第20回彦八まつり

ご近所、生玉さんでの第20回彦八まつりに出かけてきました。上方落語の祖、米沢彦八にちなむ上方落語協会のイベントです。境内所狭しと上方落語の一門ごとの出店、繁昌亭でおなじみの顔ぶれがいっぱいです。

特設ステージが設けられ、落語家さんたちのだんじり囃子や素人演芸大会など、終日様々なパフォーマンスが無料で公開されています。

ところどころにドライアイスの風を送り込むおっきな扇風機がおかれ冷風のサービス。

9月になってもこの異常な炎天下、学園祭のノリの落語家さん達や多くの落語ファンでものすごい熱気ですが、空ではすずしげに彦八くんが浮かんでます。

彦八まつりが始まった頃から関わっている知人の話しだと、昔はこんなではなく、年々動員力が高まっているようです。

土日の期間中、1日2回の奉納落語会があり、もちろんこれが目当てで、早速一日目午後の部を覗いてきました。

「噺家ケンミンSHOW」と題し、地方出身の落語家さんが登場、トリは和歌山で文福さんだったのですが、メチャ気に入ったのが桂楽珍さんです。徳之島出身とのことで、徳之島弁紹介のマクラの後「こんにゃく問答」、いろはにほへとや河内音頭のお経は抱腹絶倒です。文珍師匠の一番弟子だそうですが、しぐさが完全に文珍師匠ゆずりです。

境内にある参集殿というところが会場で、カーペットの上にゴザを敷いただけの桟敷席、座っているウチに脚が痛くなってくるは、すぐ隣のキレイなお姉さんのショートパンツの脚が気になってしょうがないわ、といつもの快適な繁昌亭とはだいぶ雰囲気が異なりましたが、こういう雰囲気もいいです。

で、二日目もやっぱり出かけてきました「都丸改メ桂塩鯛一門襲名落語会」。三枝、ざこば、とビッグネーム出演とあって、ある程度覚悟はしていたものの、昨日よりはるかにすごい混雑で、桟敷席はものすごい人口密度です。

昨日と同様、染二さんが、お客様案内係で、笑わせながら人を詰め込んでいくのですが、これはちょっとやり過ぎでは… 来年はぜひ方法を考えて欲しいものです。

都んぼ改メ桂米紫さんが終わって仲入り、我慢できなくて外へ。仲入り後戻ろうにもスペースを見つけられず、あきらめて外にモニタが置いてあるのを見ることにしました。

立ってモニタを眺めていると、染二さんが椅子席に案内してくれました。すぐとなりでライブでやっているものの、こっちの方がずっと快適です。

仲入り後は、三枝師匠の塩鯛にちなんだ、生簀の鯛の会話の新作です。高座から降りてきた三枝師匠がモニタを見ているお客さんたちにあいさつしてくれたのは嬉しかった、これで詰め込まれた不満が一散です。

トリは塩鯛さんの「天狗裁き」、米朝ばなしの鞍馬の項に出てきたお噺です。塩鯛さん、風格もあって、喜八、お咲さん、徳さん、家主さん、お奉行、天狗、どれも上手いのですが、この前テレビでも見たときもそうなのですが、気になるのが、よく噛まれることです。ただこれから大御所になる落語家さんと期待しています。