最小不幸の社会を目指す政治
2010/06/08(火)
今日の「最小不幸の社会を目指す」という菅総理のスピーチには結構感動してしまいました。
これまでの政治って、かつての族議員に代表されるように、一部の人たちの幸せを実現を目指す政治家と、相反する人達の幸せの実現を目指す政治家とのバトルという図式だった訳で、左翼vs右翼や、経営者vs組合とかも同じことだと思います。
ところが今日のスピーチでは、誰を幸せにするかということではなく、不幸を最小化することであり、個人の幸せ、例えば恋愛とか趣味とかは政治の関わることではない、とも明言しています。
以前ブータンのGNHという、かの国独特の指標について書いたことがあります。その理想は素晴らしいと思うものの、そのため、スローライフ的な価値観を国民に強いているようなところを感じないでもありません。
それに、ブータンのような小さな国であればこそ実現出来ることとも言えると思います。
アメリカ以上に価値観が多様とも思える日本のような国で、施政の理念としての「最小不幸の社会」という考え方は、共感できます。
子供手当てやら、郵政逆民営化やら、外国人地方参政権やら、一部の人達の幸せだけを考えて、結局沖縄というより多くの人達の不幸を前にお手上げになってしまった鳩山政権に対し、現時点での菅政権への世論の支持は、ナットクできるものと思います。
この押し付けがましくないスタンスを維持し、多数派である弱者の視点での不幸の最小化のための施策を本当に実行していくようであれば期待できるのですが、果たして…
これでダメならみんな政治にシラけちゃうでしょうね。