白山とえちぜん鉄道

レトラムとキーボに後ろ髪を引かれつつ、JR福井駅と並んだ高架上のえちぜん鉄道のホームへ。新幹線ができるまで新幹線の高架を仮利用しているそうです。

帰りに撮った写真ですが、発車直前の勝山行にのるべく目のくらむような階段を駆け上りました。後から気づいたらちゃんとエレベーターはありました。

1番線は三国港行、2番線は勝山行と使い分けられているようです。

えちぜん鉄道勝山永平寺線

越前野中駅付近から車窓前方の谷間から白い山並みが見えてきます。その一番左端が白山。えちぜん鉄道のアテンダントのお姉さんに教えてもらいました。

福井鉄道の車掌さんたちとえちぜん鉄道のアテンダントさんでは、年齢層、お化粧、ユニフォーム、それに職掌もかなり違ってます。

発坂(ほっさか)駅で下車、乗ってきたMC6101形がスノウシェッドを潜って行きます。とてもいい雰囲気の発坂駅、すぐ脇を九頭竜川が流れていて、ゆっくり鳥見もしたいところですが、次の上り電車がすぐ来るので白山をバックに撮れる場所を探します。白山に向かって直線状にある保田(ほた)駅方へ歩いてみます。

えちぜん鉄道MC6100形と白山、線路脇に柵も何もないなんて、今や貴重です。もちろん線路を歩いたりは絶対しません。

線路の向こうの木にカシラダカが数羽、背景は雪の残る山です。

えちぜん鉄道は単行ばかりかと思っていたら2連がやってきました。真っ白い山並みが白山連峰。

白山の峰々の名前を書き込んでみました。加賀の白山と呼ばれるように石川県と岐阜県の県境に位置しますが、福井県からでも想像していたよりはるかに美しい。

広がるゲレンデはスキージャム勝山、スキーをしなくなって30年くらい経っているので、こんなに大規模なスキー場が福井県にできていることにビックリ。

その南側の雪山が福井県最高峰の経ヶ岳1,625m、距離が近いので白山より高く見えます。

カワラヒワが上空でケンカしてました。

もう一度白山をバックにえちぜん鉄道MC6100形。後ろのドームは恐竜博物館です。

福井から発坂まで乗車してきたMC6111です。保田駅から勝山行に乗車。

アテンダントさんに福井鉄道えちぜん鉄道共通1日フリーきっぷ(土日祝限定)を見せようとしたら、入れておいたはずの胸ポケットに入っていません。どうやら撮影ポイントの田んぼの真ん中で落としてしまったようです。やむを得ず、アテンダントさんからえちぜん鉄道だけの1日フリーきっぷを再度購入も、ナットクできる写真が撮れたせいか、あまりショックはありませんでした。

勝山駅に保存されているテキ6形電気機関車、動態保存でイベント時には走るそうですが、中を覗くと物置になってました。

福井名物のソースカツ丼を食べて三国を目指します。

2両編成のMC7000形、両開きドアにボックスシート、元JR東海の飯田線を走っていた119系で、VVVF制御に更新されています。

開放的な運転室でかぶりつきも快適です。

両開きドア上の路線図、有人駅では全部のドアが開き、無人駅では前方1か所のドアが開き、アテンダントさんがきっぷの回収をしています。

シートモケットにえちぜん鉄道のロゴが散りばめられています。メンテが行き届いていて清潔感たっぷりで快適。扇風機には119系時代のJNRロゴがついたまま。

発坂駅で白山にお別れのあいさつをして、さっきまでいた撮影ポイント辺りをチェックしていると白い紙片のようなものが。落とした1日フリーきっぷかも知れません。

隣のボックスは女性ばかり3世代ファミリー、そのバーバさんがしきりに話しかけてきます。自分同様大阪から18きっぷでやってきたそうですが、芦原温泉あたりで1泊、勝山の恐竜博物館へ行った帰りだそうです。恐竜博物館はハンパない展示らしく、行ってみる価値が高そうです。これから三国へ行くというと、甘エビが解禁になったのでオススメとのこと、これはいいことを教えてもらいました。

バーバさんは永平寺へ行ってみたいようでしたが、ママさんはどうしようか迷うだけ、高校生くらいのお嬢さんは、お疲れの様子で永平寺には関心を示してくれず、結局永平寺口下車は断念。自分は福井口で三国行に乗り換え、バーバさんたちとお別れ。

えちぜん鉄道三国芦原線

福大前西福井駅、福井鉄道との相互乗り入れで、既存のホームの先に低床LRT用の低いホームが設置されています。

新田塚駅は、島式の高床電車用ホームの両側に低床LRT用のホーム。かつての名鉄各務原線や広電宮島線のような低床高床に両方に対応する駅が新たに復活です。

九頭竜川橋梁を渡ります。あっ!スキージャム勝山と経ヶ岳が見えます。

ぜひとも撮り鉄したい場所ですが、なくしたフリーきっぷ分を取り返したいので三国まで乗り続けます。

相互乗り入れ区間の終点、鷲塚針原駅の低床LRT用行き止まりホームにキーボが停車中。

西長田の次は下兵庫、神戸と所縁のある土地なのでしょうか。

どどーんと広がる福井平野、宅急便のトラックが似合います。

本荘駅、構内踏切からカーンカーンカーンという電鐘式の音が聞こえてきました。ここも次回は必ず途中下車です。

MC5001形と交換、京福電鉄福井支社時代から1両だけ残る車両です。

ほぼ満席だった車内はあわら湯のまちを過ぎてガラガラになったMC6100形の車内です。ボックスシートもハイバックになって座り心地はグッドです。

もと愛知環状鉄道の車両で扇風機にはロゴがありません。

各有人駅ではレンタサイクルが借りられるようです。50円は安い!

海に面した三国港駅到着。

三国港駅のMC6100系、MC7000系とほぼ同じ車体ですが、MC7000系が片運転台VVV制御、シングルアームパンタ、両開きドアに対して、MC6100系は両運転台抵抗制御、ひし形パンタ、片開きドアです。

だいぶ日が落ちてきた三国港の岩礁にウミネコの影。

甘エビはどこで食べられますか、とアテンダントさんに聞いて教えてもらったお店の前まで行ってみたのですが、1軒は準備中、もう1軒は営業しているようですが、価格の表示がなく、他に客がいそうでもなく、入りにくいので諦め福井へ戻ります。

福井駅に戻ってくるとオレンジのFUKURAM、なぜかLED表示がくっきり撮れました。駅前の東横イン、南向きの部屋だとかなりトレインビューが楽しめそうです。今度はあそこに泊まって、もっとじっくり鳥鉄してみたいと思います。

駅前のこぎれいなおでんやに入ってみました。ほぼ満席も、ひとつだけ空いていたカウンター席をゲット。ここで聞こえるおっちゃんたちの福井弁もやはりイントネーションが高く茨城弁に似ています。

運転代行じゃなくて電車で帰るという会話も聞こえてきます。地方都市でも鉄道が生活に根付いている福井です。今日乗った電車はいずれもよく乗ってました。飲み屋の繁盛も鉄道の充実と密接に関係していると思います。ちょうど相互乗り入れ1年で目標を上回るペースで利用者が増えているとのニュースもありました。

ええ塩梅になって、外へでると、昼間、交通フェスタをやっていたイベントスペースでふくい春まつりオープニングセレモニーというのをやっていて、温泉旅館の女将さんたちと思われる人たちが餅まきをやってました。

餅まきなんて子供の時のえべっさん以来かと。運よく1個ゲット!ただの餅ではなくて、あんこがびっしりつまったお饅頭、甘いものが苦手な自分も大変おいしくいただきました。