和歌山は大阪より涼しい
天気予報を見ると、大阪の最高気温36℃に対し和歌山は34℃、ということで和歌山へ。
難波駅特急券売場の外国人観光客の長い列に並んで「和歌山観光きっぷ」をゲット、駅そばは諦めてサザン指定席。かつての四国号1000系を彷彿とさせるふかふかした座り心地の10000系シートで男里川を渡ります。
和歌山市駅は見事に何も無くなっていました。駅前のセブンイレブン1軒以外に何もなく、セブンイレブンは大賑わいでイートインスペースも満席。周辺にトイレもないので、セブンイレブンのトイレも行列。近くにローソンやファミマができるのは時間の問題かと。
最近新発売された「濃厚ソースで食べるたまごをはさんだハムカツサンド」が旨いです。これまでファミマのハムカツサンドが好物でしょっちゅう買っていたものの、セブンイレブンの勝ちです。
トビハゼとカニたち
不老橋バス停で下車、和歌川河口干潟は大潮で干潮のピークです。
イソガニとヤマトオサガニ。
妹背山へ行ってみます。三断橋のたもとにハクセンシオマネキがいっぱい。
ハクセンシオマネキの片手ウェービング。
水色の小さなカニはチゴガニ、薄い水色と濃い水色がいます。
チゴガニの両手ウェービング、周囲のチゴガニたちと同期しているのが不思議です。
おっとヤマトオサガニがナンパに成功、巣穴のラブホにチェックイン。もう一組はまだお見合い中。
ようやくマッドスキッパー、トビハゼを発見。水辺ばかり探していたのですが、水辺から離れた泥の上にいました。背びれを立てるとカッコいい!
ハクセンシオマネキの大相撲、向こう側の白扇vs手前側の潮招の一番です。白扇が左側からこちら側に回り込んだところを潮招の投げで白扇がひっくり返されるものの、すぐさま白扇がハサミをつかまれたまま潮招をひっくり返し、潮招は空中でもがいています。しかし潮招はそれでもハサミを離さず立ち直ります。潮招は白扇を押し返し、しばらくにらみ合いが続いた後、白扇は逃げ去って行きました。
今日も黒鯛がいます。タモですくえそうな感じですが、ここでそれをやっちゃあ釣り人の名折れですね。
不老橋の下の運河をチェック、やはりいましたマッドスキッパー。
さっきよりずっと近いです。それにどんどんこっちへ向かってきます。
尾鰭で反動をつけてジャンプするところと、いつもの一瞬死んだふりシーンです。
足元近くにやってきて、岩に登って岩陰に隠れてしまいました。
雑賀崎
和歌浦漁港から雑賀崎へ遊歩道を歩いてみます。リゾートホテルとかは殆ど廃墟と化してしまった和歌浦ですが、さすがにこの時期のビーチは賑わっています。誤解されたくないので、カメラはバッグに仕舞います。
蓬莱岩です。遊歩道はこの先がけ崩れで通行止め、リゾート型介護施設裏の石段を登って一旦県道に出ます。
県道からみた和歌の浦海岸、やはり大阪湾と太平洋では海の色がぜんぜん違います。このビーチは人が少なく、ここで下りれば良かったです。
田ノ浦地区に入って県道から坂道を下りて海辺へ。両側の住宅からテレビや話し声が聞こえてきます。瀬戸内の離島へやってきたみたいなキブンです。
田ノ浦漁港の自動販売機で水分補給。その先に浪早崎トンネル。
トンネルを抜けると奥和歌大橋という斜張橋、その脇の岩礁へ橋が架けられているものの行き止まり。何のために架けた橋なのか、完全にトワイライトゾーンです。
全く逆光ですが地中海的な雰囲気の雑賀崎、トンビがいっぱい舞ってます。
雑賀崎漁港です。漁協前の石段にへたりこんでしばし休憩。年配の女性が友達の女性に「おまえ」と話しかけていてびっくり、敬語の無い和歌山弁です。宅急便のトラックが止まったまま運転手さんが戻ってきません。集落全体が岬の斜面なので、トラックを止めた後は、荷物を抱えて石段を上り下りして戸別に配達するしかありません。大変なお仕事です。
年寄りばかりじゃなくて、ジモティらしき若い人たちも少なからず見かけるのが、瀬戸内の離島と違ってます。
へたりこんでいた石段の上に理髪店、小さなサインポールもあります。ちょっと中を覗くと、バーバーチェアが並んだ土間の奥に畳の間が見えます。
急な石段の坂道が集落の中を縦横無尽に張り巡らされています。雑賀姓の表札もあります。やはり雑賀孫市の雑賀衆の末裔の人たちの漁村のようです。
どっかのお宅に間違って入ってしまうんじゃないかとちょっと不安になりながら石段を上って行きます。さっきとは別の理髪店もあって、過疎の村ではないと分かります。
来たことのある岬の尾根道に出ました。薄っすらと淡路島の島影が見え紀伊水道に貨物船が浮かんでいます。振り返ると通ってきた斜張橋と雑賀崎漁港。
雑賀崎灯台です。この辺り、沖縄や台湾のように陸屋根のお宅が多く南国ムードです。
期待どおり和歌山港に停泊中の護衛艦「いずも」が見えました。一般公開に行くつもりで計画していたのですが、天保山の「かが」の一般公開では4時間待ちだったとかの情報で腰が引けてしまい、遠望するだけでもと雑賀崎にやってきた次第です。一般公開はすでに終了し、人気のない甲板に旭日旗がひるがえり、隅っこにヘリコプターが駐機しています。
雑賀崎遊園バス停に到着、時刻表を見るとJR和歌山駅行は行ったばかり、反対側のバス停の時刻表を見ると南海和歌山市駅行が5分ほどで来るとわかりました。つまり、雑賀崎循環バスで1時間に1本しかないものの実質30分に1本見当です。周りに人がいないのでびしょびしょになったアンダーシャツを着替えます。
時刻表通りにバスがやってきてアンダーシャツのまま乗り込みました。雑賀崎がよく見えます。
車内は自分ひとりになりました。岬めぐりの〜バスは〜はしる〜♪と鼻歌がでてきます。
和歌山の町
市街地に戻って来たものの、バス停で待っている人たちはこのバスに乗ってきません。このバスの行先が南海電車に乗り換える以外に何の役割もなくなった南海和歌山市駅行だからです。
アンダーシャツは着替えたもののポロシャツは全然乾きません。このまま市駅へ行くと難波へ帰る他なく、ぶらくり丁近くでバスを下りて、着替えを探してみることにします。
ぶらくり丁です。日曜日の夕方なのに見事なまでに人がいません。ぱっと見シャッター下りてる率は90%を越えている感じです。JRAの場外馬券売場があり、向かいには地方競馬の場外馬券売場DASHもあります。レースが終わったばかりの時間帯なのに人が殆どいないのはちょっと理解できないです。周りに飲み屋も見当たりません。
寂れているとは聞いていたものの予想の域を越えた寂れっぷりにびっくり、シャツを売っているお店はアメ村みたいなとんがったお店を1軒見つけただけで諦めざるを得ませんでした。ぶらくり丁を過ぎたところからバス停2つ分だけバスに乗って和歌山駅、やはり中途半端に不便です。
近鉄百貨店のルイヴィトンはぶらくり丁の寂れっぷりから信じられないくらいよく入ってます。和歌山の経済自体が問題では無さそうです。
和歌山に来ればやはり「酒一」、日曜日だけどやってました。汗臭いシャツを気にしながら左右の人と間を取ってカウンターに立ちます。
隣にいた地元のご夫婦と盛り上がり、ええ塩梅に。
やはり和歌山ラーメンで仕上げたいですが井出商店はちょっと遠いので駅近くで見つけた時三というお店に入ってみました。とてもオーソドックスなあっさり系醤油とんこつです。
頻繁に運行されていると思っていたJR和歌山駅から市駅行のバスは8時を回ると本数が急減してかなり待って市駅に着くと、サザンも出たばかりでさらに30分待って漸く帰路に着きました。
最後尾車両から難波入線シーン、左端のライトは発車するところのラピート。外に出るとむわ〜っとします。やはり大阪は和歌山より3℃くらい暑いです。