はてなの茶碗
京一番、つまりは日本一の目利きといわれる茶道具屋の金兵衛さん、通称「茶金さん」が、何の変哲もない茶碗を覗きこんだり、ひっくり返したりして、「はてな?」と言って去っていった清水寺、音羽の滝の前にある茶店に行ってきました。
茶金さんの置いていった茶碗に目をつけたのが大坂から出稼ぎの油屋さん、親に勘当され、食うや食わずで京で油を売って貯めた全財産の二両をこのはてなの茶碗につぎこんで、はては幸運を呼びこむ訳ですが、自分も油屋さんになれないか、という思惑でした。
出てきたプラスチック製の湯のみでは風情がないので、熱燗を一本注文、出されたぐい呑を取り上げて「はてな」って言ったら、お店の人、しっかり分かってくれました。
で、音羽の滝の前で記念写真、茶金さんには会えませんでしたが満足。
米朝師匠や枝雀さんの名演で知られる「はてなの茶碗」の一節を実況見分するためだけに京都までやってきたのですが、せっかくなので、京都の反対側ですが、嵐電のツリカケ音を聞きに行くことにします。
久しぶりに嵐山に来たら、すごいことになってました。きものフォレスト、だそうです。
嵐電のラッピングスポンサーになっていたTully'sも、Tokioが配達する宅急便もきものフォレストになってました。
どうやらライトアップされるみたいなので、ちょっと時間をつぶして、日が暮れてから戻ってきました。
う~ん、間違いなくオススメできる京都の新名所です。
帰りに乗った「梅電車」です。どうやら北野天満宮がスポンサーのラッピング電車、車内には受験生に贈る名言・格言がいっぱい掲げられていました。
「人生とは自転車のようなものだ。倒れないようにするには、走らなければならない。」 - アルベルト・アインシュタイン
「ミスをしない人間は、何もしない人間だけだ」 - セオドア・ルーズベルト
う~ん、受験生だけじゃなくて、自分にもずしっときます。