会キャプテンの方のリードもうまく、タイムコントロールは気にせず、キャプテンの指示に従って用意した台本をこなしていくことができ、合間には料理に手をつけることもできました。
かなり晩婚でお互い初婚のカップルですが、それだけに友人も多く、またその友人たちも、いつまでも独身だったことをすごく心配していたこと、みんなから愛され、サポートされてきたことが、それぞれの方のスピーチや祝辞からひしひしと伝わってきます。
すでに新婚旅行を済ませており、その写真がスクリーンで紹介されました。ハワイでのサングラスを掛けた友人はお隣の国の将軍様にそっくり!司会としてこれは言いたい、とうずうずしてくるのですが、言っていいものかどうか判断に迷っているうちに宴は進行していきます。
フレンチのコースの後、デザートはビュッフェスタイル、そのときには新郎はお召し変えで、コックさんスタイルで登場!元々アンパンマンそっくりの新郎がこの格好するものだから、アンパンマンとジャムおじさんが一緒になった感じです。それも言おうかどうしようか迷っていたのですが、やっぱりガマンしてしまいました。
そして「これをもちまして、目出度くお開きとさせていただきます」。宴の後、多くの方から、司会に対する暖かいねぎらいのお言葉がとてもありがたかったです。大役を果たせ心底ほっとしました。気がついたら咳も忘れていました。
晩婚カップルならではの、しっとりと落ち着いた、参会者みんなにも幸福感を分けてくれる、とても素敵な結婚披露宴でした。
どうぞお幸せに!