和田秀樹 人生の軌道修正
2009/05/08(金)
最近「ポジティブ心理学」を少しかじっていて、この本の最初の項目「ポジティブシンキングは落ち込みのもと」というの見て、思わず買ってしまいました。
どうやら、ここでいう「ポジティブシンキング」と「ポジティブ心理学」は視点が異なるもののようだ、とは分りましたが、この本、予想を超えて得るものの多い一冊でした。
著者はテレビ等にもしばしば登場している、精神科医で評論家です。特に受験について詳しく、勉強法とかで、知られることが多いようです。
どっちつかずのほうがいい、責任を背負わない、人は変わって当たり前、節制は心にも体にも悪い・・・等々、全編を通じて、メディアや周囲に、また自分の固定観念に振り回されずに、ちょっと視点を変えてみて、心にいい考えたかを身につけることで、より良い人生を送ることができるはず、と説いています。
ずいぶん昔のことですが、自分は入学した規則づくめの私立高校が嫌で嫌で自主退学した経験があります。その時、担任の先生が、黒板消しを持ち出して、「この黒板消しも横から見ると、このカタチに見えるけど、向きを変えると全然違うカタチに見えるだろう。退学なんて考えずに、視点を変えてみることはできないか。」と言われたことを思い出しました。
あの当時、そこまでフレキシブルに考えることができたとは今からも思えないのですが、今となっては自分自身の大きな教訓になっていることに気づきました。 あの時の増田先生、まだ60過ぎのはず、チャンスがあればぜひ、お会いしたいものです。
この本では、高齢者医療についてかなりのページを割いており、その中で、糖尿病患者はアルツハイマーになりにくい、ということを実証的に説明していました。早速オフクロに電話してあげました。