大川峠

大阪府と和歌山県の県境、紀伊半島の西端にある大川峠に行ってきました。またまた何十年ぶりです。

みさき公園で多奈川線に乗り換えです。

かつて7000系や7100系6連の急行「淡路号」が難波から多奈川まで直通運転をしていたのですが、明石海峡大橋ができて淡路航路が廃止され、今は2200系2連1本がピストン運転しています。

深日港駅には臨時改札口がまだ残されていました。

行き止まりの多奈川駅、となりの深日港駅とは数百メートルしか離れていません。

多奈川には関西電力の火力発電所があったのですが、これも「淡路号」が廃止された頃に操業停止してしまったそうです。岬町はなんばから1時間かからない距離にもかかわらず、10年で10%くらい人口が減少してしまっています。関空効果もあって発展している泉南の他の市や町から取り残されてしまっているかのような岬町です。

多奈川からさあ歩こうと思ったらちょうど1時間に1本しかない岬町コミュニティバスがやってきました。100円で小島まで約5km歩かずにすみました。

小島に着くと電線にハクセキレイ!

この先、加太まで、食料を調達できる場所は無いはずなので、ちょっと戻って「とっとパーク小島」という海釣り公園で腹ごしらえ。桟橋には1500円の入場料を払った釣り人がびっしり、釣り宿や釣り船も多く、火力発電所や淡路航路に代わって釣りが岬町の主要産業になっているようです。

ダイサギ君がのんびりひなたぼっこしていました。海の透明度が高くてビックリ、とても大阪湾とは思えないくらいです。瀬戸内海の入口であり潮の流れが早いからではないでしょうか。海は岬町最大の資源でしょうね。

小島から歩き始めるとすぐに府県境、紀伊国へと入ります。

その先、大川峠への分岐点です。

ここからは自転車を除き車両通行止めです。元々県道65号線なんですが、平成18年に大川トンネルが開通、危険運転をするバイクの事故が多かったため、旧道は廃道になってしまったそうです。

こんなワインディングロードを登って行きます。坂は結構急です。通行禁止なのでもちろん車は通りませんが、ハイキングコースでもないので人も通りません。

かなり登ってきました。小島港が見下ろせます。さっきお昼を食べたとっとパーク小島も見えます。

廃墟になった大川遊園です。

友ヶ島とその先に淡路島が見えてきました。

廃道部分の約3km、時間にして約1時間、出会ったのはこの自転車の人ひとりだけでした。

峠の頂上付近は舗装路もかなり荒れていました。

白い花が群生しているあたりがたぶん頂上です。

漸く下り坂です。

頂上から加太側は道路が荒れているものの、距離は短く、逆に小島側の舗装は比較的状態がいいので、自転車の場合、さっき見かけた人のように、加太側からのアプローチの方が良さそうです。

廃道部分の終点と大川トンネルの出口です。トンネルにも歩道がありました。。

この間、残念ながらトリさんたちには会えませんでした。

深山砲台跡に行ってみることにします。遊歩道になってました。

「鳥を観察しよう」という看板がありました。「1.朝早くおきる!」じゃなかったので、トリは見当たらないようです。

深山第一砲台跡です。明治から終戦まで大阪湾を守っていた訳です。

砲台跡の先を登ると岬の上に出ました。加太ノ瀬戸です。

この「由良要塞の歴史」の案内板の向こうの柵の上に一瞬金茶色のトリが!残念ながら写真は取れなかったのですが、コマドリだったと思います。

向こうに見える加太の町へ下りることにします。休暇村加太に行ってみたら、これまた1時間に1本の加太駅までの送迎バスが出発するところでした。休暇村を利用していないのですが、乗っけてもらい3.5km歩かずにすみました。

7100系2連で帰ります。

梶取(かんどり)信号所を抜け、紀ノ川橋梁、この下り線は大正12年の架橋ですが、上り線は明治36年のものだそうです。

つーことで、今日は鳥運がなかったなぁ、と思っていたら、和歌山の町中の電柱に見慣れない鳥が!

イソヒヨドリで間違いないかと思います。名前はヒヨドリですが、ツグミ科だそうです。声もダミ声のヒヨドリよりずっと綺麗です。